選手権首位のフェリペ・フラーガ(ユーロファーマRC/ミツビシ・エクリプスクロス)は連続表彰台を獲得し、ランキングでも164ポイントの大差を築いてシーズン前半戦を終えている シーズン折り返し地点を迎えた2026年のSCBストックカー・ブラジル"Pro Series"第6戦が、7月25〜26日にサンパウロ州モジ・グアスのアウトドローモ・ヴェロチッタで争われ、雨が主役のFPから引き続きミツビシ・エクリプスクロスが躍進。走り出しでトップ3を独占した3台から、まずゼジーニョ・ムジャティ(チームRC/ミツビシ・エクリプスクロス)が自身初ポールポジションを獲得すると、土曜スプリントでは強豪チームの一角を占めるガエターノ・ディ・マウロ(ユーロファーマRC/ミツビシ・エクリプスクロス)がキャリア通算11勝目を挙げることに。
続く日曜メインレースではフェリペ・バチスタ(スターリング・レーシング/ミツビシ・エクリプスクロス)が前戦クイアバのスプリントに続く今季2勝目を挙げ、選手権首位のフェリペ・フラーガ(ユーロファーマRC/ミツビシ・エクリプスクロス)は連続表彰台を獲得し、ランキングでも164ポイントの大差を築いてシーズン前半戦を終えている。
ブラジル屈指の名物高速コーナー“クルヴァ・ダ・カイピリーニャ(Curva da Caipirinha)”を有するヴェロチッタでの1戦は、まず“初代SUVチャンピオン”のフラーガが先行。難しいウエットコンディションのもとFP1でバチスタ、ムジャティを従え首位を奪うと、雨脚が強まった午後のFP2でもセルジオ・セッテ・カマラ(チームRC/ミツビシ・エクリプスクロス)とバチスタを抑え、フラーガがいずれでも最速タイムを記録。エクリプスクロスの好調さを誇示した。
続く計時予選ではムジャティがキャリア初のポールポジションを射止めたが、上位トップ12が逆転するインバーテッド・グリッド規定でリバースポールを得たリカルド・ゾンタ(Full Time GAZOO Racing/トヨタ・カローラクロス)が、土曜スプリントのスタートで首位を堅持する。
しかし背後では5台が絡むマルチクラッシュが発生し、いきなりのセーフティカー(SC)が導入されると、再開の4周目にディ・マウロが逆襲。続く6周目終了時に義務付けられたピットストップのウインドウが開くと、各車の戦略がレース展開を左右し始めるも、首位をキープしたタイトル候補がアルフレディーニョ・イビアピナ(Full Time GAZOO Racing/トヨタ・カローラクロス)と自身の僚友フラーガを従え、キャリア通算11勝目を挙げた。
「レース序盤はコンディションがかなり難しかった。路面にはまだ濡れている箇所があり、最初の数周でいかにタイヤを温めるかが最大の懸念点だった。それが(リカルド・)ゾンタを追い抜く決め手になったと思う」と振り返ったディ・マウロ。「彼がブレーキングでタイヤをロックさせた隙を突いてトップに立つことができ、その後は、マシンの性能を最大限に引き出しつつ明日を見据えて挙動を把握し、ギャップをコントロールすることに集中したよ」
そしてのデビューシーズン2度目となる表彰台を獲得したイビアピナを挟み、今回も重要なポイントを獲得したフラーガも「予選では大きなリスクを冒したが、あと1周あればポールポジションを争えたのではないかと思っている」と自信を口にした。
「でも、チャンピオンシップの主要なライバルたちがトップ12入りを逃したのを見て、あのリスクを冒すのは正しい判断だったと確信した。決勝では好スタートを切り、ターン1でのアクシデントをうまく利用して順位を上げることができたね。チームがピットストップで今回も完璧な仕事をしてくれたことも、表彰台に上がるうえで決定的な要因となった。僕は30kgのバラストを積んでいて、ガエターノ(ディ・マウロ)のペースに対抗するのは難しいと分かってたが、彼は素晴らしい走りを見せ、勝利にふさわしい活躍だった」
明けた日曜のヴェロチッタは晴天に恵まれたものの、決勝メインレースもスタート直後からアクシデントが勃発。オープニングラップの“クルヴァ・ダ・カイピリーニャ”でエンツォ・エリアス(A.マシアスTMG/シボレー・トラッカー)がスピンし、ここにエリオ・カストロネベス(メルカド・リブレ・レーシング/トヨタ・カローラクロス)らが衝突。この混乱に巻き込まれ、ランキング2位ガブエリエル・カサグランデ(A.マシアス・ヴォーゲル/シボレー・トラッカー)もリタイアを余儀なくされる。
その直前、ポールシッターのムジャティはグリッドからの蹴り出しが遅れ、イン側を突いたバチスタの動きに対応できず6番手まで順位を落とす。事実上これが決定打となり、ウインドウが開いた7周目に早々の義務ピットを終えたバチスタが首位をキープ。残り5分で元“4冠”王者ダニエル・セラ(ブラウ・モータースポーツ/ミツビシ・エクリプスクロス)がフリオ・カンポス(タイム・ルブラックスTMG/シボレー・トラッカー)と交錯し、ここでSCが導入されるも、残り2周を守り抜いたバチスタが今季2勝目、通算6勝目を達成。2位に連続表彰台のフラーガ、3位アーサー・レイスト(クラウン・レーシング/トヨタ・カローラクロス)のポディウムとなった。
「勝負を分けたのはスタートだ。ゼジーニョ(・ムジャティ)のブレーキングが早かった隙を突いてトップに立つことができた。その後は戦略もうまく機能し、早めのピットストップを行って、終盤にはフラーガからのプレッシャーを受けつつも最後まで力強いペースを維持できた」と勝者バチスタ。
一方のフラーガも「タイヤへの負荷が非常に大きいコースで、こうして30kgのバラストを積んだ状態で3位と2位を獲得できるとは想像もしていなかった」と期待以上の週末を振り返った。
「完璧なマシンセットアップを見つけることができ、チームも素晴らしい仕事をしてくれた。ランキング首位であることは重要だが、シーズンはまだ折り返し地点に過ぎず、たったひとつの週末で状況が一変し得ることも分かっている。今は努力を続け、安定した走りを維持し、直接のライバルを注視しながら、タイトル争いができる状態でシーズン最終戦を迎えられるように集中していく」
これで619ポイントとした選手権首位フラーガに対し、セッテ・カマラとフェリペ・マッサ(タイム・ルブラックスTMG/シボレー・トラッカー)が455ポイントを獲得して2位と追走する2年目のSUVシーズン。続く第7戦は2022年以来の開催となるサンタ・クルス・ド・ソルで8月8〜9日に後半戦の幕を開ける。
[オートスポーツweb 2026年07月31日]