首相官邸に入る高市早苗首相=9日、東京・永田町 高市早苗首相は今月中旬に行う内閣改造で、外交・安全保障分野の継続性を重視した布陣とする方針だ。茂木敏充外相を留任させる方向で、小泉進次郎防衛相も続投が有力。安保関連3文書の改定や、米国・中国への対応に全力を挙げる。
首相は、日本の外交・安保の基本方針となる国家安保戦略など3文書の見直しを「国家の命運を左右する」として重視し、内閣改造を「政策本位」(政府高官)で進める考え。首相官邸関係者は「外交・安保では課題が山積している。担当閣僚には残ってもらった方がいい」と語った。
中国の太平洋方面での軍事活動の活発化や、ウクライナでの戦闘で顕在化した「新しい戦い方」など、安保環境は急激に変化。これらに対応するために年内の3文書改定を目指す中、「防衛相を変える必要はない」(政府関係者)との声は強い。
米国、中国との外交関係も政権の行方を左右する重要なテーマだ。米中首脳会談が24日に予定され、日本は米中接近を警戒する。首相は対米交渉の経験が豊富な茂木氏に、外交の司令塔役を引き続き託す考えだ。
中国とは首相の台湾有事発言以降、関係が冷え込んだままだ。茂木氏は7月、中国の王毅共産党政治局員兼外相と訪問先のフィリピンで短時間言葉を交わしたものの、中国側は接触について否定的な見解を示すなど、高市政権と距離を置く。
茂木氏は中国との関係について、戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的・安定的な関係を構築していく方針を堅持している。