限定公開( 2 )

ファミリーマートは9月1日、店舗スタッフのユニフォームを刷新した。コンビニ業界で初めてとなる「Tシャツ」タイプを採用。新ユニフォームの導入は約10年ぶりとなる。
今回の刷新では、ユニフォームのデザインだけでなく、髪色や着こなしなどに関するルールも見直した。背景にあるのは働き方の多様化や人材不足への対応だ。
では、ファミマではこれまで、どのようなユニフォームが使われてきたのか。1970年代の初代ユニフォームから、2026年の最新ユニフォームまで、その変遷を振り返る。
●最初は「エプロン」タイプだった
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ファミマの1号店は1973年9月、埼玉県狭山市にオープンした。その後、1981年9月に株式会社ファミリーマートを設立した。当時、シンボルマークとして使われていたのは、赤色の太陽と黄色の星を組み合わせた「太陽と星」のマークだった。
1号店オープン時から1982年10月まで着用していた初代ユニフォームは青いエプロンタイプだ。胸元には太陽と星のマークがデザインされていた。
1982年11月には2代目に刷新。エプロンタイプはそのままで、カラーをオレンジ色と緑色に変更し、太陽と星のマークをエプロンの下部に大きく配置した。
1990年7月には3代目が登場。こちらもエプロンタイプで、赤色と青緑色を基調とし、胸元には「FamilyMart」の文字を入れた。初代から3代目にかけて機能面の変化では、エプロンのポケットの数が減っていったという。
●2000年に「ブルゾンタイプ」に変化
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大きな転換点となったのが、2000年だ。ファミリーマートはコーポレートカラーを現在の緑色と青色を基調としたものに変更。4代目のユニフォームはエプロンタイプからブルゾンタイプに変わった。
緑色と青色を使った店長・マネジャー用と、緑色とオレンジ色を使った店舗スタッフ用の2種類を用意した。生地には、ペットボトルをリサイクルした素材も使用した。
当時発表されたプレスリリースには「仕事着・作業着としてのイメージの強い現在のエプロンタイプから、ブルゾンタイプに変更。お客さまをお迎えする正装によりふさわしいブルゾンタイプへ変更することによって、店舗スタッフの仕事に対する意識向上を図るとともに、お客さまに対し接客向上をアピールしてまいります」と記載されている。
2005年6月には5代目として黒色を基調としたブルゾンに、青色のラインを入れ、シルバーのロゴを配置した。4代目が比較的明るい色合いだったのに対し「汚れが目立ちやすい」という声が寄せられていたことから、5代目は落ち着いた色に変更したという。
当時、利用客に対するもてなしを重視していたことから、ブルゾンの下にはワイシャツとネクタイを着用するルールが採用された。5代目のユニフォームのみ、ズボンもベージュのチノパンに指定していたという。
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店舗からは「丁寧な接客にはネクタイが大切だ」という声もあった一方、学生アルバイトなど幅広い人材が働くことから、さまざまな意見があったという。
その後2012年夏には、5代目ユニフォームと併用する形で、クールビズに対応したポロシャツタイプのユニフォームも加わった。
クールビズは「ノーネクタイ・ノージャケット」といった軽装で過ごすことを環境省が促進したものだ。東日本大震災後の節電対策として、2011年には「スーパークールビズ」が誕生し、ポロシャツやTシャツなどの着用も許容されるようになった。
こうした社会情勢を背景に、当時コンビニ業界でも「接客のためにネクタイにこだわる必要があるのか」という議論が出始めたという。
そして2016年9月、サークルK・サンクスなどを運営していたユニーグループ・ホールディングスとの経営統合を機に、ユニフォームも6代目に刷新した。青色を基調としたブルゾンタイプで、胸元にファミマのロゴを配置した。
6代目では、5代目で着用していたネクタイを廃止。ズボンについても、肌の露出を避けるなど安全面の条件を満たしていれば、一定の自由が認められるようになった。
●2026年9月からコンビニ初の「Tシャツ」に
2026年9月、約10年ぶりとなるユニフォーム刷新では「Tシャツ」タイプを採用した。累計販売数700万枚を超えるコンビニエンスウェアの「アウターTシャツ」がベースになっており、同ブランドのクリエイティブ・ディレクターを務める落合宏理氏がデザインした。
半袖と長袖の2種類を用意し、サイズはXSから11Lまで14サイズを展開。カラーは深い青緑とし、ファミリーマートのコーポレートカラーとの調和を図った。胸元と背中には「FamilyMart Staff」のロゴを入れている。素材には綿100%を採用し、肌への負担にも配慮した。
今回の刷新には、近年の酷暑や働き方の多様化、多様性への配慮など、社会の変化が反映されている。従業員の多様な価値観や個性を尊重することで、働きやすい環境を整え、採用の強化につなげる狙いだ。また、Tシャツというシンプルな形にしたことで、ユニフォームにかかるコストを約3割削減できたという。
段階的に緩和してきた髪色のルールについては、今回初めて「自由」と明確に打ち出した。Tシャツの下に重ね着をすることや、宗教上の理由で着用する頭を覆う布「ヒジャブ」なども認める。プライバシー保護や多様性への配慮から、ひらがなまたはカタカナで好きな名前を使える「ワーキングネーム」も導入した。
一方、髪をまとめることやアクセサリーを外すことなど、衛生面や安全面に影響するルールは維持する。これまでの規定では「してはいけないこと」だけを定めていたが、今回は守るべきルールを明確にした上で、それ以外の自由度を高める考え方に変えたという。
ファミマの店舗オペレーション支援本部の藤崎圭氏(※「崎」は「たつさき」)は「『シンプルでとても良い』という声もいただいているが、一方で『ラフすぎないか』というご意見もある。働きたいお店として選んでいただけるような取り組みの一つとして、ユニフォームを変更した。清潔感や安全性、良好な接客を維持することで、徐々に理解を得ていきたい」と説明した。
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