2026年F1第9戦イギリスGP アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) 2026年F1第9戦イギリスGP。スタートで首位に立ったシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、ピットストップのタイミングで一度はアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)にその座を明け渡したものの、アントネッリのタイヤ交換のタイミングで再び首位に立った。一方アントネッリは、フレッシュなタイヤを活かしてルクレールを追っていたがトラブルに見舞われた。イギリスGP後半を無線とともに振り返る。
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F1第9戦イギリスGPのレース中盤26周目、ステイアウトし続けるアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が首位に立った。しかし新品タイヤを履いたシャルル・ルクレール(フェラーリ)に、差を縮められつつあった。
26周目アントネッリ:アンダーカットさせないでよね!ピーター・ボニントン:大丈夫だ。ちゃんと見ているから。
早めの17周目にハードタイヤに換えたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、不満を訴えた。
28周目フェルスタッペン:全然グリップがないよ。
30周目アントネッリ:ルクレールに1秒ずつ失っている!ボニントン:問題ない。
一方6番手のルイス・ハミルトン(フェラーリ)は何度もジョージ・ラッセル(メルセデス)に仕掛け、オーバーテイクもするが、その都度抜き返されていた。
カルロ・サンティ(→ハミルトン):よくやっている。落ち着いていこう。絶対行けるから。
4番手に上がっていたラッセルが、トラブルに見舞われた。
33周目マーカス・ダドリー:右リヤがスローパンクチャーだ。ラッセル:え、僕?ダドリー:そうだ。
ラッセル:内圧の指示を出して。ダドリー:この周にピットインだ。
それでもラッセルはフェルスタッペンと激しく争いながら、34周目にピットイン。7番手でコース復帰した。
アントネッリはルクレールより10周遅い35周目に、ピットに向かった。
ボニントン(→アントネッリ):10周のタイヤライフ差がある。いい感じだ。
その後アントネッリは、みるみるルクレールとの差を詰めていった。
37周目、ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)に深刻なトラブルが発生した。
スティーブン・ぺトリック(→ヒュルケンベルグ):クルマを止めろ。問題が出た。油圧系のトラブルだ。すぐにストップだ。
これでVSC(バーチャル・セーフティカー)が導入され、フェルスタッペンがピットイン。
ルクレール:僕らのプランは?ブライアン・ボッツィ:ステイアウトだ。ルクレール:まあ、いい位置にはいないよね。
39周目フェルスタッペン:このままプッシュするということだよね?ジャンピエロ・ランビアーゼ:その通りだ。
そして40周目、首位ルクレールに迫っていたアントネッリもトラブルに見舞われた。
40周目アントネッリ:クルマが壊れたと思う。ボニントン:それ以上の情報は?アントネッリ:わからない。左のフロントウィングだと思う。とにかくコントロール不能だ!
アントネッリ:サスペンションが壊れている。
車載カメラのスロー映像を見ると、コプスコーナーで縁石に乗り上げた瞬間に、左フロントホイール周辺の空力パーツが壊れたように見える。
アントネッリ:このまま走り続けるよ。ボニントン:左のホイールシールドだと思う。
アントネッリは41周目に緊急ピットイン。6番手でコース復帰した。しかしペースは伸びない。
アントネッリ:クルマが曲がらない。ボニントン:ちょっと待っていて。
アントネッリ:やっぱり何か根本的な問題だ。高速コーナーで曲がらない。ボニントン:じゃあボックスしろ。そのままリタイアだ。アントネッリ:でもポイントを獲りたい。1ポイントでも獲りたい。ボニントン:ホイールシールドを替えて、もう一度出ていこう。
43周目にアントネッリは再びピットイン。シールド交換などを施し、10番手でコースへ。
44周目アントネッリ:何か問題だ。フロントにグリップがなくて、クルマが宙に浮いてるみたいだ。ボニントン:もう一度ボックスだ。アントネッリ:ちょっと待って。今、何番手なの?ボニントン:10番手だ。後ろにコラピントがいる。
アントネッリ:ステイアウトしたい。ボニントン:トラックリミットで、ペナルティを受ける恐れがある。
危惧した通り、アントネッリは5秒ペナルティを受けてしまう。
アントネッリ:行けるところまで行くよ。ボニントン:5秒ペナルディだ。アントネッリ:悪い冗談だよ。わざとじゃないのに。クルマが壊れていたんだから。ボニントン:わかっている。
47周目。表彰台圏内3番手を走っていたフェルスタッペンが、ハンガーストレートのブレーキングでスピン。グラベルにハマり、セーフティカーが出た。
フェルスタッペン:スタックした。このクルマ、信じられない。
ボッツィ:ダブルイエローが出た。ボックスだ。ルクレール:ボックス、了解。
サンティ(→ハミルトン):ターン15でダブルイエロー。マーシャルがいる。ピットインしてソフトに交換だ。
ラッセル:ステイアウトでいいんだね?ダドリー:その通りだ。ステイアウト。
フェラーリ2台が次々にピットインしたのに対し、ラッセル陣営はステイアウトを選択した。その結果ラッセルはハミルトンに先行。2番手に浮上した。
セーフティカーはいつ終了するのか。各チームは混乱状態だった。
51周目ウィル・ジョゼフ(→ランド・ノリス):セーフティカーは、この周限りだ。
ボッツィ(→ルクレール):セーフティカーは、(ピットに)入らない。
エルネスト・デジデリオ:前言訂正だ。セーフティカーはステイアウトする。ローソン:本当か? 了解。
トト・ウォルフ:ジョージ、このまま行けばP2だ。クレイジーだね。ラッセル:本当だね。
結局、セーフティカー先導のまま、レースは終了。ルクレールが勝利を手にした。
ボッツィ:厳しい時間は、必ず終わる。おめでとう!ルクレール:やったぞ! この勝利は、いつにも増して特別だ。できれば通常の終わり方がよかったけどね。ハードワークが報われた。努力は必ず結果につながるね。
ルクレールにとっては、2024年10月のアメリカGP以来の優勝。今季はハミルトンの躍進に押され気味だっただけに、まさに待ちに待った勝利だった。
[オートスポーツweb 2026年07月10日]