2026年F1第10戦ベルギーGP 1周目のターン5 7月19日(日)、2026年F1第10戦ベルギーGPの決勝レースが行われ、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がポール・トゥ・ウイン。4戦ぶりの勝利で、今季6勝目/自身通算6勝目を飾った。2位にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。
ホンダ製パワーユニット(PU)を搭載するアストンマーティン勢は、フェルナンド・アロンソが19位、ランス・ストロールはリタイアとなった。
第10戦の舞台は、ベルギーのアルデンヌ地方にある世界屈指の難コースのスパ・フランコルシャン・サーキット。スタートタイヤは22台中15台がミディアムタイヤ(C3/イエロー)を選択した。
一方、13番グリッドのランド・ノリス(マクラーレン)を含む後方の5台がハードタイヤ(C2/ホワイト)を選択。そして、17番グリッドのバルテリ・ボッタス(キャデラック)と19番グリッドのカルロス・サインツ(ウイリアムズ)の2台はソフトタイヤ(C4/イエロー)を履いた。
気温17度、路面温度29度、湿度53パーセント、曇り空のもと44周の決勝レースは幕を開けた。上位勢はグリッド順のままターン1を立ち上がる。ただ、そこからの加速に秀でたフェルスタッペンがターン2でポールシッターのアントネッリをパスし、トップに浮上する。
ただ、続くケメルストレートでアントネッリは再びフェルスタッペンに並ぶとストレートエンドのターン5で再び首位を奪還。さらに4番グリッドスタートのルクレールがケメルストレートでジョージ・ラッセル(メルセデス)をパスし3番手に浮上。続けてターン5でフェルスタッペンを先行し、ルクレールは2番手に浮上する。
ただ、その背後ではラッセルとルイス・ハミルトン(フェラーリ)が4番手争いの末にターン5で接触。選手権2位のラッセルはグラベルに捕まり、ここでレースを終えることになった。このアクシデントについては、ハミルトンに対し5秒のタイムペナルティが下ることになった。
このアクシデントでセーフティカー(SC)導入に。なお、このSC中に後方の数台がタイヤを交換。そのうち21番グリッドスタートのアイザック・ハジャー(レッドブル)はSC中に2度ピットに入り、ハードタイヤからミディアムに交換後、再度ミディアムからハードに履き替え、戦略に幅を持たせた。
5周目にリスタートを迎えると、ターン1でハミルトンが4番手のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)をパス。ただ、ピアストリはすぐさまターン2でポジションを取り戻す。
電気エネルギーの使い方で緻密な駆け引きが繰り広げられるなか、6周目のターン5でフェルスタッペンがルクレールをかわし2番手に浮上。フェルスタッペンは首位アントネッリの後方1秒以内をキープし、オーバーテイクモードの恩恵を受けながらジリジリとアントネッリとの間合いを詰めたい。しかし、9周目にはアントネッリがフェルスタッペンとのギャップを1秒以上まで広げる。
一方、4番手ピアストリは8周目のケメルストレートで3番手ルクレールに並びかけたが、ターン5でわずかに接触しピアストリの車両からは部品が飛ぶ。ピアストリはフロア右側にダメージを負ったようで、翌9周目のターン5でハミルトンがピアストリをパスし、これでフェラーリ勢が3番手、4番手となる。なお、この接触はレーシングアクシデントと判断されている。
12周目、ハードタイヤスタートのノリスがアービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)をかわし6番手に浮上する。5番手ピアストリまでは7.5秒ものギャップが開いていたが、前方がクリアな状況を生かし、徐々にピアストリとのギャップを縮める。
18周目、上位勢で真っ先に2番手フェルスタッペンがハードタイヤに交換。その直後、首位アントネッリがセクター3に差し掛かったところでバーチャル・セーフティカー(VSC)が宣言されるが短時間で解除に。19周目にアントネッリがハードタイヤに交換したが、VSCの恩恵を受けることは叶わなかった。
19周目、ターン18でノリスはピアストリをオーバーテイク。タイヤ戦略の異なるチームメイトにポジションを譲ったかのように見えたが、20周目のケメルストレートでピアストリがノリスを抜き返す。
そんななか、20周目にデブリ回収のため2度目のVSC導入となり、ここまでステイしたルクレール、ハミルトン(ここで5秒ペナルティを消化)、ピアストリ、そしてハジャーらが続々とタイヤを交換。
ルクレールはアントネッリの前でコースに復帰し、21周目にVSC解除となったときオーダーは首位ノリス(第1スティントのままステイ)、2番手ルクレール、3番手アントネッリ、4番手フェルスタッペン、5番手ピアストリ、6番手ハミルトン、7番手ハジャーとなった。
ルクレールは23周目のターン5でノリスをかわすと、名実ともに首位に浮上する。一方、6番手のハミルトンはタイヤ交換後にチームスタッフとわずかに接触し、アンセーフリリースが記録されてしまう。
3番手アントネッリもすぐさまノリスの背後についたが、ノリスはアントネッリの行手を阻む。その間に首位ルクレールは後続とのギャップを広げにかかった。アントネッリは26周目のケメルストレートでようやくノリスをかわし2番手に浮上。この時点で首位ルクレールとのギャップは3秒まで開いていた。
ただ、前方がクリアになった2番手アントネッリは自己ベストを更新しつつ、1周0.2〜0.5秒づつ首位ルクレールとのギャップを縮めた。
一方、フェルスタッペンは29周目のターン5でノリスをかわし3番手に浮上する。さらに、ノリスの後方1秒以内に5番手ピアストリが接近したこともあり、ノリスは31周目にミディアムタイヤに交換。しかし、左リヤタイヤの交換でタイムロスがあり、6番手ハジャー、7番手ガブリエル・ボルトレート(アウディ)の後ろ、8番手でコース復帰となった。
ただ、ライバル勢よりもやわらかいミディアムタイヤかつ、マイレージも10〜13周のアドバンテージを持つノリスは32周目のケメルストレートでボルトレートを易々とパスし7番手に浮上。約11秒先にいる6番手ハジャーの背中を追う。
そして32周目には首位ルクレールの後方1秒以内に2番手アントネッリが入った。アントネッリは34周目のケメルストレートでルクレールをかわし、再びラップリーダーの座に返り咲いた。
2番手に下がったルクレールはオーバーテイクモードを使って再び前に出たい。徐々にタイヤが厳しくなる状況下でルクレールはアントネッリの背後1秒以内をキープし、首位奪還の好機をこじ開けようと好走を続ける。ただ、39周目を迎えると2台のギャップが1秒以上に広がってしまう。
一方、5番手ハミルトンがピアストリの背後に接近。ハミルトンは40周目のターン5でピアストリをかわし、4番手に浮上する。そしてミディアムタイヤのノリスはファステストを更新しながら6番手ハジャーとの間合いを42周目までに2秒以内まで縮めた。しかし、ハジャーは終盤に自己ベストを更新する走りで抵抗を見せる。
残り2周となった43周目、2番手ルクレールのペースが落ち、首位アントネッリとのギャップは2.5秒まで広がった。そしてファイナルラップの44周目を迎えた際、ハジャーとノリスのギャップは1秒だった。ノリスはあと少し足らず、オーバーテイクモードを掴むことはできなかった。
44周目が終わり、アントネッリがトップチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウインで今季6勝目/自身通算6勝目を飾った。アントネッリにとっては第6戦モナコGP以来4戦ぶりの勝利となった。2位ルクレール、3位フェルスタッペンとなった。
以下、4位ハミルトン、5位ピアストリ、6位ハジャー、7位ノリス、8位ボルトレート、9位リンドブラッド、10位フランコ・コラピント(アルピーヌ)までがポイントを獲得。ファステストラップはファイナルラップにノリスが記録した1分48秒890となる。
ホンダPUワークスのアストンマーティンはアロンソが19位。ストロールはクラッチトラブルでリタイアとなった。
なお、ラッセルは選手権3位に後退し、ハミルトンが選手権2位に浮上。選手権首位アントネッリとハミルトンは45点差となっている。
次戦となる2026年F1第11戦ハンガリーGPは7月24〜26日に、ハンガロリンクで開催される。
[オートスポーツweb 2026年07月19日]