航空自衛隊の米国製大型無人偵察機「グローバルホーク」=2023年1月、青森県三沢市 航空自衛隊の大型無人偵察機グローバルホークが鳥取県沖で15日、墜落した。米軍でも過去に事故が起きており、防衛省が警戒監視強化や「新しい戦い方」の中核に据える無人機の安全性が問われる。
グローバルホークは機体が米ノースロップ・グラマン社製、エンジンが英ロールス・ロイス社製で、1機約170億円。米空軍によると、高高度で画像などの収集が長時間可能で、最大離陸重量は10トン以上ある。空自関係者によると通常、三沢基地(青森県)から遠隔操作され、離陸後はあらかじめプログラムされた経路を自律飛行できる。緊急時には事前に入力された飛行場に自律的に着陸する機能もある。最大運用高度は約2万メートルとされる。
ただ、通信不良や機体の不具合、操作ミスで制御不能になるリスクはゼロではない。航空機と衝突したり、人家がある地上に墜落したりすれば重大な事故につながる。
米軍ではグローバルホークの事故が過去に相次いだ。空軍や米メディアによると、2017年に米西部カリフォルニア州で、翌年にはスペイン沖でそれぞれ墜落。21年には米中西部ノースダコタ州の農地に墜落した。
防衛省は太平洋側の防衛力強化に加え、ロシアによるウクライナ侵攻や米国とイランとの戦闘を教訓に無人機導入を「新しい戦い方」の装備として重視している。今回の事故は運用の安全面に「冷や水」を浴びせた形だ。
防衛省幹部は「防衛力整備に無人機は欠かせない。今回の事故を教訓に運用の安全に万全を期す」と話した。