2026年F1第11戦ハンガリーGP アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チームは、サマーブレイクを終えてシーズンが再開する際に大型のアップグレードパッケージをW17に投入する準備を進めており、2026年の開発の最重要局面はこれから訪れることを示唆している。
メルセデスは、F1の新しいレギュレーションが導入されて以降、傑出した活躍を見せている。アンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルは開幕からの11戦で8勝を挙げ、ドライバーズ選手権ではアントネッリがトップに立ち、ドライバーズ選手権2位のルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリHP)に対して50ポイントのリードを築いてサマーブレイクを迎えている。コンストラクターズ選手権でもメルセデスが首位につけ、フェラーリに対し72ポイント差という余裕のあるリードを確保した。
チームは第5戦カナダGPで大きなアップグレードパッケージを投入したものの、最近のアプローチはそれよりも小さな改良が中心となっていた。しかし、その戦略は転換点を迎えようとしているようだ。ハンガリーGPにおいて、副テクニカルディレクターを務めるシモーネ・レスタは、メルセデスがシーズン後半に向けてより野心的なステップアップを計画していることを明らかにした。
「結局のところ、我々は冬のテストから開幕戦にかけて、強力な開発を行おうと努めてきたと思う。その後も、ほぼすべてのレースで小さな改良を続けてきたし、カナダでは大きく前進した」
「我々は常に各レースで小さな改良をしようとしている」
レスタは、一部のライバルチームがより積極的にアップデートを行っていることを認識しているが、メルセデスは継続的な改善に尽力していると主張した。
「もちろん、我々よりも多くのものを投入しているチームがあることは認識しているし、それは彼らにとって素晴らしいことだ。我々としても、毎レース何かを投入しようとしている」
「おそらくシャットダウン後は、マシンにより大きな変更を加えることに集中することになるだろう」
「我々は各レースでマシンを開発することに明確に集中しているが、同時に、マシンを次のステップへと引き上げるような、より大きな規模の改良のことも考えている」
これらのコメントは、メルセデスが単に現在のアドバンテージを守るだけでなく、チャンピオンシップ争いが激しくなるなかで、それをさらに強固なものにしようとしていることを示唆している。
■アントネッリとラッセルのバトルは「チーム全体の競争力のためにも重要」
レスタはまた、アントネッリとラッセルによるチーム内バトルを称賛し、それがメルセデスの好調なシーズンの重要な要素であると述べた。
「まず最初に、ふたりのドライバーが非常に高いレベルでパフォーマンスを発揮しているのは素晴らしいことだ」
「浮き沈みはあったが、基本的にはふたりともここまで非常に力強く、いいパフォーマンスを見せている」
メルセデスにとってこの争いは緊張の源ではなく、ポジティブな力として捉えられている。
「これは非常にいいことだ。というのも、ふたりのレベルを引き上げるからだ。チーム内のこうした競争は、チーム全体の競争力にとって常に非常に重要なものだ。我々にとってもそうだ」
ハミルトンがフェラーリの挑戦を率いる今、レスタは、7度の世界チャンピオンであるハミルトンと、彼が数々の成功を収めたメルセデスとの間には、依然として強い感情的な結びつきがあることを明かした。
「ルイスが先頭集団で戦っている姿を見るのは素晴らしいことだ。ルイスはブラックリーで信じられないような道のりを歩んできたし、そのチームは彼にとって今もなお、感情的に非常に近い存在だ」
「彼があの場所にいるのを見るのは嬉しいことであり、彼が戦っている姿を見るのも素晴らしいことだ。それによってこのスポーツはよりよいものになるし、それを目にすることができて嬉しい」
メルセデスは選手権争いをリードしているが、レスタの言葉は、メルセデスが停滞しているわけではないことを強調している。ライバルたちがメルセデスを追うなか、ブラックリーの拠点では次の大きな一手が準備されており、それは2026年シーズンを左右するものになるかもしれない。
[オートスポーツweb 2026年08月07日]