2026年F1第12戦オランダGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とチーム代表ローラン・メキースの記者会見 マックス・フェルスタッペンは、レッドブルとの契約を2030年末まで延長した理由について、「このチームでキャリアを終えられたら最高だ」と語った。また、F1および国際自動車連盟FIAとの「これまでの話し合い」によって、「このスポーツは正しい方向へ戻りつつある」と確信したとし、自身の将来について検討していた際には「別のチームに移籍するよりも、引退の方が近かった」と明かした。
フェルスタッペンにとってホームグランプリであるF1オランダGP直前の木曜日、レッドブルはフェルスタッペンとの契約を延長し、彼が少なくとも2030年末まではチームに残ると発表した。その後、メディアに対してフェルスタッペンは、現在の心境について率直に語った。
■「第二の家族」――レッドブルへの強い思い
「これだけ長い間このチームの一員でいるので、間違いなく第二の家族のような存在だ。僕たちは多くのものを勝ち取り、すでに一緒に数え切れないほど素晴らしい瞬間を経験してきた。昨年はローラン(・メキース/チーム代表)が加わった。最初から彼との関係は本当に素晴らしかった。とてもオープンで、透明性のある関係だ。だからこそ、決断を下す際に考えたのは、将来のこと、そしてチーム内でのいくつかの戦略的な決断についてだった。僕にとって、ここで続けることが完全に正しいと感じている」
フェルスタッペンはさらに、レッドブルへのコミットメントを強調し、次のように誓った。
「僕はいつも言ってきた。ディートリッヒ(・マテシッツ/レッドブル社創業者)の生前から言っていたことだが、僕の目標であり目指すところは、このチームでキャリアを終えることだ。そして、僕たちはそこに近づきつつあると思う。もちろん、まだ何年も先の話ではあるが、それでも目標は変わらない。だからこそ契約を延長できたことをとても誇りに思っているし、もちろん再びトップに返り咲くことを目指したい。僕たちはトップに立つという経験を何度も味わってきた。だからこそ、もう一度そこへ戻りたいという意欲はとても強い」
■メキース代表「マックスはチームの中心」
記者会見でフェルスタッペンの隣に座ったメキース代表は、フェルスタッペンとの契約延長を強く望んだ理由を説明した。
「マックスがチームの中で果たしている役割を考えれば、我々にとって彼は単に世界最高のドライバーというだけではない。何度も言ってきたことが、彼はチームの中心であり、我々が下すあらゆる戦略的決断において、常に基準となる存在だ。次の勝利のサイクルを築くために、彼が我々とともにいてくれると分かっていることは、素晴らしいことだ」
メキースはさらにこう付け加えた。
「もう一度勝利のサイクルを始めるために必要な柱は何かと考えれば、まずドライバーについては今回で整った。そして、何度も言ってきたが、ミルトンキーンズには最高の才能が集まっていると確信しており、それが2本目の柱だ。そして3本目の柱は、競争上の優位性をもたらすと信じている、数多くの戦略的な決断だ。ミルトンキーンズにある風洞をはじめ、その他いくつもの秘密を含む、非常に面白いもののことだ」
■F1への情熱は消えず
フェルスタッペンは契約延長を決断するまでに少し時間を要した。その経緯について、こう説明した。
「(今年)最初の数レースを終えた後、僕はローランに『将来についての質問は一切してこないでくれ。自分でも残りたいのかどうかまだ分からないんだから』と言った」
「でも僕はレースが大好きだ。そしてF1とも、FIAとも、本当にたくさんの素晴らしい話し合いをしてきた。僕たちは少しずつ、より良いものへ向かって進んでいると思う。V8エンジンが復活する可能性もある。現時点では素晴らしいものではないことも受け入れるつもりだ。それでもレースが大好きだし、F1マシンであることにかわりはない。サーキットによって良し悪しはあるが、いくつかの分野では改善できることも分かっている。だから、これから年月を重ねる中で、少しずつ良くなっていけばいいと思っている」
■主要人物が離脱しても「家族であることは変わらない」
クリスチャン・ホーナー、エイドリアン・ニューウェイ、ジョナサン・ウィートリー、ヘルムート・マルコといった主要人物がチームを去り、ジャンピエロ・ランビアーゼの離脱も決まった。それによってチームの性格が変わったのではないかと問われると、フェルスタッペンは強く反論した。
「あなたが挙げたのは、2000人かそれくらいいる中の5人だ。ここで行われているのは本当の意味でのチームワークだ。もちろん、何人かがチームを去った。それでも、このチームが今も僕の家族であることに変わりはない。変化のための変化を求めて、別の場所で勝つために他のチームに移りたいと感じたことは一度もない。このチームの中にいて心地よく感じているのなら、なぜ移る必要があるのか。彼らは僕のためにあらゆることをしてくれると分かっているし、僕がコースに出て結果を出そうとしているときには、僕も彼らのために全力を尽くす。そのことをチームは分かっている。だから僕は、他の何人かのドライバーたちとは感じていることが違う。僕はここにいられることを幸せに思っているし、ここで走り続けたい」
そして最後に、フェルスタッペンは笑顔でこう締めくくった。「チームを変えるよりは、引退する方に近づいていたと思うよ!」
[オートスポーツweb 2026年08月21日]