新たにデビッド・レイノルズ(Team 18/シボレー・カマロ)のパートナーを務めるジェームス・コートニー(右) 豪州最高峰シリーズの2010年王者であり、日本でも活躍を演じたジェームス・コートニーが、フルタイム引退初年度の今季にレースシート復帰へ。今週末のザ・ベンドで開催されるRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ第10戦『AirTouch 500(エア・タッチ500)』にて“エンデュランス(長距離耐久)カップ”登録ドライバーとして再度ステアリングを握り、続く第11戦となる祭典『Repco Bathurst 1000(レプコ・バサースト1000)』では、自身通算21回目のマウントパノラマへ挑む。
イギリスでの武者修行を経て、ここ日本では2003年に全日本F3選手権のチャンピオンを獲得。続く2004年、2005年と全日本GT選手権〜スーパーGTにも参戦したコートニーは、F3と同様の名門トムスからGT500に出場し、片岡龍也や土屋武士とのペアでタイトル戦線に絡む活躍も演じた。
その後は故郷で最高峰のGTカーに出場を続け、昨季限りでレギュラーシートを退いていたコートニーだが、今週末9月11〜13日のザ・ベンドと続く10月8日から11日に開催される“ザ・グレート・レース”にて、新たにデビッド・レイノルズ(Team 18/シボレー・カマロ)のパートナーを務める。
すでにクイーンズランド・レースウェイで丸1日のテスト走行を実施し、昨年11月にアデレードで行われた2025年最終戦以来のGen3規定モデルを走らせた元チャンピオンは、今季より加入した放送席を今後2戦に渡って離れ、これまで手にしていない「バサーストでの勝利を目指す準備も万端だ」と意欲を燃やしている。
「レースカーをドライブしない期間としては、間違いなくこれまでで1番長いね」と放送席のマイクを置いた46歳のコートニー。「レースウイークで久しぶりに乗り込む瞬間は、かなり興味深いものになるだろう。履き慣れた靴のようにスッと履いてすぐ走り出せればいいが、実際に(最初のプラクティスを)走ってみないことには分からないからね」
「本当に、すごく楽しみにしている。今年の初めの頃はそれほどレースが恋しいとは思わなかったが、本番が近づくにつれてどんどんワクワクしてきているんだ」
昨季から北米NASCARを意識したポストシーズン制を導入したRSCは、スプリント戦で構成されるレギュラーシーズンを終えると、これまでシリーズ終盤戦に組み込まれてきた“エンデューロ・カップ”の2戦を経て、ゴールド・コースト、サンダウン、そしてアデレードと計3戦の“Finals Series(ファイナルズ・シリーズ)”でタイトルの行方を決する。
そのエンデューロでは、車両1台につきレギュラードライバーに加えコドライバーを登録するのが慣例となっており、コートニーは引退後すぐに移籍が発表されたGMシボレー陣営のホモロゲーション登録担当チームの一翼を担う。
そのレイノルズとコートニーのコンビは、合わせて1100戦以上のスーパーカー出場経験を誇り、ともにユニークなユーモアセンスを持つのと同様に“Mountain(マウンテン/バサーストの愛称)”で雪辱を果たしたいという共通の思いを抱いている。昨季2位に終わったそんなパートナーのスペシャリストに対し、新加入のベテランも「必要な要素をすべて兼ね備えている」と評価している。
「間違いなく、笑いの絶えないコンビになるだろうね(笑)」と続けたコートニー。「彼は以前このレースで優勝しているし、経験も豊富だ。それに現役フルタイムドライバーでは最年長だから、そこも心強いね!」
「このようなチームには、まさに彼のような人材が必要なんだ。豊富な経験を持ち、成熟した走りができ、落ち着きがあり、なおかつ現地で速さを発揮できるドライバーがね。彼はそのすべての条件を満たしているし、一緒にいて楽しい良い奴でもあるからね」
そのTeam 18との契約発表に際し、コートニーはバサーストでの勝利こそ自身が「まだ達成していないチェックリスト(目標)だ」と語っており、その言葉どおり2006年、2008年、2019年に3位、2007年には2位に入っており、バサーストでは勝利まであと一歩という惜しい場面を何度も経験してきた。
「長年にわたって、あそこで結果を出すところまであと一歩というところまで来ていた。2位や3位になったこともあるし、ジャック(・パーキンス)と組んで勝利を狙える位置にいたこともあった。でもエンジントラブルなど、いろいろなことが起きてしまう……それこそがバサーストなんだ」
「でも、これまでは縁がなかったけれど、今年はチャンスがあるという良い予感がしている。勝負の行方は(レースウイークの)火曜に決まるような気がする。全員が現地入りし、あの『マウンテン(レースコース)』を越えてきた時点で誰が勝つかが決まっていて、あとはそのストーリーを実際に体験していく……そんな感じだ」
そんなレイノルズ/コートニー組を筆頭に、今季のペア構成のうち前年から継続されるのはわずか6組に留まり、キャリアの晩年を迎えたチャンピオンや耐久レースのスペシャリストとしてキャリアを築いてきたドライバー、あるいはこのカテゴリーを席巻する若手台頭の波に乗ろうとする新進気鋭のドライバーなど、新たに結成された18組のペアや3つのワイルドカード参戦組が覇権を争うことになる。
[オートスポーツweb 2026年09月07日]