鈴木彩艶、上田綺世......世界随一のサッカー移籍情報サイトが選ぶ今夏最注目の日本人移籍5選

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2026年09月11日 07:10  webスポルティーバ

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 9月初頭に閉じた2026年夏の欧州サッカー移籍市場では、日本人選手の移籍も目立った。フットボーラーの市場価値を定め、世界中のトランスファーマーケットに影響を与えている移籍情報サイトの草分け的存在『トランスファーマルクト』が、特に注目された日本人選手の動向を5つピックアップした。

鈴木彩艶(パルマ→アストン・ヴィラ)

 プレミアリーグのアストン・ヴィラが推定3000万ユーロの移籍金をパルマに支払って鈴木彩艶を獲得した。これは今夏の欧州全体でも、特に注目された移籍のひとつだ。北中米W杯で活躍した現在24歳の日本代表GKは、チャンピオンズリーグを2連覇中のパリ・サンジェルマンに引き抜かれそうだと噂されていたが、最終的にヴィラへ移った。

 バーミンガムを本拠とする彼の新天地には、4年前のW杯を制したアルゼンチン代表守護神エミリアーノ・マルティネスがいたものの、鈴木の加入後に現在34歳の世界王者はチェルシーへ放出された。偉大な前任者の後釜が務まるかどうか、懐疑的に見る向きもあったが、ここまでの3試合──プレミアリーグのアーセナル戦とハル・シティ戦、チャンピオンズリーグのクラブ・ブルッヘ戦──を見るかぎり、しっかりとその役割を果たせそうだ。

 特に鋭い反射神経と高精度のロングフィードは、特筆すべきものだ。一方、ハイボールの処理にはやや不安があり、前記3試合でも危ないシーンがあった。まだまだ伸びしろを残す鈴木が、プレミアリーグとチャンピオンズリーグという世界最高レベルの舞台でいかに成長していくか、注視していきたい。

(文●プレミアリーグ担当:ベンジャミン・リトルモア)

【中村敬斗の契約は期限後に締結】

中村敬斗(スタッド・ランス→リヨン)

 昨季のフランス2部リーグで活躍し、直後の北中米W杯でもオランダ戦でゴールを決めるなど躍動した中村敬斗が、新シーズンもリーグ・ドゥでプレーすることになれば、それは事件だった。今夏の移籍期限が過ぎても彼の動向が定まっていない時、そんな喜べない未来が現実のものとなるように思われたが、移籍市場が閉じてからおよそ24時間後に、フランス屈指の名門リヨンへの移籍が正式に発表された。

 この報道を見聞きした時、どうしてそんなことが可能なのかと、不思議に思ったファンもいたはずだが、フランス・プロサッカーリーグ機構(LFP)は国内のクラブでプレーしている選手にかぎって、移籍期間外でも1選手だけ新たに加えることができるルールを定めている。いわゆる、"ジョーカー・ルール"だ。

 リヨンの公式声明によると、「移籍金は固定で100万ユーロだが、追加で最大20000万ユーロになる可能性がある。さらに将来的に(中村の)売却益の最大12.5%が分配される」という。選手のパフォーマンス次第で、総額が増えること自体は珍しくないが、これほどまでに差がある契約は前代未聞だ。あるいは、"ジョーカー・ルール"が影響しているかもしれない。

 フットボール界に革命をもたらすかもしれない、奇妙な移籍だった。

(文●リーグ・アン担当:ジョアキム・デュラン)

上田綺世(フェイエノールト→リール)

 オランダで特筆すべきシーズンを過ごした上田綺世が、ステップアップの地にリールを選んだ。昨季リーグ・アンで3位に入り、今季はチャンピオンズリーグに出場するフランス北部の名門にとっても、歓迎すべき前線の起爆剤だ。

 現在28歳の日本代表ストライカーは、昨季のエールディビジで31試合に出場して25得点を記録──レアル・マドリーのキリアン・エムバペがラ・リーガで残した数字と同じだ。それは欧州トップ10リーグ全体で、ハリー・ケイン(バイエルン/36得点)、ルイス・スアレス(スポルティング/28得点)、アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ/27得点)に次ぐゴール記録だ。上田は好調をW杯でも維持し、チュニジア戦で2度ネットを揺らしている。

 リールでのデビュー戦となったリーグ・アンのトゥールーズ戦で決勝点、チャンピオンズリーグのレアル・ベティス戦でもゴールを決めており、推定1500万ユーロの移籍金は早くもバーゲン価格だったと認識されている。しかもリールはニューカッスル・ユナイテッドに21歳のベルギー代表FWマティアス・フェルナンデス=パルドを推定6000万ユーロで売却。年齢差はあるものの、現時点での決定力は間違いなく上田に軍配があがる。リールは良い商売をした。

(文●リーグ・アン担当:ジョアキム・デュラン)

【初めてプレミアリーグに挑戦する前田大然】

佐藤龍之介(FC東京→バレンシア)

 1980年代以前に4度、2000年代に2度、ラ・リーガを制したバレンシアが初めて日本人選手を迎えた。FC東京から推定400万ユーロの移籍金で加入した佐藤龍之介にはしかし、厳しい試練が待っているはずだ。

 なぜならチームはここ数シーズン、かつての栄光の面影がまったく見えない体たらくを続けており(過去7シーズンで9位が最高)、19歳の欧州初挑戦の舞台としては理想的とは言えない。佐藤はプレシーズンのエルデンセ戦で痛快なゴールを決めたものの、ラ・リーガでは4試合に出場しながら、いまだ得点はない。

(文●ラ・リーガ担当:エリア・ディ・マルツィオ)

前田大然(セルティック→イプスウィッチ)

 セルティックでの充実した4年半を経て、ついに前田大然がプレミアリーグに挑戦する。推定940万ユーロでイプスウィッチに加入した現在28歳の日本代表は、ギャリー・オニール監督の信頼を掴み、プレミアリーグの開幕戦から3試合連続で左ウイングの先発を勝ち取っている。

 まだ得点とアシストは記録していないが、スコットランドの盟主セルティックと、プレミアリーグに昇格したばかりのイプスウィッチでは、戦い方もチャンスの数もまったく異なる。それでもディフェンス面の貢献が大いに期待できる前田の存在は、まずは残留を目指すチームにおいて、実に貴重だ。

(文●プレミアリーグ担当:ベンジャミン・リトルモア)

文●トランスファーマルクト text by Transfermarkt 翻訳・構成●井川洋一 translation by Yoichi Igawa

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