NHK朝ドラ『風、薫る』で視聴者をメロメロにした28歳俳優。退場後の生歌唱でさらにファンを増やしたワケ

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2026年10月01日 15:50  女子SPA!

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甲斐翔真Instagramより
 見上愛と上坂樹里W主演の連続テレビ小説『風、薫る』(NHK)の最終回が、2026年9月25日に放送された。多種多様な登場人物の中で、甲斐翔真演じる小川吾郎は本作退場後、実にエモーショナルな余韻を作った。

 陸軍人である吾郎が退場した第22週放送を踏まえ、トーク番組『土スタ』(NHK、2026年8月29日)に甲斐が出演したことも印象を強めた。吾郎役は、上坂演じる主人公・大家直美とのラブコメ的発端から夫婦生活まで、視聴者の心を温めた。

 視聴者のキュンからメロメロへ。吾郎ロスはイコール、甲斐翔真ファン激増につながったのではないか。“イケメン研究家”加賀谷健が解説する。

◆ぼた餅男のギャップにキュン!

 2026年前期の連続テレビ小説である『風、薫る』の最終回(2026年9月25日)が放送されたが、明治時代の(主に)東京府を舞台にした本作には実に多彩な登場人物たちがひしめいていた。

 物語の要所でそれぞれの新風を吹き込んだ彼らの中から、勝手にMVPを選んでみたい。

 基準となるのはやはりギャップだろうか。ギャップはその人の個性際立つ魅力になり得る(その逆もまた然り)。初登場から退場までの間、もっともギャップが大きかった人物は、陸軍二等軍曹である小川吾郎(甲斐翔真)だったと思う。

 主人公の看護婦・大家直美(上坂樹里)と夫婦になる吾郎の初登場はどんなだったか?

 第13週第63回、直美が勤務する帝都医大の内科病室に軍服姿の吾郎がやってくる。軍人らしく堅苦しい動作で入ってくるのだが、友人を見つけた途端にさわやかな笑顔になる。まずこのギャップ。引きのカメラも思わずポンと寄っていた。

 吾郎は友人のためにぼた餅を持参するのだが、このぼた餅男のギャップにさらにキュン!

◆退場後の歌唱パフォーマンスにメロメロ!

 吾郎はさっそく、ぼた餅を食べるよう友人に促す。そこに直美がやってきて、ぼた餅などもっての他だときつく注意する。

 ムッとした吾郎はとっさに「女ならもっと優しく言い方ってもんが」とあからさまに差別的な発言をしてしまうのだが、そこに悪意が含まれていないことはあとの場面でわかる。

 第65回、再度見舞いにきた吾郎は、廊下にいる直美に駆け寄る。彼は看護婦という職業があるとは知らなかったと素直に謝る。

 そしてむしろ、直美のことを尊敬し始めた眼差しを向ける。悪気はないし、悪い人でももちろんない。

 ほんとはいい人というギャップが瞬発的に描かれたことで、視聴者はすんなり吾郎ファンになることができた。

 廊下にサッと素早くでてくるタイミングもよかった。そこはさすがミュージカルスター俳優として面目躍如でもある。テレビドラマ作品でも流麗な動線を心がける甲斐翔真は、この廊下の場面では今にも歌いだしそうな勢いだった。

 吾郎が物語から退場する第22週第110回放送後、NHKのトーク番組『土スタ』にゲスト出演した甲斐が歌唱パフォーマンスを披露したのだが、視聴者のキュンがメロメロに発展するには余りあるものだった。

◆甲斐翔真がもたらした美しい余韻

 同番組後半、甲斐は自らの選曲で名曲「また逢う日まで」を生歌唱した。洗練されていながらどこか人懐こいビブラートが心地よく耳をくすぐり、先に進むにつれてライブの高揚感が自然とアグレッシブにこもっていた。

 サビのフレーズ「ふたりで名前消して」を歌う瞬間には、右手のハンドムーブがあまりにもさりげなく華やぎ、後続フレーズ「その時心は何かを」の「心」のフレージングが特に優しげだった。このスタジオ歌唱を聴いて、甲斐翔真ファンにならないほうが難しい。

 番組前半では、直美と吾郎の名場面を振り返っていた。個人的には、第14週第69回で串団子を食べ、もぐもぐする吾郎が時折薩摩弁を話すキュートな瞬間や、第22週第106回で妊娠した直美のお腹をさわろうと、恐る恐る手を伸ばすときの美しい腕の魅力などが忘れがたい。

 結果的に吾郎は陸軍人として日清戦争に出征して戦死(第109回)してしまったが、本作最終回の放送を終えてもなお吾郎ロスを抱く視聴者は、甲斐翔真がもたらした美しい余韻に浸り続けることができる。

<文/加賀谷健>

【加賀谷健】
イケメン研究家 / (株)KKミュージック取締役
“イケメン研究家”として大学時代からイケメン俳優に関するコラムを多くの媒体で執筆。アーティストマネジメント、ダイナマイトボートレース等のCM作品やコンサートでのクラシック音楽監修、大手ディベロッパーの映像キャスティング・演出、アジア映画宣伝プロデュースを手掛ける。他に、LDHアーティストのオフィシャルレポート担当や特典映像の聞き手など。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。
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