2026年FIA F3第6戦スパ・フランコルシャン 中村仁(ハイテック/TGR-DC) 7月18日、2026年FIA F3第6戦のスプリントレースがベルギーのスパ・フランコルシャンで行われ、中村仁(ハイテック/TGR-DC)がFIA F3初優勝を飾った。2019年から始まったFIA F3においては角田裕毅、岩佐歩夢に続く日本人3人目の勝者となった。
F1、FIA F2を目指す若手が参戦するFIA F3。2026年シーズンは日本から加藤大翔(ARTグランプリ/HFDP)、りー海夏澄(ARTグランプリ)、山越陽悠(VAR)、中村の4名が参戦している。
土曜日のスプリントレースは予選結果の上位12台がリバースグリッドとなる。予選結果は山越が3番手、加藤が11番手、中村が12番手、海夏澄が25番手となり、中村がリバースポール、加藤がフロントロウ2番グリッド獲得かと思われた。
しかし、中村と加藤を含む複数台が『プレップラップ(計測ラップに入る前の周回)中に、レーシングライン上で不必要に低速で走行した』として、スパ・フランコルシャンの両レースで3グリッド降格のペナルティを受けることに。
そのほかにも、複数のドライバーに接触や不必要な蛇行を理由とするペナルティが下り、スプリントレースの正式スターティンググリッドは予選8番手のブランド・バドエル(ロダン・モータースポーツ/元F1ドライバーのルカ・バドエルの息子)がリバースポールを獲得。
フロントロウには予選7番手のペドロ・クレロ(ロダン・モータースポーツ)。3番グリッドに予選6番手のマティア・コルナギ(MPモータースポーツ/レッドブル育成)が続き、日本勢は中村が4番手、加藤が5番手、山越が7番手、海夏澄が20番手に変わった。
12周のスプリントレースは気温16度、路面温度31度、曇り空のもとでスタートを迎えた。4番グリッドの中村はターン1(ラ・ソース)でレッドブル育成コルナギを交わすと、続くケメルストレート(ターン4〜5)でクレロをパスし、2番手に浮上する。
しかしその直後、ケメルストレートエンドで山越がエルネスト・リベラ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)に追突されコースオフし後退。
また、その背後では選手権首位のウーゴ・ウゴチュクウ(カンポス・レーシング)と選手権2位のフレディ・スレイター(トライデント/アウディ育成)がターン6で接触。スレイターはそのままバリアにクラッシュしリタイア。ウゴチュクウはピットでの修復後にコースに戻るが周回遅れとなった。
これで1周目が終わる前にセーフティカー(SC)導入となり、首位バドエル、2番手中村、3番手クレロ、4番手コルナギ、5番手加藤、6番手テオフィル・ナエル(カンポス・レーシング/選手権3位)の順で4周目に再開された。
中村はリスタート直後からバドエルの背後につくと、まだDRSが使用できない状況下のケメルストレートエンドのターン5でバドエルをパスし、中村がラップリーダーに浮上する。
5周目よりDRS解禁となり、ホームストレート(ターン19〜1)、ケメルストレート、ターン17(ブランシモン)からターン18(最終シケイン)の3箇所で多数の接近戦が繰り広げられた。そんななか、7周目のターン5ではナエルが加藤をパスし、加藤はこれで6番手に後退する。
そんななか、コースオフした車両によりターン1に多量の砂利やデブリが撒き散らされた。これで8周目に2度目のSC導入となり、中村にとっては厳しい展開に。
レースは残り2周となる11周目に再開された。SC明けの11周目はDRSが使えないため、中村はかろうじて首位を守ることができた。ファイナルラップの12周目がDRS使用可能となれば中村にとって、ファイナルラップは最大の窮地となるはずだった。
幸い、ファイナルラップを迎えたが全車DRSは使用できず、中村とバドエルのギャップは0.8秒。DRSが使えないバドエルはケメルストレートで中村との間合いをつめることができず。そのまま中村がトップでチェッカーを受け、FIA F3参戦1年目で待望の初優勝を飾った。
2位バドエル、3位クレロとなった。4位はレッドブル育成のコルナギ、5位は11周目にナエルをかわした加藤となった。海夏澄は19位、山越は28位でチェッカーを受けた。
優勝を飾った中村は、2019年から始まったFIA F3においては角田裕毅(2019年/イェンツァー・モータースポーツ)、岩佐歩夢(2021年/ハイテック)に続く日本人3人目の勝者となった。また、中村はファステストラップポイントの1点も獲得している。
[オートスポーツweb 2026年07月18日]