塚本晋也監督『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』加害とPTSDに迫る本編映像

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2026年09月15日 19:22  オリコンニュース

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映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』(公開中)(C)Mr. Nelson
 イタリアで開催された世界三大映画祭の一つ「第83回ベネチア国際映画祭」で、日本作品初となる「レオンチーノ・ドーロ賞(金の小獅子賞)」を受賞した塚本晋也監督の『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』から、主人公が自ら戦場で奪った命の数について語る衝撃的な本編映像が解禁された。

【動画】主人公が自ら奪った命と向き合う本編映像

 本作は、ベトナム戦争に従軍したアレン・ネルソンが、自身の戦争体験と帰還後の葛藤をつづったノンフィクションを映画化したもの。ネルソン氏は実体験をもとに日本全国で1200回以上の講演を行い、「ほんとうの戦争」を語り続けた。

 塚本監督はその証言をもとに、戦場での殺戮だけでなく、帰還した兵士の心身に残り続ける戦争と「加害者の傷」に迫った。撮影はニューヨーク、ベトナム、タイ、沖縄で行われた。

 解禁された映像では、18歳でベトナム戦争の最前線へ送られたアレンが、戦場で奪った命の数について語る。燃え上がる村を前に「何人殺した?」と尋ねられたアレンは、「最初は数えていましたが……やめました。数が多くなりすぎた」と静かに答える。

 場面は戦場からカウンセリングルームへ。帰還後、長年にわたってPTSDに苦しむ壮年期のアレンと、心理学者ニール・ダニエルズ医師の対話が映し出される。

 壮年期のアレンを演じるのは、ミュージカル『RENT』のオリジナルキャストとして知られるロドニー・ヒックス。アカデミー賞俳優のジェフリー・ラッシュが、アレンの治療にあたるダニエルズ医師に扮する。

 医師は「なぜ人を殺した?」とアレンに問う。何度も繰り返されてきたその問いに、アレンは苛立ちを見せながら、「戦争で兵士だったんです。殺すか殺されるか、2つに1つでした」と答える。医師は「わかった。来週また会おう」と面談を終えるが、部屋を出ようとするアレンの背中に、もう一度「なぜ人を殺した?」と問いかける。

 戦争だったから、兵士だったから、殺さなければ殺されていたから――。それでも繰り返される問いが、アレンの封じ込めてきた記憶と、自らの「加害」に向き合う苦しい道のりを浮かび上がらせる。

 『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』というタイトルに込められた“問い”そのものを観客へ突きつける場面となっている。


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