「大河ワースト記録」で低迷…“低視聴率俳優”のレッテルを跳ね返した実力派俳優の大逆転。「TBS人気ドラマ枠」を3クール連続で制覇の裏側

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2026年08月16日 16:20  女子SPA!

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画像:『Tシャツが乾くまで』(TBS公式サイトより)
 松山ケンイチさんが、実はかなり珍しい記録を打ち立てていたことにお気づきでしょうか?

 松山さんは現在、TBS系の金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』の主要キャストとして出演中ですが、これで今年1月期、4月期、7月期と3クール連続の連ドラ出演となっています。

 俳優が3クール連続でドラマ出演すること自体はさほど珍しくはありませんが、松山さんの場合はその3作品がすべてTBS系。しかも1月期の『リブート』は日曜劇場、4月期の『時すでにおスシ!?』は火曜ドラマ、そして7月期の『Tシャツが乾くまで』は金曜ドラマと、TBS系のGP(ゴールデン・プライム)帯の人気ドラマ枠を制覇していたのです。

 ちなみに『リブート』と同時期の1月期にはNHKの『テミスの不確かな法廷』に主演し、同じくNHKの『お別れホスピタル2』にも出演していましたから、今年だけですでに5本のドラマに出演していることになります。

 そんな引っ張りだこの松山さんですが、需要が低下していた時期があったため、その苦難を乗り越えて再ブレイク中と言えるでしょう。

◆『DEATH NOTE』のL(エル)役で大ブレイク

 1985年3月5日生まれで41歳の俳優・松山ケンイチ。

 2001年にホリプロ主催の男性オーディションでグランプリを受賞してデビューした彼が、一気に知名度を上げたのは2006年に前後編で公開された映画『DEATH NOTE』の探偵L(エル)役でしょう。

 人気漫画の実写化は賛否両論が巻き起こるケースが多いですが、松山さんのLの役作りは神がかっており、そのエキセントリックな振る舞いはまさに漫画からそのまま飛び出してきたようでした。結果、原作ファンからも絶賛の嵐だったのです。

 いまでも松山さんの代表作のひとつに数えられる『DEATH NOTE』でのブレイクによって、『セクシーボイスアンドロボ』(2007年/日本テレビ系)や『銭ゲバ』(2009年/日本テレビ系)など、連ドラ主演もばんばんこなすトップ俳優の仲間入りを果たします。

◆主演した『平清盛』が大河ワースト視聴率に

 ですが、彼の演技力の高さは誰もが認めるところだったのですが、映画でもドラマでもなかなか『DEATH NOTE』に並ぶようなヒット作に恵まれず。

 そんななかめぐってきたのが国民的ドラマ枠での主演オファーでした。

 松山さんは2012年のNHK大河ドラマ『平清盛』に主演。大河主演はどんな俳優においてもビッグチャンスであるのは言うまでもありません。

 しかし、残念ながら『平清盛』は低視聴率にあえぐことに……。『平清盛』は全話平均の視聴率が12.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)となり、当時の大河ワースト記録となってしまったのです。

 これにより低視聴率俳優のレッテルを貼られてしまい、俳優・松山ケンイチは低迷期へ。2015年のドラマ『ど根性ガエル』(日本テレビ系)では主人公を演じているものの、『平清盛』以降は主演ではなくバイプレイヤーに回ることが増えていったのです。

◆TBSの人気ドラマ枠をハシゴできる演技力

 けれど今にして思えば、主演にこだわらずに主人公を脇で支えるバイプレイヤーもこなしていくというスタンスが、現在の再ブレイクに繋がっているように感じます。

 今年1月期の『リブート』では、鈴木亮平さん演じる主人公が超高度な整形手術で顔を変える前の姿を好演しました。要するに主演の鈴木さんと“2人1役”を演じるという難役でしたが、松山さんだからこそ違和感なく受け入れられたのではないでしょうか。

 今年4月期の『時すでにおスシ!?』は永作博美さんが演じた主人公が通う鮨アカデミーの堅物講師役。永作さん・松山さんと言えば、2008年にダブル主演した『人のセックスを笑うな』は筆者が好きな映画でした。『人のセックスを笑うな』では歳の差男女の不倫愛をポップに描くというセンセーショナルな作品だったのですが、『時すでにおスシ!?』では“恋愛未満”の関係性が描かれ、良い意味でまた違った2人の掛け合いが楽しめたのです。

 そして現在放送中の『Tシャツが乾くまで』は蒼井優さん演じる主人公の夫役。この喫茶店店主の夫は物腰柔らかな人たらしで、かなりモテそうな雰囲気をまとったキャラクター。『時すでにおスシ!?』の堅物講師は髪をアップにしており、『Tシャツが乾くまで』の夫は前髪を下ろしているというビジュの違いもあり、前クールとのギャップが凄まじい。間を開けずにここまで印象の違う役柄を演じ分けてしまうのは、さすがの一言です。

◆俳優・松山ケンイチにしか演じられない役柄

 個人的には、2021年のドラマ『日本沈没-希望のひと-』(TBS系)、2023年のドラマ『100万回 言えばよかった』(TBS系)、2025年のドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)などで松山さんが演じていた、“主人公を支えるポジション”が彼に激ハマりしていたと感じます。

 もちろん主演を張る演技力も備えているのは間違いないので、これからも主演・助演にこだわらず、俳優・松山ケンイチにしか演じられない役柄に挑戦していってもらいたいものです。

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は @SakaiyaDaichi

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