聖地ホーリエスで黒旗提示の“絶対王者”が見事な挽回劇。地元サバイバル戦を制覇/EuroRX第3戦

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2026年07月10日 15:00  AUTOSPORT web

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地元勢でもある“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/フォルクスワーゲン・ポロRX)が窮地に追い込まれる
 スウェーデンはヴェルムランドの森に佇む伝説的トラック、ホーリエス恒例の“Magic Weekend(マジック・ウイークエンド)”として7月4〜5日に開催されたEuroRX欧州ラリークロス選手権第3戦『EuroRX of Sweden』は、刻々と変化する路面状況、激しい接近戦、そして不運に見舞われるドライバーが続出する予測不能な展開に。

 初日3回の予選ヒートを終え、地元勢でもある“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/フォルクスワーゲン・ポロRX)が、Q2でまさかの黒旗を提示されトップ争いから脱落。代わって2024年EuroRX1王者パトリック・オドノバン(プジョー208RX)が総合順位のトップに立つ。

 しかし明けた最終日、最終予選が豪雨により視界が著しく悪化するなか、絶対王者が力強い走りで優勝争いの圏内に留まると、準決勝で快勝してその実力を改めて証明。各ラップがまさにサバイバルレースの様相を呈した決勝でも、各車が異なるジョーカーラップ戦略を展開するなか終始レースを掌握し続け、地元戦での待望の勝利を手にしている。

 言わずと知れたWorldRX世界ラリークロス選手権“8冠”のクリストファーソンにとって、初日予選Q1は2番手以下に2秒近い差をつける順当な出足となったが、続くQ2で事態が急変。自身はヒート首位でフィニッシュしたものの、キャスパー・ヤンソン(プジョー208RX)との接触により黒旗を提示され、セッション28位に降格。最後のQ3を取り戻してなお地元ラウンドの大本命が総合6位と出遅れた。

 一方のオドノバンも決して道のりが平坦だったわけではなく、予選の全3ヒートにおいてスタート時のグリップ確保に苦しみ、多くのライバルが予選結果で大きな痛手を負う渦中で、ロスを最小限に止める安定感で暫定首位に立った。

「計算が合わないというか……計時画面を見ていて『どういう計算なんだ?』と思った。何度も画面を更新して『本当にこれで合ってるのか?』『Chronomoto(計測システム)が入力ミスでもしたんじゃないか?』と疑ったほどさ」と振り返ったオドノバン。

「とにかく信じられない気分だ。今週末はスタートの面で散々な状況で、どのヒートでもターン1に最後尾で進入し、そこから挽回を強いられるという本当にフラストレーションの溜まる展開だった。もっと上位や別のヒートで走れるだけのペースがあるのに後方に詰まってしまい、そこから集団をかき分けて順位を上げなければならないのは非常にもどかしいものさ。だから1日中冷静さを保ち、最終的にこのような結果を残せたことは、まさに最高の締めくくりと言えるね」

 明けた日曜午前のQ4は、前述のとおり激しい雨がサーキットを襲い、各ドライバーが大幅にタイムを落とすなか、ここでクリストファーソン・モータースポーツ(KMS)の僚友オーレ・クリスチャン・ベイビー(フォルクスワーゲン・ポロRX)がドライコンディションで走行できた数少ないドライバーのひとりとして同セッションをトップで通過する。

 一方で前日に極めて安定した走りを見せていたオドノバンは総合4位に終わり、上位3名しか勝ち上がれないルールのもと、まさかの敗退を喫して準決勝進出はならず。これでクリストファーソンたちに勝利を争うチャンスが巡ってくる。

 迎えた決勝では、KMSが週末を通じて追い求めていた「安定したスタート」をようやく実現させると、一度もトップの座を譲ることなく巧みなレース運びを見せた絶対王者が、僚友ベイビーと地元期待のヤンソンを従え、選手権ランキングの首位に返り咲いた。

「今週末は間違いなく大きな挑戦だった。ローンチ(スタート)が少し良くなったこと……とくに準決勝と決勝で安定してスタートを決められたことをとてもうれしく思っている」と、KMSにとってふたたびとなる1-2フィニッシュを牽引したクリストファーソン。

「進歩できたことに満足しているし、より安定したスタートを実現するため懸命に取り組んでくれたチームに心から感謝したい。トップレベルのドライバーたちにはまだ及ばないが、少なくとも差は縮まってきており、非常に明るい兆しが見えているよ」

 続くEuroRXの第4戦は待望のアイルランド開催を迎え、首都ダブリンからわずか45分の場所に位置するモンデロ・パークが舞台に。より高速かつ激しいホイール・トゥ・ホイールの接近戦を促進するべく設計された、反時計回りの新レイアウトにて7月18〜19日に争われる。

[オートスポーツweb 2026年07月10日]

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