最高裁=東京都千代田区 民事裁判に生成AI(人工知能)を活用できるかどうかを検討するため、最高裁は来年度、実際の訴訟記録を用いた検証に乗り出す。31日に発表した来年度予算の概算要求にクラウド環境の整備費など約6000万円を計上した。最高裁が概算要求にAI活用に関する費用を盛り込むのは初めて。
最高裁によると、検証には、終結した訴訟の確定記録を使う。裁判官らがAIに資料を読み込ませ、大量の記録の要約や争点を整理した一覧表の「たたき台」などを作成させることを想定している。当事者の個人情報や企業の営業秘密が流出しない環境も整備する。
今年1〜2月、東京、大阪両地裁の中堅裁判官6人らでつくる研究会が模擬の訴訟記録を用いた検証を実施。要約や争点整理などに活用できるとした一方、重要な事実や論点の漏れ、もっともらしい誤った回答で裁判官の先入観が助長されるリスクなどを確認し、「AIは裁判官の補助役」と位置付けるべきだとした。