東京電力福島第1原発2号機の使用済み燃料プールで、キャスクと呼ばれる輸送容器に収納される核燃料=6月2日(東電提供) 東京電力福島第1原発では、作業員の被ばく線量低減のため、重機やロボットを活用した遠隔作業が増えている。2041〜51年とされる廃炉完了に向け、被ばくを抑制しながら作業を進展できるか難しい局面を迎えている。
同原発では今年、2号機使用済み燃料プールからの燃料取り出しが始まった。廃炉作業における重要工程の一つだが、プールのある原子炉建屋5階の放射線量は毎時3〜5ミリシーベルトと高い。
そのため、建屋5階ではクレーンを遠隔操作して燃料を搬出する一方、有人作業は建屋横に設置した作業台で実施している。作業台の線量は毎時20マイクロシーベルトほどという。
2号機で今年度予定されている格納容器内調査も、「ロボットアーム」と呼ばれる装置を用いて遠隔で行われる。格納容器内には極めて強い放射線を出すデブリがあり、作業員は近づけないためで、東電関係者は「放射線量が高い場所では遠隔作業が基本になるため、被ばく線量が大幅に高くなることは当面はないだろう」と語る。
ただ、格納容器の内部調査やデブリ取り出しといった難易度が高い作業が装置の遠隔操作だけで達成できるかは不透明だ。敷地内には1〜3号機以外にも汚染水や放射性廃棄物で高線量の建屋があり、将来的にはそれらの解体も必要となる。