2026年F1第14戦スペインGP スタート 9月13日(日)、2026年F1第14戦スペインGPの決勝レースが行われ、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が2連勝で今季8勝目を飾った。2位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位にランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。
今季3度目の代役参戦となった角田裕毅(レーシングブルズ)は14位。ホンダ製パワーユニット(PU)を搭載するアストンマーティン勢はフェルナンド・アロンソが17位、ランス・ストロールはリタイアとなった。
第14戦の舞台は、スペインの首都マドリードに新設された半市街地コース『マドリンク』。タイヤ選択は分かれ、ポールスタートのノリスと、2番グリッドのアントネッリを含む計7台がミディアムタイヤ(イエロー/C3)を選択。
2列目3番グリッドのフェルスタッペン(3周ユーズド)、4番グリッドのルイス・ハミルトン(フェラーリ)、そして11番グリッドのニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)の計3台はソフトタイヤ(レッド/C4)をチョイスし、残る12台がハードタイヤ(ホワイト/C2)を最初のスティントに選んだ。
57周の決勝は気温30度、路面温度53度、湿度25パーセントというコンディションでスタートを迎えた。路面にタイヤのラバーが乗った左側/偶数列の車両の蹴り出しが比較的よく、アントネッリがトップでターン1にアプローチした。
ただ、アントネッリはシケイン状のターン1をショートカットし、ターン3でノリスに首位を譲る。アントネッリは続くターン5で再びノリスに仕掛けるが、またもシケインをオーバーシュート。これでノリスがオープニングラップの首位を守ることに。
また、フェルスタッペンが2番手に浮上したが、フェルスタッペンもスタート直後のターン1をショートカットしてアントネッリ、ハミルトンの前に出るかたちとなり、スチュワード(審査委員)に記録される。フェルスタッペンは「接触を避けただけだ」と不満を募らせるが、ペナルティを避けるべく、フェルスタッペンは4周目にアントネッリ、ハミルトンにポジションを譲る。
5周目にフェルスタッペンはハミルトンを抜き返す。そのハミルトンはブレーキにトラブルを抱え、5周目にはスローダウン。7周目に最後尾まで後退すると、ピットに戻りレースを終えた。
一方15番グリッドスタートの角田は、スタート直後にカルロス・サインツ(ウイリアムズ)の接触を受け、クルマにダメージを負うことに。セルジオ・ペレス(キャデラック)に先行され、レース序盤は16番手でペレスを追うことに。角田の方が良いペースだったが、抜けないマドリンクではなかなかオーバーテイクを仕掛けることができない。
2番手アントネッリは、14周目を迎えた段階で同じミディアムタイヤを履く首位ノリスに6.7秒差をつけられた。そんななか、14周目のターン20でブレーキトラブルを抱えたストロールがストップ。首位ノリスが15周目に入る直前にバーチャル・セーフティカー(VSC)が宣言される。
このVSC中の15周目に2番手アントネッリを先頭にミディアムスタート勢、ソフトスタート勢、ハードスタート勢のうちラッセルとアロンソがピットイン。ノリスは翌16周目にピットに滑り込むが、その直前にVSCは解除に。ノリスはこれで5番手まで後退することに。
16周目時点のタイヤと上位オーダーは、首位シャルル・ルクレール(フェラーリ/ハード/タイヤ未交換)、2番手アントネッリ(ハード/2スティント目)、3番手フェルスタッペン(ハード/2スティント目)、4番手ラッセル(ミディアム/2スティント目)、5番手ノリス(ハード/2スティント目)、6番手リアム・ローソン(レッドブル/ハード/タイヤ未交換)、7番手オスカー・ピアストリ(マクラーレン/ハード/タイヤ未交換)となる。
なお、ハードタイヤを履く角田はこのVSCでコースに留まり、ペレス、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がピットに入ったことで14番手に浮上。前は10秒先のエステバン・オコン(ハース)となり、クリーンエアの中しばしの単独走行が続いた。
24周目、3番手フェルスタッペンを5.5秒リードする2番手アントネッリは「ステアリングが変な感じだ、(データを)チェックして!」と無線を飛ばすが、26周目を迎えた時点でフェルスタッペンへのリードを6.9秒まで広げた。
5番手ノリスはVSCの損を取り返すべく、アントネッリに匹敵するペースを続け、26周目には4番手ラッセル(ミディアム)の背後についた。オーバーテイクモードを得ても、抜けないマドリンクゆえに、ノリスはラッセルの背中を見続ける時間が続いた。
そのラッセルは29周目に2度目のピットストップでハードタイヤに交換。ピアストリの眼前6番手でコースに復帰した。前方がクリアになった4番手ノリスはさらにペースを上げ、3番手フェルスタッペンと6秒の間合いを縮めにかかる。
ノリスは33周目以降、毎周のようにファステストを更新し、3番手フェルスタッペンとのギャップを着々と縮める。そんななか、35周目のターン5でローソンがオーバーシュートし、ラッセルが5番手に浮上する。ただ、ラッセルとノリスの間には28秒のギャップが開いていた。
角田は37周目に1回のみのピットストップを敢行。ミディアムタイヤに履き替えるとアルボンの眼前、14番手のままコース復帰を果たした。アルボンはハードタイヤに履き替えてから22周が経過しており、角田は毎周アルボンを引き離す。ただ、前車とは30秒のギャップが開いていた。
ノリスは40周目に1.8秒まで、41周目に1.2秒までフェルスタッペンに迫ると、42周目に1秒以内に入った。フェルスタッペンも自己ベストを更新する走りでノリスを牽制するが、オーバーテイクモードを得たノリスはフェルスタッペンにプレッシャーをかけ続ける。
ただ、路面にラバーが乗ったことで、デグラデーションによるペースダウンは少なく、フェルスタッペン、ノリスをはじめ、接近戦を繰り広げる各車は一進一退の戦いが続いた。
レース終盤、ハードタイヤスタート勢が44周目頃よりピットに入るなか、ルクレールはステイし、ラップリーダーであり続けた。しかし、2番手アントネッリはルクレールのミラーに映る距離まで接近していた。
その2番手アントネッリの後方1秒まで3番手フェルスタッペンが接近。4番手ノリスとともに、事実上のトップ3が2秒以内という接戦で残り10周を迎えた。
49周目にルクレールがピットインし、ソフトタイヤに履き替えると4番手でコースに復帰。これで首位アントネッリ、2番手フェルスタッペン、3番手ノリスのオーダーに。前がクリアになったアントネッリは自己ベストを更新しフェルスタッペンに1.6秒差をつける。
トップ3のなかで最もペースが厳しいのは2番手フェルスタッペンで、3番手ノリスはその背後をキープし続ける。最終盤、アントネッリがフェルスタッペンに悠々と4秒近いギャップを築く。ノリスは最後までフェルスタッペンの背中に張り付いたが、“抜けないマドリンク”では抜けなかった。
57周目を終え、アントネッリが2連勝でマドリンク最初のグランプリウイナーに輝いた。2位にフェルスタッペン、3位にノリスが続いた。
以下、4位ルクレール、5位ラッセル(2ストップ)、6位ローソン、7位フランコ・コラピント(アルピーヌ)、8位ピアストリ、9位アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)、10位ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)までがポイントを獲得。
角田は車両にダメージを負いながらも14位でチェッカーを迎えた。ホンダPUを搭載するアストンマーティン勢はアロンソが17位、ストロールはリタイアとなった。
次戦となる2026年F1第15戦アゼルバイジャンGPは、9月24日(木)〜26日(土)にバクー市街地サーキットで開催される。
[オートスポーツweb 2026年09月13日]