「0が1になった瞬間」PACIFIC ウマ娘 NAC BMWと冨林勇佑、藤原優汰が一丸で掴んだ初の頂点に喜び

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2026年08月23日 21:40  AUTOSPORT web

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初優勝を喜ぶ冨林勇佑と藤原優汰(PACIFIC ウマ娘 NAC BMW) 2026スーパーGT第5戦鈴鹿
 8月23日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された2026スーパーGT第5戦『SUZUKA GT 300km RACE』の決勝が行われた。GT300クラスは冨林勇佑/藤原優汰組の9号車PACIFIC ウマ娘 NAC BMWがポール・トゥ・ウインでチーム、ドライバー初優勝を飾り、レース後に両ドライバーが勝利の喜びを語った。

 スーパーGT GT300クラスに長年参戦しているPACIFIC RACING TEAMは、レースでの活躍のみならず、さまざまなコンテンツとタイアップして注目を集めている。そんなチームは2026年シーズンに向けて体制を刷新、BMW M4 GT3エボにミシュランタイヤを履き、大人気ゲームおよびメディアミックスコンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー』とコラボ。マシンカラーリングも鮮やかなブルーに6名のウマ娘が描かれたデザインとなった。

 発表以来大きな話題を集めたPACIFIC ウマ娘 NAC BMWだったが、今季ここまでの最上位は第4戦の16位。そんななか迎えた第5戦では予選でポールポジションを獲得し、チーム初の最前グリッドから決勝に臨んだ。第1スティントは「もう緊張でガッチガチでした」と言う藤原が担当。その気持ちはパートナーの冨林にも伝わっており「めちゃくちゃ緊張していて、もう『大丈夫か?』というくらいのドキドキ感があったのですが、本当に素晴らしいスタートを決めてくれて、そこから力強いレースをしてくれましたね」とチームメイトを称賛する。

 ステアリングを握る藤原も「スタートして1コーナーを曲がってS字区間に入ったくらいで『クルマがすごく良いな』ということを感じました。やっぱりマシンが良いとドライバーも安心して攻めることができるので、もう『イケるな』と落ち着いて走ることができました」とスティントを振り返る。その言葉どおり、PACIFIC ウマ娘 NAC BMWはトップを譲らず24周目にピットイン。第2スティントの冨林にバトンを繋いだ。

 さらにドライバーを支えたのはPACIFIC RACING TEAMのメカニックと、チームと連携する“NAC”こと中日本自動車短期大学の学生メカニックたち。藤原が築いた大きなリードを失うことなくコースに戻った冨林は「チームが優勝したことないので、ピット作業をする学生たちも僕ら以上に心臓バクバクだったと思います。でも、本当に完璧なピット作業をしてくれました」と感謝を述べる。

 パートナーの藤原、そしてチームの完璧な仕事を受け取った冨林は「正直、僕自身スーパーGTでは悔しい思いをすることのほうが多くて、違うカテゴリーで戦っている同世代のライバルは優勝やチャンピオンになっているなか、本当にずっと悔しさを持っていました。でも『俺も負けていない』ことと『チームが用意してくれたクルマが一番速い』ことを証明するためにも、本当にプッシュすることだけを考えて走りました」と自身のスティントを振り返り、チームを初勝利に導く責任を一身に背負いながらの走行だった。

 レース終盤には52号車Green Brave GR Supra GTのクラッシュによりセーフティカーが導入された。このときも「実はタイヤが冷えると難しい部分もあった」と冨林は明かしたが「バックマーカーが2台ほどいたので大丈夫かなと思いつつ、終わるなら終わってほしいという気持ちもありつつでしたけど、比較的冷静でした」と、エースらしい落ち着きでトップチェッカー。自身とチームに初勝利をもたらした。

 まさにチーム一丸で掴んだPACIFIC ウマ娘 NAC BMWの初優勝。冨林が「このチームに来て初めてマシンに乗ったときから『絶対勝てる』と本気で思っていました。我慢というよりも、今回の優勝は僕たちドライバーも含めて、みんなで成長してきた結果だと思います。本当に結果で恩返しをすることができてよかったです」と喜ぶ。

「僕たちを含め、チームも優勝を経験していない中で優勝することができたのは0が1になった瞬間だと思います。逆に勝つと運が巡ってきたり、本当に“勝ち癖”がつくこともあります。今まではポイント争いと思われがちな部分もあったかと思いますが、優勝によってワンランク上で戦える可能性も増えたはずです。後半戦も着実に戦っていけたら良いですね」

そして藤原も「僕も本当に迷惑をかけたことがありますが、一緒に成長をすることができたと思っています。NACの学生メカニックもピット作業が毎回のように早くなっていて、それがドライバーにとっても速く走らないといけないプレッシャーにもなっています。一緒に強くなってこれたことにも本当に感謝したいです」と述べ、後半戦の展望を語る。

「第6戦SUGOもポイント獲得を確実に狙っていきたいですし、サクセスウエイトも積むことになりますが、全員がそのときできることをやったら、自然と上位にいけると思うので、全力で頑張りたいです」

 支え合ったチームメイト、教え導いてくれた仲間、そして裏方で戦いを支え続けた学生メカニックたち。鈴鹿で噛みしめる笑顔の裏には、それぞれが積み重ねてきた時間への思いが刻まれていた。

[オートスポーツweb 2026年08月23日]

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