
TVアニメ『帰還者の魔法は特別です』第2期が、2026年10月より放送開始となる。最悪の災厄「影の迷宮」によって世界の滅亡を経験したデジールが、13年前の過去へと回帰し、仲間たちとともに未来を変えていく本作。第2期では、仲間たちと共に学園生活や試練を乗り越えてきたデジールの前に、新たな強敵や過酷な運命が立ち塞がる。
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今回、デジール役の寺島拓篤とロマンティカ役の鈴代紗弓にインタビュー。第1期からさらに成長したキャラクターたちの変化や、アフレコで意識したこと、デジールとロマンティカの関係性、そして作品のテーマでもある「時間を遡る」にちなみ、「人生で一度だけ戻りたい瞬間」についても聞いた。

[取材・文=米田果織 撮影=藤田亜弓]
■「大きくなった」ロマンティカ、「ヒロイックになりがち」なデジール…第2期で見えた“成長”
――第1期では、デジールたちが仲間と信頼関係を築きながら成長していく姿が描かれました。第2期の収録も終えた今、あらためて第1期を振り返ってみて、とくに印象に残っているシーンを教えてください。
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鈴代:あらためて第1期を観返すと、デジールと初めて出会ったシーンは「こんな感じだったのか!」と懐かしく思いましたね。初登場回で皆と競い合っている中、駆けていく途中で、かわいいものに目が移っちゃったり。そういうところを見ると「あんなにドタバタしていたロマンティカが、こんなに大きくなったんだなぁ」と、ちょっとしみじみしちゃいました(笑)。
寺島:最初はそんな感じだったよね(笑)。でも出会いからいろいろな交流を重ね、一緒に問題を乗り越えてきたからこそ、仲間としての絆の成長もあったと思います。デジールとしては「仲間と一緒にやっていくぞ!」というよりも、一人ひとりを“成長させる”ことを目標にしていたので。
鈴代:スパルタに近かったですけどね(笑)。
寺島:第1期のデジールは「先生ポジションだったな」という印象が強いです(笑)。だからこそ、一人ひとりが自分の課題をクリアしたシーンはかなり印象に残っていて。ロマンティカは魔力の操作ができるようになったり、プラムは剣の秘密にちゃんと気付いたり……。そうやって一つずつ壁を乗り越えてきたからこそ、強い絆を構築できたんでしょうね。

――鈴代さんから「大きくなったんだなぁ」というコメントもありましたが、第2期のアフレコにあたり、キャラクター性を思い出す作業はされたのでしょうか?
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鈴代:私は第1期を一気に観直して思ったのは、声が若干……若い(笑)。そのあと今の声を録音して聞いてみたのですが少し低く感じて、「あれ、ロマンティカってこんなに声が高かったんだっけ!?」と思うことがありました。
寺島:僕もその経験はあります。というか、数年空いてから同じ役を演じるとなると、必ずなっちゃう現象だと思いますね。年齢を重ねると、呼吸とかも変わってくるんですよ。
鈴代:やっぱりそうなんですね…! 第1期の頃は、ちょっと呼吸が浅かったような気がします。呼吸が浅い分、声も少し高くなっていて。もちろん「高くしよう」と思ってやっていたわけではないんですけどね。それから年齢も、経験も重ねたことで、トーンも呼吸もゆっくり落ち着いたものになっていた気がしました。
寺島:経験を積んだ証だから。
鈴代:皆さん陥る現象なんですね。ちょっとだけ安心しました(笑)。
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寺島:10年前の作品を「今やってください」と言われると、ちょっと別物になるかもしれないです。もう(体の)中が変わっちゃうんですよ。声優の仕事をしていると、どんどん。僕は鍛えていないのに、どんどん胸周りが大きくなっていくんで(笑)。自然とそうなってくるものなんですよね。スポーツ選手と同じだと思います。使っている部位が勝手に発達しちゃうんですよ。
――ディレクションにも第1期との違いはありましたか?

鈴代:ディレクションではっきり言われちゃいました。「ちょっと年齢が上がっちゃってるんで」って(笑)。
寺島:(笑)。
鈴代:「なんか、お姉さんになってない?」みたいに言われて(笑)。ただ、第2期にあたりロマンティカ自身も成長しているので、少しの“お姉さん感”は匂わせたいと思いました。その中で、第1期で視聴者の皆さんに感じ取ってもらえた“ロマンティカらしさ”をどう残していくかというところは、私自身が少しずつアジャストしていった感じです。
寺島:僕はもともとの性質というか、育ちのせいだと思うんですけど……どうしてもヒロイックになりがちなんですよね。これまでいろいろなロボットものやヒーローものを見てきたり、演じてきた人間なので(笑)。
第1期のときは、それがだいぶ暗いほうに押し込められて「あまり派手に声張らないでください」「光のほうに向かわないでください」というディレクションが結構ありました。“失ったものへの復讐心”みたいなものがデジールの原動力として強くあったので。
でも第2期は、皆が壁を乗り越えた上での安心感があって、そこから絆が生まれている。だから、自分でも半ば無意識だったんですけど「ちょっと今のは明るかったかな」「張りすぎたかな」というところも、わりとそのままOKが出ることがありました。
■寺島拓篤×鈴代紗弓が語る、デジールとロマンティカの“特別な関係”

――第2期に入ってからのお互いのキャラクターについても伺いたいです。デジールとロマンティカに対して、それぞれどんな印象を持っていますか?
寺島:ロマンティカは、本当に頼りになる存在になったなと思います。第2期も冒頭から割と長い間、一人で頑張っている姿が映し出されるじゃないですか。
鈴代:承認印を押す仕事を頑張っていますよね(笑)。
寺島:でもそこにあるのは、もうロマンティカ個人の力だけじゃないんです。本人も言っているように、“商人の家柄”であることなどが武器になっている。それは、本人が成長したからこそできることなんだろうなと感じていました。デジールへの対応を見ていても、アニメでは描かれていない、原作にたくさんあった苦労の部分も含めて考えると、すごく頼れる存在になっているなと思いました。
そしてそれは、“鈴代紗弓”という人の活躍ぶりを見ていてもそうなんです。「頼れる人になったなぁ!」と、第2期のアフレコですごく感じました。
鈴代:え、ありがとうございます……! うれしいです!

――そんな鈴代さんから見たデジールは?
鈴代:デジールは、第1期からずっと「人としての器が違う」という印象です。「選ばれるべくして選ばれた人」というか。これだけのものを抱えられる人って、どのくらいいるんだろうって。仲間がいなくなっていくのを見たうえで、逆算して未来を変えていこうとする。そういう宿命みたいなものを背負って進んでいく中で、それを誰にも言わず、心配もかけずに、1人でやってきたんですよね。仲間たちを育てて、自立させるところまで……。
第2期になってもなお、そういう部分は変わらなくて。そこに乗っかる寺島さんのお芝居も、後ろから見ていて素敵だなとあらためて感じました。つい聞き入ってしまうというか、説得力があるんです。でも、ただ説得力があるだけじゃなくて、そこにちゃんと温かみや「こうしたいんだ」という意思など、いろんなニュアンスが何個も乗っかっているように感じて。あらためて「デジールについていけばきっと大丈夫だ」と思うような、そんな確かなものを感じました。
そういう“ひとりの人間としての力”みたいなものを持っているキャラクターなのですが、第2期では人間臭い部分が見えるシーンもあるので、視聴者の皆さんはもっとデジールのことを好きになっちゃうと思います!
――お2人の掛け合いのシーンで、とくに印象に残っていることがあれば教えてください。
寺島:再会のシーンで、デジールが思ってもみなかった要素をロマンティカが持ってきてくれるのが、すごく印象に残っています。それが、ロマンティカのさらなる成長の証なんですよ。デジールが想像していなかったレベルにロマンティカが達した瞬間のシーンでもあったと思います。
パーティーメンバー3人の役割を考えたときに、ロマンティカはいわゆる“ヒロインポジション”かと思いきや、違う役割を担ってくれるんですよ(笑)。「ロマンティカがその役割を担うんだ!」というのが、たまらなく面白かったです!
鈴代:デジールとロマンティカにしか生まれない空気ってありますよね。とくに第2期に入ってから、プラムやアゼストとの関係性にはない、特別な感じがあると思いました。掛け合いしているときも「この2人だけ違う世界にいっちゃってない?」と思うシーンもあったりして(笑)。だからこそ言えたようなセリフもあって、人として対等に話せるようになった感じが素敵で印象的でした。

――作品のテーマのひとつに「時間を遡る」という要素があります。もし人生で一度だけ「ここに戻りたい」という瞬間があるとしたら、どの時期に戻ってみたいですか?
寺島:初めて車を擦ったときですね。あのときの絶望たるや! 本当にショックでした……。でも、あれがあったから今は気をつけているのかなとも思うんですけど。「今の自分なら絶対ぶつけなかったのに!」と、今でも夢に見ることがあります。すごくピンポイントな話ですけど、わかる人にはめちゃくちゃわかると思う(笑)。今でもその道を通るたびに思い出します……。
鈴代:私は、もうちょっと世界史とかちゃんとやっておけばよかったなって。
寺島:勉強ね!「勉強しとけばよかった」は本当に思うよね。
鈴代:マジで思います! 世界史とか、日本史とか……。
寺島:なんで歴史ばっかり(笑)?
鈴代:ガチでできなくて、ほんとに……「5点」とか取っていたタイプなんですよ。声優になってから歴史ものの作品に出演する機会をいただいた際に、「もっとちゃんと勉強しておけばよかった」と悔やんでいます。もちろん、(学生)当時は必死に勉強していたつもりなのですが、「これ、将来何の役に立つんだろう?」と思ってしまっていた部分があって。
寺島:僕もそうだったなぁ。
鈴代:意外です。寺島さん、勉強得意そうな印象が……!
寺島:いや、本当に勉強苦手で。いまだに忘れられないのが、数学のテストを返してもらうときの先生の顔。「なんでそんな顔するんだろう?」と思って答案を見たら、「1点」って書いてあって(笑)。さすがに申し訳ない気持ちになりました。
鈴代:逆に、1点分の正解は何だったのか気になります(笑)。
寺島:1問だけ、数式の途中まで合ってたんですよ。そのオマケで1点くれていて(笑)。先生に「ごめんなさい」と謝りたいけど……でも、時間を遡ってやり直せるとしても、そういう失敗があったからこそ今の自分があると思うと、全部をなかったことにはしたくない。……まあ、車を擦る前には戻りたいですけど(笑)。

■TVアニメ「帰還者の魔法は特別です」 第二期 作品情報
放送情報
2026年10月7日(水)よりフジテレビ「+Ultra」ほかにて放送開始!
・フジテレビ:10月7日より毎週水曜 24:45〜
・関西テレビ:10月8日より毎週木曜 26:15〜 ※初回放送は26:25〜
・東海テレビ:10月10日より毎週土曜 26:00〜
・AT-X:10月10日より毎週土曜 21:30〜
(リピート放送:毎週月曜 29:00〜/毎週土曜 6:30〜)
スタッフ
原作:Wookjakga、Usonan(D&C MEDIA 発行)
監督:川口太詩
シリーズ構成・脚本:鴻野貴光
キャラクターデザイン:加藤裕美
美術監督:根岸大輔
美術デザイン:藤本 智、斎藤太河、向井 岳、今泉徹夫
プロップデザイン:橋口翔太郎
色彩設計:松山愛子
撮影監督:今泉秀樹
編集:定松 剛
音楽:東大路憲太
音響監督:濱野高年
音響効果:小山恭正
音響制作:マジックカプセル
アニメーション制作:アルボアニメーション
Produced by HAYATE
キャスト
デジール・アルマン:寺島拓篤
ロマンティカ・エル:鈴代紗弓
プラム・シュナイザー:藤原夏海
アゼスト・キングスクラウン:瀬戸麻沙美
ほか
(C)A Returner's Magic Should Be Special Animation Partners
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