長島哲太、前戦の悔しさ跳ね除け悲願の初優勝。ダンロップに12年ぶりの勝利もたらす/第6戦岡山JSB1000

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2026年09月27日 20:20  AUTOSPORT web

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優勝を飾り喜びを分かち合う長島哲太(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)/2026全日本ロード第6戦岡山 JSB1000
 9月27日、2026年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦 スーパーバイクレース in 岡山のJSB1000クラス 決勝レースが岡山国際サーキットで行われ、長島哲太(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)がついに悲願の初優勝を飾った。2位は國井勇輝(SDG Team HARC-PRO.Honda)、3位は水野涼(SDG DUCATI Team KAGAYAMA)が続き、表彰台に上がった。

 前日の予選日は朝から1日を通して雨が降り、ウエットコンディションでのアタック合戦となった。今回はノックアウト方式で争われ、Q2に進出した10台によって白熱した予選となった反面、転倒者も相次いだ。水野涼(SDG DUCATI Team KAGAYAMA)もそのうちのひとりだった。早いタイミングでタイムこそ残していたものの、Q1とQ2で転倒を喫してしまった。破竹の開幕7連勝を飾っており、ポイントランキングでも2位には62ポイントのアドバンテージを持っており、今回の決勝で2位に入賞すれば悲願のタイトルを獲得できるという状況だ。予選ではまさかの転倒があったものの、決勝は3番グリッドからスタートする。

 そんな荒れた予選を制したのは、野左根航汰(Astemo Pro Honda SI Racing)だ。Q2に向けたアジャストを施し、さらに新しいアップデートも味方に終盤には渾身のアタックで2番手に0.574秒差をつけ、2025年第4戦もてぎ以来のポールポジションを獲得して見せた。そして、わずかに破れたものの、同じホンダCBR1000RR-Rを駆る國井勇輝(SDG Team HARC-PRO.Honda)が躍動し、フロントロウにつけた。

 波乱の予選から一夜明け、決勝日を迎えた岡山国際サーキットも朝から薄暗く曇天の空模様で、場所によってはうっすらと霧も覆っていた。トラックはライン上は乾いており、朝のウォームアップ走行はドライコンディションで行われたが、J-GP3の決勝レース終盤からピットウォークの最中に一時的に雨量が増加。ゲリラ豪雨並みの雨を降らせ、路面は一気にウエットへと変化した。ST1000のレース後にはやや雨量が減ったかとも思われたが、JSB1000のスタート進行時には再び大粒の雨を降らせていた。

 ウエット宣言が出され、3周減算数の21周の決勝レースが幕を開ると、好スタートを決めたのは國井だった。ホールショットを奪っていき、1コーナーは水野が2番手についていたものの、野左根と中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)にするりと交わされ、4番手までポジションを下げてしまう。さらに長島哲太(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)も水野を捉えていく。2周目に入る頃には中須賀と長島も野左根を捉えて、序盤からポジションを入れ替える展開が続く。

 2番手に浮上した中須賀は、トップの國井との差をじわじわと縮めていき、3周目には0.167秒差にまで詰めており、2台がワンパックになっていた。3番手の長島、4番手の野左根は引き離されつつあった。一方、チャンピオン獲得を狙う水野は岩田悟(Team ATJ)にも先行を許し、6番手まで順位を下げており、序盤は厳しい展開に。

 トップを死守している國井に中須賀がオーバーテイクのタイミングを見計らっている隙に、3番手の長島が快走を続けて前の2台に少しずつ追いつきつつあった。6周目、7周目にはファステストをマークして距離を縮めていく。すると、8周目の1コーナーで4番手を走行していた野左根がまさかの転倒を喫してしまう。再スタートは切ることができたものの、大きくポジションを落としてしまい、上位争いからは離脱となってしまった。

 これにより岩田が4番手に浮上するが、5番手の水野も果敢に攻め立てて9周目にはひとつポジションを回復させる。だが、岩田も一歩も譲らず、水野に食らいつく。上位グループでは、長島が毎周自己ベストを更新し猛追を続ける。じわじわと2番手の中須賀の背後に迫るが、11周目にリヤを少しスライドさせてしまう。また、先頭の國井も同様で、一切予断を許さない状況が続く。

 13周目、トップの國井の後方にバックマーカーが一旦挟まる形となり、少し差が開くかとも思われたが、中須賀と長島はそれを許さず、すぐに追いつくことに成功。しかし、14周目にまさかの展開に。2番手を走り、國井にプレッシャーを与え続けていた中須賀がまさかの転倒を喫してしまう。それにより、優勝争いは國井と長島の2台に絞られる。ただ、水野も3番手となり、このままの順位でチェッカーを受けることができれば、チャンピオンが決まるという状況だ。

 國井と長島によるJSB1000初優勝をかけた争いは、周回数が減っていくにつれてヒートアップ。17周目に入るストレートで並びかけると、再びモーターサイクルシケインで仕掛けて、ついにトップを奪う。その直後、國井は雨量によりややラインを外すこととなり、長島にとってはかなり優位な状況へと変わる。さらに先頭に躍り出た長島は、17周目にファステストを叩き出し、逃げ切り体制を構築。水野のチャンピオンを阻止すべく、そして悲願の優勝に向けて、猛プッシュを続ける。

 國井とは8秒以上のマージンを築いた状態で、ファナルラップへと突入。コースにとどまり続けるのも難しい状況でなんとか粘り続けて、そのままトップでチェッカーを受け、ついに悲願のJSB1000初優勝を勝ち取った。前戦もてぎでは最終ラップまでトップを走行していたのにも関わらず、あと一歩というところで水野に敗れて、悔しさを味わった長島。その悔しさを跳ね除け、そして3年間積み重ねてきたダンロップタイヤでの挑戦をしっかりと結果へと結びつけた。

 ダンロップタイヤにとっても、JSB1000での勝利は実に12年ぶり。2014年に三重県・鈴鹿サーキットで行われた第7戦鈴鹿で、当時Team KAGAYAMAのライダーだった加賀山就臣がその年の2勝目を飾って以来の優勝となり、久しぶりの優勝だ。長島もマシンを降りた後に嬉しさを爆発させ、チームひとりひとりと喜びを分かち合った。

 2位は終盤までレースを牽引した國井が入った。レース後の会見では「転ばないように走るしかできなかったので、非常に悔しい結果です」と語っていたが、JSB1000では自己ベストリザルトを獲得に「素直に嬉しいです」と口にしていた。水野は3位表彰台を獲得したが、長島が優勝を飾ったことから、チャンピオン決定は最終戦鈴鹿に持ち越しに。4位は岩田、5位は鈴木光来(TeamATJ)が続いた。チャンピオンシップでは、依然として水野が優位な状況には変わりないものの、最終戦は新たな刺客のスポット参戦もあり、最後までどうなるかわからない展開となりそうだ。次戦はいよいよ全日本ロード最終戦。約1カ月後の10月24〜25日に三重県・鈴鹿サーキットで開催される。

[オートスポーツweb 2026年09月27日]

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