セーフティカー先導フィニッシュをめぐり議論が高まる。元F1ドライバーらが規則改正を提言

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2026年07月14日 08:40  AUTOSPORT web

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2026年F1第9戦イギリスGP決勝 セーフティカーが出動
 F1イギリスGPがセーフティカー先導のまま不完全燃焼の形で終了したことを受け、F1競技規則の改正を求める声が再び高まっている。

 レース終盤、セーフティカーの後ろで首位を走るシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、予選でわずか3周しか使用していないソフトタイヤを装着、2番手にいたジョージ・ラッセル(メルセデス)は、セーフティカー導入時にピットストップを行わず、14周古いミディアムタイヤを履いていたことから、ラッセルが前に出る可能性は低いとみられた。

 一方で、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)がチームメイト同様3周使用のソフトタイヤで3番手につけており、4番手のランド・ノリス(マクラーレン)も全く同じ条件だった。そのため、ラッセルはノリスの後ろまで落ちていたかもしれない。

 最終ラップではグリーンフラッグ下でレースが再開されることを示すレースコントロールの表示があったため、上位争いの行方に興奮が高まった。しかしその表示はソフトウェアの不具合によるものであり、実際には規則が正しく適用され、レースはセーフティカー先導のまま終了した。


■識者たちが求める規則改正

 規則に従った対応がなされたことは間違いないが、セーフティカー先導下でレースがフィニッシュするということ自体への批判は起きている。そうした声を上げたひとりが、元F1ドライバーのデイビッド・クルサードだ。

「確かにルールやレギュレーションは存在する。しかし、我々はエンターテインメントでもあり、その点を常に重要な軸として考えるべきだ」とクルサードは語った。

「現在のルールでは、周回遅れのマシンを最後尾へ戻すことを許したのがフィニッシュまで残り1周以内だった場合、レースを再開することはできない。しかし、その手続きはもっと迅速にできるはずだ。本当にそう思う」

 元F1ドライバーで現在解説者を務めるマーティン・ブランドルは、『Sky Sports F1』のウェブサイトに寄稿したコラムにおいて、シルバーストンでの事態を避けるための解決策を3つ提示した。

「改善策はいくつかある。例えばインディカーでは、残り10周以内であれば、周回遅れのマシンにウェイブ・バイで同一周回に戻す代わりに、ピットレーンへ入らせ、その後、最後尾へ復帰させる方式を採っている。また、周回遅れのマシンを単純に隊列の後方へ下げるということもできるだろう」とブランドルは記している。

「赤旗を提示し、レース順位どおりのスタンディングスタートで再開することもできるが、この方法には時間がかかるという問題がある」

「現状では、何らかの理由でその日十分な速さを発揮できなかったドライバーたちを優先する形になっており、本来優先されるべきトップ争いのドライバーや、何よりファンの利益が後回しになっている」


■公平性とエンターテインメントの最適解を探る

 赤旗による再スタート案は、スタンディングスタートでは何が起きるか分からないだけに、最も大きな興奮を生み出す可能性がある。しかし、過去に用いられたことのある別の方法こそ、公平性の面では最善かもしれない。たとえグリーンフラッグ後に残り1周しかなく、エンターテインメント性はそれほど高くならないとしてもである。

 その方法とは、周回遅れのマシンを先頭集団の前へ出して最後尾へ戻す手続きで最大2周を失うのではなく、そのプロセスを省略し、セーフティカー導入前の隊列をそのまま維持してレースを再開するというものだ。この方法では、周回遅れのマシンが上位勢の間に残る可能性はある。しかし、それこそがレース中断前の実際の位置関係である。

 このシステムだと、トップのドライバーは楽にチェッカーまで走り切れるかもしれない。しかし、その後ろのドライバーたちは周回遅れのマシンを処理しなければならず、優勝以外の表彰台争いは一気に白熱する可能性がある。

 今後、この問題の解決策について議論が行われることは間違いない。しかしFIAは、おそらく最も無難な規定を維持する可能性が高い。確かにF1はエンターテインメントでもあるが、その本質はスポーツである。そして、その根幹に据えられるべき最も重要な価値基準は、公平性なのだ。

[オートスポーツweb 2026年07月14日]

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