
これまで、KINCHOでおなじみの大日本除虫菊株式会社、コミュニケーション本部 宣伝部 広報室の加原朋子さんに、蚊への対策をお聞きしてきました。今回では、日常生活でできる蚊への対策方法を教えていただきましょう。ちょっとしたことで、蚊の発生を防ぐことができそうですよ!
蚊を発生させないために!ごく小さい水たまりにも注意
――普段の生活の中では、虫よけを使うなどして蚊への対策ができそうですが、それ以外に一般家庭でできることはあるのでしょうか?
加原朋子さん(以下、加原さん):まずは家の周りで蚊を発生させないことが重要になってきます。蚊の主な発生源は水たまりなので、庭などに水たまりを作らないようにしてください。水たまりができていたら、蚊はすぐに卵を産みつけます。そしてボウフラ(蚊の幼虫)になり、やがて蚊(成虫)になります。水たまりの大きさは関係なく、小さなサイズでも蚊は卵を産みます。水たまりができやすい場所は、例えば庭に置きっぱなしになっているお子さんのおもちゃや、ベランダに置かれている鉢植えの受け皿が挙げられます。他にも道にビニールやペットボトルのキャップが落ちていて、雨が降った後に水たまりができることがありますよね。駐輪場にある自転車のカバーも、くぼみに水が溜まっているかもしれないので要注意です。
卵から成虫になるまで10〜14日しかかかりませんから、常に家の周りの環境を整えて水がたまるような場所を作らないことを心がけてください。
――マンションなど高層階でも蚊はやってくるのでしょうか?
加原さん:蚊が自力で飛べるのは2〜3階くらいまでです。しかし、人がエレベーターで移動するとき、人に蚊がついていたら高層階まで来ることができます。また風の流れによっては、かなり上まで飛ばされることも。高層階まで蚊が来ていて、もしベランダなどに水たまりがあったら、そこから蚊が発生することになります。
――蚊が発生する夏場は水たまりを作らないことが蚊への対策になりますが、冬はどうでしょうか?
加原さん:秋に水たまりに産みつけられたヒトスジシマカなどの「ヤブカ」の卵は、その卵の状態で冬を越します。卵は乾燥しても生きていますので、卵を産みつけられていそうなペットボトルのフタなどのゴミは捨て、放置されているバケツやおもちゃ、自転車のカバーなどはきれいに洗ってしまいましょう。
足の裏を清潔にするのも蚊への対策に!?
――以前、「足の裏をアルコールで拭くと蚊が寄りつきにくくなる」といった高校生の研究が話題になりました。これはどういう内容ですか?
加原さん:皮膚表面の常在菌に関する研究です。常在菌とはヒトの体に日常的に存在する微生物のことで、常在菌の種類や量によっては、蚊を引き寄せるニオイが強くなることがあります。その原因を根本から取り除こうという考え方です。
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参考:大日本除虫菊株式会社|なぜ私だけ刺されるの? 〜蚊に刺されやすい人の特徴と対策
夏場の服、黒は避けて!
――蚊は白よりも黒の方が認識しやすいとのことですから、夏に黒っぽい服はやめた方がいいですよね?
加原さん:そうですね、蚊を避けるため黒っぽい服は着ないほうがいいですね。ファッションとして黒っぽい服を着たいのであれば、肌につける虫よけなどを活用してみてください。
蚊にまつわるおまけの話
最後に編集後記にかえて、蚊の生態についてご紹介します。
おまけの話1:蚊に刺されるとかゆくなるのはなぜ?
蚊に刺されるとかゆくなることがありますが、この原因は蚊の唾液です。蚊は針のような口を人の皮膚に突き刺して、唾液を注入してから血を吸います。唾液には、刺した際に痛みがないようにするための麻酔作用や、血が空気に触れて固まるのを防ぐ作用がある成分が含まれています。これらの成分によって、体が「アレルギー反応」を起こして、刺された箇所がかゆくなるのです。
おまけの話2:1回に吸う血の量は?
蚊が1回に吸える血の量は、自分の体重と同じくらいです。蚊の体重は2〜3mgですから、吸える血の量もそれくらいです。蚊が血を吸うと体重が2倍になるということですから、吸った直後は蚊の動きが鈍くなることもあります。
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おまけの話3:蚊は嫌な存在、しかし環境の中で重要な役割を担う
蚊は人にとっては好ましくない虫といえそうですが、蚊の幼虫であるボウフラは、水をきれいにする役割を担うこともあります。ボウフラは水の中にある汚れを食べて育つからです。またボウフラは他の昆虫や動物の餌になることもあるので、生態系においても重要な役割を担っています。嫌われることが多い蚊ですが、環境という広い視野をもつと、いなくてはならない存在ということがわかります。
参考:大日本除虫菊株式会社|ウルトラがいちゅう大百科|害虫コラム蚊に刺されちゃった!
参考:大日本除虫菊株式会社|ウルトラがいちゅう大百科|蚊生態と種類を知る
取材、文・川崎さちえ 編集・ここのえ イラスト・吉田ぱんだ
