
かつて「楽しくなければテレビじゃない」を掲げ、潤沢な制作費と高いブランド力でメディア界の頂点に君臨していたフジテレビ。しかし現在、同局はかつてないほどの資金難と経営の苦境に直面している。
「地上波テレビ全体の広告収入が落ち込むなか、フジテレビの打撃は特に深刻。番組制作費は全盛期の半分近くにまで圧縮され、ドラマのロケ費用やスタジオセットの予算も極限まで削られている。大物タレントの起用や規模の大きな名物企画も影を潜め、現場からは“予算がなさすぎて企画が通らない”と悲鳴が上がっているのが実情です。
かつては‘80年代から’00年代にかけて年間視聴率三冠王を連発していましたが、近年はゴールデン・プライム帯(19〜23時)の視聴率で他局の後塵を拝する厳しい状況が定着。かつて20%を超える大ヒットを連発していた看板番組枠でも個人・世帯ともに数字が伸び悩み、番組によっては0%台間近を記録するほど低迷しているものも少なくありません」(フジテレビ関係者)
そうした苦境のなか、東京・お台場のフジテレビ本社ビルで、局の繁栄と歴史を象徴する“あるシンボル”が姿を消していたという。別のフジテレビ関係者が明かす。
「10階の大会議室に長年飾られていた、日本の洋画家・嵐知重氏の作品とされる『紅富士』が撤去されていたのです。この絵画は幅8〜9メートル、高さ1.5メートル以上ある巨大な作品で、評価額は3億円相当とも言われています。昨年1月にフジが中居正広氏の性加害トラブルに関する会見を開いた際にもバックに大きく映り込んでいたので、見覚えのある方も多いはず。
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この絵画は、‘97年にお台場の本社社屋が開設されてから長年にわたって大会議室に飾られていたフジの象徴。会議室は“赤富士の部屋”などと呼ばれていましたが、その絵画が忽然と姿を消したので『(部屋を)なんて呼べばよいのか分からなくなっちゃったよ』と局員らは話しているようです」
いったいなぜ、このタイミングで“局のシンボル”が撤去されることになったのか。
「この絵画はもともと所蔵ではなく、定期的に高額なリース料を払って社内に展示していたそうです。まだフジが勢いのあった時代の遺産ということになりますが、今回経営陣が判断して所有者に返却することを決めたようです」(前出・別のフジテレビ関係者)
『紅富士』の撤去に続き、社内各所に展示されている高額な絵画や美術品についても返却が検討されているという。
「フジ元代表の日枝久氏(88)がかつて陣取っていた20階の部屋も今年3月にはなくなり、同氏がリースしていた大量の絵画が社内の役員室などにはまだ残っていて、経営陣は合わせて返却を検討中。高額なリース料に見合わないと判断した経営陣が、“美術品に金かけている場合じゃない”とコスト削減を図っているのだとか。社員の間では『うちはそこまで金がないのか』と不安と嘆きの声が広がっています」(前出・別のフジテレビ関係者)
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フジテレビに絵画の撤去に関して取材すると以下のような回答があった。
「当該絵画は、全社的に進めている社屋改修に伴い、会議室から撤去いたしました」
会社のシンボルを取り払い、フジは新しく生まれ変われるだろうか――。
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