『踊る大捜査線』出演者はいま つぶやきシロー「SNS、小説、ナレーター、勝手にいろいろ踊ってます」

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2026年09月18日 17:10  web女性自身

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「ロケをしたビルが、のちの本物の湾岸署(東京湾岸警察署)になったんじゃないかな。お台場も空き地が多くて、街がまだできあがってなくて。移動手段も電車はゆりかもめしかなくて、新橋の駅の切符売り場も混んでいて、ずーっと並んで切符買ってたよね」



そう振り返るのは、お笑い芸人のつぶやきシローさん(55)。



『踊る大捜査線 N.E.W.メトロポリスを駆け抜けろ』が9月18日に公開された。織田裕二さん(58)演じる青島俊作刑事が14年ぶりにスクリーンに戻ってくるとして話題になっている。



本誌では『踊る大捜査線』シリーズの作品に出演して、現在は一風変わった経歴を歩んでいる人を取材した。



つぶやきさんは、『踊る大捜査線』(1997年)の第9話に、2浪して臨んだ大学受験に全部落ち、“飼っていた”たまごっちも死んだことを悲観して自殺未遂を起こし、湾岸署の青島と和久(いかりや長介さん)に保護される青年役で出演していた。



当時、栃木なまりのネガティブな「あるあるネタ」がブレイク中で、つぶやきさんにとってドラマ出演は2作目だったという。



「織田さんは、撮影が1カット終わる度に、すごいスピードでモニターまで走っていって、お芝居をチェックされていて。『もう一回やらせてください』と、すごく納得しながら演じられていて。



ドラマが初めてに近い僕は、撮影ってそういうものなんだと思って、それから僕も織田さんの真似をしたりして、カットがかかるとモニターに走っていってたの。



でもね、あるとき僕は行かなくていいと気づいたの。それは織田さんが主役だから行くわけであって。ちょっとの出演で『もう一回やらせてください』なんて、僕ごときが言えない、言えない」



と、つぶやき節は健在だ。当時はピンのお笑い芸人という立場だったが、今ではつぶやきさんは芸人以外にも作家、役者、ナレーターの顔を持っている。



■『踊る大捜査線』では、芸人の大先輩、いかりや長介さんとの共演も嬉しかったが……



「ドリフターズさんが好きで、いかりやさんと話ができたのも思い出です。でもね…僕、結構、台詞を覚えるのに必死だったの。台詞を覚えたいんだけど、いかりやさんが、話かけてくれて。台詞覚えたいけど話もしたいし……必死だったの」



青島と和久に保護されて、湾岸署に連れていかれる場面では、セットでの撮影もあった。



「『踊る』といえば、1カットの長回しの撮影もあって、警察署のセットに入っても、大勢の人がいる中で、いろいろなことが起きていて、臨場感があって、見ていて緊張感もあるでしょう。何回撮りなおしたかは覚えてないけど、人と人がうまくぶつからずに、出演者全員もカメラに映って……あれって、チームワークがよくないとできないよね」



湾岸署では、恩田すみれ役の深津絵里さん(53)の佇まいが印象に残ったという。



「よく『俳優は待つのが仕事』というじゃないですか。湾岸署の1カットの撮影は多くの人が映り込むから、撮影にも時間もかかる中、深津絵里さんは長時間の撮影でもずっと本番に備えてキリっとされていて、さすがだな〜って……休み時間は取られているのかな? 息抜きもされているのかな?と、勝手に心配するほど……あっそんな、ずっとじっとは見てないですよ。失礼だからね」



約30年前の撮影の思い出話にも、つぶやきさんの観察眼は冴えている。



その後、2009年からXでのつぶやきをスタート。現在、86万5千人以上のフォロワーもいる。



1997年の初の著書『つぶやき心理学』(実業之日本社)をはじめ、2024年には『リモコンの電池を換えてて、ちょっとでもテレビに気を取られると、あれ?新しい電池どっちだっけってなるね。』(小学館)と、珠玉のツイート集も本になっている。



「以前は、毎日つぶやかないといけないかな、みたいに思って、お酒飲んで毎晩、最後の仕事と思って、つぶやいていたんですよ。でもここ何年かは、お酒飲んだら眠くなるし、お酒飲んでつぶやいての炎上とかもあるじゃないですか。だから50歳になったころから、もう好きなときにつぶやこう!ってなりました」



つぶやきだけではない。2011年には『イカと醤油』(宝島社)で小説家デビューを果たし、2016年に発表した次作の『私はいったい、何と闘っているのか』(小学館)は、2021年に映画化もされた。



「最初の小説を書くころ、まだ手書きで書いていて、編集さんに悪いから『パソコン買って習います』と、言ってパソコンは買ったけど、手書きのほうがスピード早かったの。それに『期限決めないでください』とお願いして、2年かけてかきあげました。



でも小説を書くのは、本当に孤独でしんどくて……つらいの。ドラマやテレビは、プロデューサーやディレクター、作家さんがいて一緒に作る感じがあるけど。ネタもそうだけど、小説書くのは孤独。



僕はピン芸人だから、ネタ作りと同じように思ったけど、まったく違った。ネタは1分間に何回お笑いを入れようかと計算して、5分、10分のネタをつくるので、無駄な言葉を削る作業なんですよ。



でも、僕の書いている小説の内容は家族の日常なので、推理小説でもないし、事件が起きてとかいうものじゃないから。しかも、もともと子どものころから漫画も小説も読んでないし、読書感想文も大嫌いだった。だから本に対してコンプレックスが強かったの」



と、話すつぶやきさんの小説の執筆方法も独特だ。



「起承転結のプロット作りも習ってないから、ただ、ずっとずっと登場人物の日常を書いていくんです。それで文字数を見てて。10万字書いたから本になるでしょうって、文字数をカウントしてるの。『今日は、5000字書いたからもういいな』『今日は1200文字しかかけてないや』って。それに僕の本、売れてないですよ(苦笑)」



謙遜するが、俳優としても、朝ドラ(連続テレビ小説)に2作出演している。『まれ』(2015年)では地元の栃木県から能登へ移住したレストラン経営者役でゲスト出演し、『風薫る』(放送中)では、ヒロイン・一ノ瀬りん(見上愛さん)の幼なじみ、竹内虎太郎(小林虎之介さん)の父で、元足軽の竹内之宣役で出演を果たしている。



「『まれ』は、千葉県の館山にロケで泊まりでいきました。現場ではどんな台詞を話したかは覚えてないけど草笛光子さんから、箱に入った高級チョコレートをみんなでいただいたのを覚えてます」



今回の『風薫る』は、つぶやきさんの地元の栃木県が舞台となった。



「ドラマの舞台となったのは、大田原市の県北になるのね。でもね、僕の出身地は東京に近い野木というとこなので、シティー派な僕からすると、ロケ地は田舎だなって思ったね。



僕、CRT栃木放送で、毎週、『つぶやき松井のよ〜く聴かないで』というラジオ番組をやってるんです。そこのスタッフさんたちが僕の出演会を見てくれたみたいで。でも僕はSNSとかXで、恥ずかしいから、つぶやかないし、書かないですよ」



芸能生活は30年を超えた。ブームの後も、作家、俳優に加え、テレビ東京『昼めし旅〜あなたのご飯見せてください〜』(テレビ東京)で、ナレーターとしても活動している。



「そうね、芸人になり30年ぐらいたって、同期でいなくなった人も多いです。僕は学生時代から、誰かの“真似”じゃなくて、自分の言葉で笑いをとりたいって思っていて。学生時代は変わりものでした。で、芸能界の中だとなじむだろうと思ってたけど、その芸能界でも変わりもので……で、残っているっていうか、勝手にいる。



あの椅子取りゲームで、椅子取れないで負けているのに、勝手に違う所から丸椅子を持ってきて円に加わらず端っこに座ってる人が、僕です。僕、そういう位置づけなのね。まだいるよ〜ただ、居座ってますけど。いや、それがいいんです。



だから29年ぶりに公開する映画『踊る』について、取材受けてるしね。『踊る』のように、人が死ななかったり、血が流れない刑事ものってなかなかないでしょう。人間もので、物語もおもしろいし、撮り方もいいよね。



あの『音楽の力』…最後、イントロが流れてきて、織田さんがお台場の空き地を歩いていくよね。そう、当時は空き地だったし、そこでロケしてたもんね。そんな皆さんに愛されるシリーズに、ほんの一部だけど、出られたのは、ほんとラッキーだったよね。



あのころ、たまごっちが大流行してたよね。そして今、たまごっち、人気復活してるよね。僕も『踊る大捜査線』の新作映画は出たかったなあ。スピンオフで僕の演じた自殺しようとした人のその後とかあったら、ぜひ呼んでほしい。役作りはもうできているから」

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