瑶⼦⼥王杯の下賜を仰ぐ太⽥格之進 7月19日、静岡県の富士スピードウェイで2026年全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦および第7戦の決勝レースが行われた。午後の第7戦では、3番手からスタートした太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が完勝で今季4勝目を飾り、選手権争いのポイントリードを広げる形となった。また、太田は第6・7戦での最多ポイント獲得者となり、瑶子女王杯を拝受した。
ここでは太田と、2位に入ったイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)、3位の牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が出席した決勝トップ3会見の模様をお伝えする。
■太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)予選3番手/決勝1位
「本当に最高の終わり方ができて嬉しいです。レース前半の方はぐちゃぐちゃすぎて自分でもあまりよく覚えていないのですが、ポジションを上げて、一回4番手まで落ちたんでしたっけ? 疲れていて記憶が曖昧ですが、3レースのうち2レースで勝てるというのは最高の気分ですね」
「(瑶子女王杯は)普段のトロフィーとは違う重みがありますし、(対象レースを)ふたつとも優勝できたということは、なかなか価値があるのではないかと思います」
──戦略面では、フラガ選手の翌周までピットを引っ張る形となったが。
「早い段階でTEAM MUGENの2台がピットに入りました。そのタイミングで合わせて入れば上位はキープできるかなと思ったんですが、そうすると後半はかなりキツくなるだろうという考えで、その段階である程度引っ張るというところに気持ちを切り替えました」
「ピットで多少ロスがあっても前で戻れるようなギャップを後ろの選手につけることを目指して走りました。イゴール選手のペースが良くてなかなか離れていかなかったのですが、そこは少しずつ離して。先にアンダーカットされる形でピットに入られましたが、ギリギリ(フラガに対してポジションを)守ることができたので、そこは良かったかなと思います」
──2年前は瑶子女王陛下を「キュンキュンさせるには?」と質問していた。今回は20回くらいオーバーテイクを見せての2勝だが、瑶子女王陛下をどれくらいキュンキュンさせられたと思うか?
「いや、ちょっとそれ(表彰式で)聞こうと思ったんですけど、さすがにここではダメだと思って(笑)、聞けませんでした。でも、キュンキュンしてくれているんじゃないでしょうか。さすがにこれでされていなかったら、もう無理です(笑)。なので、してくれていること願います。誰か、聞いておいてください(笑)」
──朝の第3戦で受けた10秒のタイムペナルティ(グリッド上の路面改変行為=ブロワーで路面を乾かした)については、いつ知らされたのか。
「終わってから聞きました。レース中には聞いていないです。ゴールしたときは3位だと思っていました」
「確かにルール外のことをやったので罰せられることに対しては納得するのですが、正直僕のグリッドの右側は完全に濡れていたので……運と言われたらそうなんですが、同じレベルになるまではオフィシャルの人たちに作業してもらうなどしてもらわないと……。もちろん厳密には左右の列でグリップレベルは(もともと)若干違いますけど、明らかに(どちらかだけ)濡れている場合は、正直この先のレースではちょっと考えてもらいたいと思いました」
「僕としては、そんな問題提起というか、考えはあります。(現在の)ルールとしては罰せられて当然なのですが、今後に向けては何かしら考える余地はあるのではと思いました」
──その第3戦のリスタート直後、TGRコーナーでコースオフしたときの状況は。
「完全に濡れているところでブレーキしました。本当に細かいウエットパッチが1コーナーの真ん中あたりにいくつかあって。後ろがすごいこと(3ワイド)になってるなと思って見てて、一番内側にイゴール選手がいて『こいつ気合い入ってるな。飛んでこないかな』と思ってたんですけど、自分がブレーキ踏んだらめっちゃ自分がロックして飛び出して、みたいな(笑)。まぁ、1位でゴールして10秒(加算ペナルティ)だったらもっと悲しかったかもしれないので」
──ドライバーズランキングもトップ、後続にかなりポイント差もつけているが、次戦以降の意気込みを。
「次戦はちょっと苦手とするSUGOですが、そこでもいい結果を獲れれば嬉しいですし、このポイント差を維持しつつ、攻めの姿勢も変えずに、残り5戦でさらに勝利を重ねていけるように頑張りたいと思います」
■イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)予選4番手/決勝2位
「午前のレース(第3戦)は優勝できたのですが、スプリントレースということで戦略(という要素)もなかったり、ちょっとラッキーな部分もありました。午後のレースは単純に自分たちのパフォーマンスで勝ち取った2位ということで、そういった面ですごくポジティブでしたし、(シーズン)前半戦でいろいろとうまくいかなかったところに対して、僕自身を含めてチームですごく努力してきたので、それがようやく結果につながってきてくれて嬉しいです」
──ピットタイミングを含めた戦略について。
「スタートした直後はもう太田選手に合わせる、というのが僕の作戦でした。アンダーカットしていた選手たちがいて、ちょうど坪井(翔)選手の前に出られるかどうか、くらいのタイミングでしたが、チームが本当にちょうどいいタイミングでピットに呼び戻してくれて、作業も完璧だったので、本当にギリギリ耐えたポジションでしたが、あそこで坪井選手の前に出られたのはすごく重要な場面だったと思います」
──次戦以降の意気込みを。
「今回、ちょっと太田選手にはペースで敵わなかったですが、高速セクションなどは結構手応えはあるので、高速コーナーが多い鈴鹿ではもう少し勝負を挑めるのではないかと思っています。そういったところを期待して頑張っていきたいと思います」
■牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)予選2番手/決勝3位
「まずはセーフティカースタートになってしまい、お客さんにはすごく申し訳ないですし、僕たちもあそこまで高めていた集中力が一回切れてしまって……。スタート直後は野尻(智紀)さんに仕掛けたんですが、お互い本当ギリギリのブレーキで、僕は結果的にポジションを落としてしまったんですが、あそこは行かないとダメだったので」
「いずれにせよ、振り返ってみると前半のペースがかなり苦しかった。後半、タイヤを替えてからは普通に走れていて、そこは昨日と同じ傾向だったので、課題は一緒かなと思っています。そういう意味では明確に課題も分かりましたし、久々にじゃないですけど、ちゃんとトップ集団で戦えたレースウイークではあると思うので、ここからしっかりと巻き返していきたいなと思います」
──タイヤを変えることによって、ペースが改善されたのか。
「うーん……まぁそうなんですけど、ただ前半のペースの悪さやフィーリングといったところが、タイヤを替えてこんなに全部変わるのか、というくらいフィーリングが変わるので……。それがよく起きるのですが、まだちゃんと理解しきれていなくて。ただ、前半のレースが課題であることは今回の3レースで明確になったと思うので、何か解決策は探さないといけないなと思っています」
──昨日(第6戦)の不本意なレース内容を受けて、その後チームとはどんなコミュニケーションを?
「杉さん(杉崎公俊エンジニア)と、何が起きていたのか、今後どうしようかと、ちゃんと話し合った中で今日のレースには臨んだので、朝(第3戦決勝)からそうですけど、僕としてはちゃんと気持ちは切り替えて臨めていたかなと思います」
──次戦以降の意気込みを。
「富士に関しては今回高いパフォーマンスを発揮できていますけど、先ほど太田選手も言っていたように、SUGOは正直僕らにあまり良くなくて。このクルマになってからはあまりいいイメージがないので、そこはしっかりと準備して、また次戦以降に臨んでいきたいなと思います」
[オートスポーツweb 2026年07月19日]