2026年F1第9戦イギリスGP決勝 ピットストップでウイングを交換するアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) 2026年F1イギリスGP決勝で、メルセデスのジョージ・ラッセルは2位、アンドレア・キミ・アントネッリはトラブルとペナルティにより15位に終わった。
ポールポジションのアントネッリは、スタートで2番グリッドと3番グリッドのシャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンのフェラーリ勢に先行を許し、3番手に。しかし11周目にハミルトンを抜き、首位を走るルクレールを追った。
ギャップが3秒以下に縮まった時、ルクレールは25周目にピットイン。アントネッリはステイアウトし、終盤により新しいタイヤでチャレンジする戦略を取り、35周目にタイヤ交換を実施。7秒のギャップを1周ごとに縮めていったアントネッリだが、数周後、マシンの不調を訴え、41周目に再度ピットインすることになった。フロントウイングとタイヤを交換してコースに復帰するも、コーナーで曲がれない症状が見られ、アントネッリはサスペンションのトラブルを疑っていたが、チームはホイールシールドの問題だと伝えた。
7番手まで落ちたアントネッリは、43周目に再度ピットイン。チームは、左フロントのホイールシールドの損傷部分を取り外してコースに送り出した。しかしマシンが思うように曲がらない状態で、繰り返しコースオフをしたため、5秒のタイムペナルティが科されることに。そのためアントネッリは、10番手を走行してはいたが、ポイント圏外に落ちる可能性が高まってきた。
48周目に3番手を走行中のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がコーフオフし、セーフティカーが出動。多数のドライバーがタイヤ交換に入るなか、アントネッリはステイアウトし、9番手に。しかしセーフティカーは最終ラップ52周目になっても走行を継続し、そのままレースはチェッカーとなった。そのため、アントネッリは5秒加算後に16位まで順位を落とす結果に。その後、12位のカルロス・サインツ(ウイリアムズ)がペナルティで降格されたため、アントネッリは15位に繰り上がったが、ノーポイントに終わった。
チームメイトのラッセルは、4番グリッドからファーストスティントは同じポジションを走行。前を行くハミルトンがピットイン時にペナルティを消化したことで、前に出ることに成功した。その後、再び後ろのハミルトンと激しいバトルをした後、前を行く3番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を追うラッセルだったが、右リヤタイヤがスローパンクチャーしたとチームに告げられ、追加のピットストップが必要になった。
ミディアムタイヤを履いて7番手でコースに復帰したラッセルは、42周目には4番手に浮上。その後、フェルスタッペンがリタイアしたことで3番手に上がり、セーフティカー中にステイアウトしてハミルトンの前の2番手に。新しいソフトタイヤを履いたハミルトンとの戦いは厳しいものになりそうだったが、セーフティカー下のままレースが終了したため、ラッセルは2位を守り、母国グランプリ初表彰台を達成した。
イギリスGPを終えて、ポイントリーダーのアントネッリは179ポイント、2位ラッセルは154ポイントと、両者の差は25点に縮まった。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス F1チーム)決勝=2位(52周/52周)4番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ミディアム
「シルバーストンで表彰台に立つというのは特別なことだ。ここ数年はホームグランプリで運に恵まれなかったので、ようやくファンの前で祝える結果を残せたことがうれしい。このレースは僕にとってカレンダーの中でも最も特別な一戦のひとつだ。ファンの応援が本当に素晴らしく、彼らの情熱は格別なんだ。母国の観客の前でレースができることの素晴らしさを忘れることはない。皆さんの応援に感謝しているし、少なくとも表彰台という結果を届けられたことをうれしく思う」
「今日は本当にさまざまな感情が入り混じるレースだった。ある場面では不運だったが、最後は少し運にも恵まれた。セーフティカーは僕たちに有利に働いた。後ろのドライバーたちは全員新品タイヤを履いていたので、もしレースが再開されていたら少なくともひとつは順位を落としていただろう。だからセーフティカー先導のままフィニッシュとなり、2位を持ち帰れたことをうれしく思う」
「僕たちにとって特別に強い週末ではなかった。なぜ苦戦しているのかをしばらく探ってきたし、今日は少し改善した感触はあったものの、まだ改善できる点は多い」
「レース中のある時期に、スローパンクチャーが進行していることを感じていた。1周半の間に空気圧が5〜6psiほど低下し、マシンのバランスがどんどん悪くなっていった」
「それとは別に、どこでパフォーマンスを失っているのかを理解するための作業もまだ必要だ。スパに向かう前にすべてのデータを分析し、より強い状態で戻ってきたい」
■アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス-AMG・ペトロナス F1チーム)決勝=15位(52周/52周)1番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ミディアム
「今日は何もかもがうまくいかない一日だった。レースペースは本当に良く、トップとのギャップを縮めて優勝争いができる速さがあると感じていた。それだけに、あのような形でレースが終わったことは本当に悔しい。優勝を懸けて正面から戦う機会を得られなかったが、自分ではどうにもできないことが起こることもある」
「ダメージは突然発生した。毎周同じように縁石を使っていたが、ある1周で、縁石に乗った瞬間にフロントのダウンフォースを失った。マシンは真っすぐ走らなくなり、ペースも一気に落ちた。ホイールシールドの一部が壊れたことは分かっていたが、その時点では見えている以上の問題が起きているように感じた。すべてを分析し、何が起きたのか正確に把握する」
「大きな打撃を受けたものの、最後までプッシュし、あらゆるチャンスを最大限生かそうと努めた。それがいつもの僕の姿勢だ。すべてが逆風になっているように感じても、1ポイントでもつかもうと戦い続けた。でもセーフティカーが状況を変えてしまった」
「自分にできることはすべてやったと思っているし、もっと強くなって戻ってくる。この週末もファンの応援は本当に素晴らしかった。すでにスパでの巻き返しが楽しみだ」
[オートスポーツweb 2026年07月06日]