2026年8月19日にシルバーストンでテストを行った改良型アストンマーティン・ヴァルキリー WEC世界耐久選手権およびIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦しているハート・オブ・レーシングチームは、2027シーズンに向けて予定されている『Evoジョーカー』を用いたアップデートに先立ち、アストンマーティン・ヴァルキリーの開発車両による初期テストを実施した。
8月19日、イギリスのシルバーストン・サーキットにて、6.5リッターV12エンジンを搭載したこのル・マン・ハイパーカー規定のプロトタイプを走らせたのは、ロス・ガンとハリー・ティンクネルの2名だ。
具体的な改良内容については公表されていないが、同メーカーは、車両の「将来的な性能の方向性」を見極めるために「多岐にわたる技術的項目」を評価したと明らかにしている。
「今日はヴァルキリーにとって重要な一日となった」と、ハート・オブ・レーシングのチーム代表であるイアン・ジェームズは語った。
「今日試した開発要素のいくつかは、ヴァルキリーの今後の技術的な方向性を検討する上で、重要な判断材料となるだろう」
「車両の性能に関する多くの領域を評価することができたし、シルバーストンは新しいアイデアを試すのに最適な場所だった」
「今後もさらなる展開が控えているし、ヴァルキリーの次なるステップに期待を抱かせるものになったと思う」
6月にSportscar365が最初に報じた通り、2027年のWECおよびIMSAウェザーテック選手権のシーズン終了時に失効する5つの『ジョーカー』をまだ一度も行使していないこの車両は、来シーズンに向けてアップデートが図られる予定だ。
アストンマーティンが公開した写真からは、特にリヤ周りにおける顕著な空力面の変更が確認できる。具体的には、リヤウイング・エンドプレートの延長や、ボディワーク形状の見直しなどだ。
これらのアップデートは、トップレベルのプロトタイプ・レースにおける同車の3シーズン目を前に実施されることになる。
「参戦初年度と2年目を通じて、ヴァルキリーの性能特性には満足している」と、アストンマーティンの耐久モータースポーツ責任者であるアダム・カーターは述べた。
「我々はこれまで繰り返し述べてきたが、我々が参入したのは、我々よりも数年先んじて開発を進めている強力なライバルたちがひしめく舞台だ」
「しかし、18カ月にわたる実戦経験を経て車両の特性をより深く理解できた今、ベース車両の開発を通じて新たな性能領域を模索し始めているところだ」
「我々はその旅路のまさにスタート地点に立ったばかりであり、今回のテストは開発プロセスにおける有益かつ示唆に富む第一歩となった」
■2027年は待ち侘びた“母国レース”も
このテストはまた、来年4月にWECがこの名高い英国のサーキットへ復帰するのを前に、チームとメーカーにとってシルバーストンでの貴重な走行データを蓄積する機会ともなった。
「シルバーストンがカレンダーに復帰することを、我々は心から歓迎している」とカーターは付け加えた。
「ここはアストンマーティンや英国モータースポーツの聖地であるだけでなく、世界屈指のファンの方々が、『アストンマーティン・ヴァルキリー・ハイパーカー』がもたらす、あの生々しくも強烈な感動を体験できる絶好の機会でもある」
「ファンの方々は、ヴァルキリーが英国の地で最高峰の舞台を走る姿を、長い間待ちわびてきた。彼らは存分に楽しんでもらうに値する。我々もその体験に貢献できるよう、全力を尽くすつもりだ」
アストンマーティンは、来シーズンに向けたプロトタイプマシンの改良案をテストする最新のメーカーとなった。これに先立ち、フェラーリとプジョーも先月下旬に改良型マシンを公開している。
また、BMWとキャデラックも同様に、来シーズンに向けて改良を進めるものと見られている。
[オートスポーツweb 2026年08月21日]