8号車トヨタTR010ハイブリッドをドライブする平川亮 トヨタレーシングのテクニカル・ディレクター、デビッド・フローリーは、平川亮が2027シーズンにハースF1のシートを獲得した場合に備え、「すでに計画は描いている」と語った。
8号車TR010ハイブリッドでWEC世界耐久選手権にレギュラー参戦している平川は、TGRハースF1チームのテストドライバーも務めている。ハースはトヨタ・ガズー・レーシングがタイトルスポンサーを務めるなど、同日本メーカーとの関係を深めている。
平川は先週、ポルティマオで行われた旧型車テスト(TPC)において、ハースが評価を行った3人のドライバーのうちのひとりだった。このテストには、マクラーレンの開発ドライバーであるレオナルド・フォルナローリ、現F2タイトル候補のラファエル・カマラも参加した。
この3人は、来季のハースにおけるオリバー・ベアマンのチームメイト候補に挙がっている。
最終的な決定はまだ下されていないが、トヨタは2027年に向けてラインアップに代役が必要となった場合の計画を、すでに策定しているという。
「亮はかなり前からハースでテストを行っているので、これは予想外のことではない」とフローリーはSportscar365に語った。
「チームとして我々は亮をサポートするし、どのような進路であれ、彼のキャリアが素晴らしいものになることを願っている」
「いずれにせよ、どのような決定が下されても我々の体制は整っている。彼が来年に向けてどのような計画を持っているのか、我々がはっきりと分かれば、それは良いことだ」
もし平川がF1のシートを獲得した場合、その後任として昇格する有力候補のひとりは、WECのLMGT3クラスでアコーディスASPのレクサスRC F GT3を駆るエステバン・マッソンだ。彼はELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスにおける現王者でもある。
この21歳のフランス人ドライバーは過去2シーズンにわたりトヨタのテストドライバーを務めており、フローリーは彼がハイパーカー・クラスへステップアップする準備ができていると考えている。
「我々はGT3やLMP2を通じてエステバンを育成してきたし、彼とはプライベートテストでハイパーカーのテストにも取り組んできた。これまでのところ、彼は期待どおりの走りを見せ、我々が設定したあらゆるマイルストーンを達成している」とフローリーは語る。
「彼は間違いなく将来的に(ハイパーカーへ)参画する有力候補だ。才能があり、賢いドライバーだ」
■F1に関する話し合いは「来週あたり」と平川
平川はポルティマオでのテストに手応えを感じており、彼自身が「すべてのドライバーが望むもの」と表現するポジション、つまりF1のシートに就く準備ができていることをハースに証明するために、できる限りのことはすべてやったと考えている。
F1参入の可能性について尋ねられた際、平川はSportscar365に対し、「3回のテストを終えてもなお候補に残っているというのは本当に良いことなので、このままプッシュし続けて、どうなるか見てみたいと思います」と語った。
さらに彼は、エステバン・オコンの後任候補の中で自身が最も豊富なレース経験を持っていると感じていると付け加えた。
彼は2012年に全日本F3選手権でタイトルを獲得した後、2023年まで全日本スーパーフォーミュラ選手権を戦っており、シングルシーター・レースでの豊富な経歴を持つ。
WECのドライバーズタイトルを2度獲得している平川は、「スーパーフォーミュラで長年戦ってきたので、経験はあります」と述べた。
「他のドライバーに比べれば、初めて走るサーキットが多いかもしれませんが、(トップフォーミュラの)経験はありますから、どうなるか楽しみです」
当面の間、平川は、両車とも無得点に終わったWEC第4戦サンパウロからの挽回を目指すトヨタレーシングのWECの活動に集中している。今週末に開催されるWEC第5戦『ローンスター・ル・マン』について、平川は次のように語った。
「チャンピオンシップを争う上で、ここでのレースは僕にとってもチームにとっても非常に重要です。ですから、今は今週のレースに集中しています。(F1に関する)話し合いは、おそらく来週あたりになるでしょう」
なお、Sportscar365が得た情報によれば、平川の後任候補に関する話題に加え、ポルシェのファクトリードライバーであるケビン・エストーレが、トヨタの2027年シーズン・ラインアップにおいてマイク・コンウェイ(7号車)の後任を務めることも噂されている。
[オートスポーツweb 2026年09月05日]