中井貴一 (C)ORICON NewS inc. 俳優の中井貴一が20日、公式Xを通じて8月7日、老衰のため死去した岸惠子さんを追悼した。
【写真】2017年…美の秘訣を語っていた岸惠子さん 中井は「敬愛する先輩であり、父と盟友でもあった、岸恵子さんの訃報。 心から残念でなりません」と岸さんの死去を悲しんだ。
続けて「今から10年ほど前だったでしょうか、ドラマの撮影でご一緒したのが最後となりました。アメリカでのロケだったのですが、スタッフ、キャストが合宿のように、アメリカのモーテルに宿泊しての撮影。 ある日、夕食が終わり部屋に戻ってくる途中、岸さんが、部屋着で廊下をウロウロと。 お声がけは失礼かと思ったのですが、ちょっと困っていらっしゃる様子でしたので『岸さん、どうかなさったのですか?』とお聞きした所、明朝早いので、目覚ましを掛けようとしたが、上手く操作ができず、マネージャーさんの部屋をノックしてもお返事がなく困っているとの事。『僕で良かったら、お手伝いしますが‥お部屋に入ることになりますが、宜しいですか?』と伺った。『勿論よ、貴一君なら大丈夫。セットしてくれる?』とのお答え。 そして、部屋にお邪魔して、目覚ましをセット。 帰り際に、岸さんが大声で笑いながら、『嫌だーっ、思い出した。『君の名は』のロケだったか忘れちゃったけど、昔、ロケ先で佐田さん(父)にも、目覚ましセットしてもらったことがあったのよーっ。これで安心して眠れる。ありがとうねー』と、送り出して下さった」と岸さんとの思い出を回想した。
「その時思いました。肌感も何も覚えていない父ですが、親子で、岸さんの目覚ましをセットするという、時空を超えたお手伝いができましたこと、心から幸せだなーと。やはり、父のDNAが、私の中にはあるのだなーなどと、ちょっと大袈裟に嬉しくなったものです」と岸さんとの思い出を通して、父で昭和期に活躍した盟友・佐田啓二さんとの奇縁をしみじみとつづった。
「これで又、『貴一君』と呼んでくださる先輩が逝ってしまわれました。心から、ご冥福をお祈りいたします」と故人をしのんだ。
岸さんの死去は19日、所属事務所から公表された。93歳だった。岸さんは1932年生まれ、神奈川県出身。A型。51年、『我家は楽し』で映画デビュー。映画『君の名は』(53年)や、『女の園』(54年)のほか、市川崑監督作品には『おとうと』(60)、『悪魔の手毬(てまり)唄』(77年)や『女王蜂』(78年)、『細雪』(83年)、映画『かあちゃん』(2001年)など数多く出演。圧倒的な存在感を放った。02年には日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。04年、『旭日小綬章』受章。11年、『フランス芸術文化勲章コマンドール』を受章。17年、『第65回菊池寛賞』、さらには『第42回アカデミー賞』会長功労賞を受賞するなど数々の賞を受賞した。