【F1オランダGP決勝の要点】11秒差の2連勝を実現したマクラーレンのタイヤ戦略と相性

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2026年08月24日 02:20  AUTOSPORT web

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2026年F1第12戦オランダGP ランド・ノリス(マクラーレン)
 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の単独クラッシュによる赤旗中断、2回のバーチャル・セーフティカー(VSC)、計6台のリタイアなどなど、大荒れの2026年F1第12戦オランダGPを制したのは、マクラーレンのランド・ノリスだった。

 前日のスプリントでは、タイヤがまったく保たずに3位。決勝もそこが最大の不安材料だったはずだが、終わってみれば2位アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)に11.536秒もの大差をつけてポール・トゥ・ウィンを果たした。なぜノリス、そしてマクラーレンは、タイヤマネジメントを劇的に改善できたのだろう。

 レース展開や本人のコメントを基に、いくつかの仮説を立ててみたい。

 まず最初に考えられるのは、スプリントでの惨敗を受けて行われたセッティング変更だ。特にリヤタイヤへの負荷を軽減する方向で見直し、それが功を奏したようだ。もちろんノリス自身のドライビングも、タイヤマネジメントを重視したものだったはずだ。

 タイヤコンパウンドとの相性も悪くはなかったように見える。スプリントではミディアムタイヤに大いに手こずったが、決勝で履いた2セットのハードタイヤは、それぞれ26周、25周を稼いだ。車重が軽くなったレース後半は特に、安定したペースで周回を重ねていた印象だ。対照的にアントネッリは、同じくハードタイヤを2セット使用したものの、19周、16周しか持たず「グリップがない!」と叫んでいた。

「素晴らしい戦略をありがとう」と、ノリスが感謝していたように、タイヤ戦略もズバリ当たった。赤旗中断後、チームはノリスにはソフトタイヤ、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)にはハードタイヤを履かせて戦略を分けた。この時点ではどちらが正解だったのか、もしかするとチームも確信は持てなかったのかもしれない。

 結果的にノリスはソフトタイヤで19周引っ張り、その後2セットの新品ハードタイヤに繋いだ。そして後半54周目、同じハードタイヤを履くアントネッリ、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)を次々に抜き去っていった。ハードタイヤ&マクラーレンの組み合わせによるペースが優れていたことに加えて、アントネッリに対しては7周、ハミルトンと比べれば22周もマイレージが少ないタイヤだったことも、ノリスには大きなアドバンテージになった。

 今回のオランダGPと前戦ハンガリーGPの2連勝で、ノリスは一気に58ポイントを荒稼ぎして選手権4位に浮上。同率2位のジョージ・ラッセル(メルセデス)&ハミルトンとは、24ポイント差だ。首位アントネッリには依然83ポイント離されているものの、当のアントネッリは「マクラーレンはすごく速かった。開発を相当頑張らないと」と、危機感を隠さない。

 思えば2025年シーズンも、フェルスタッペンが一時はマクラーレンのふたりに100ポイント近い差をつけられながら、最終戦までタイトル争いをもつれ込ませ、覇者ノリスの2ポイント差まで迫った。マクラーレンの進化がこのまま止まらなければ、今度はノリスがそれを再現するかもしれない。

(取材・文 柴田久仁夫)

[オートスポーツweb 2026年08月24日]

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