Y2Kブームの今、市川紗椰が期待する「第2次スケルトンブーム」の到来

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2026年10月02日 06:40  週プレNEWS

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懐かしのスケルトン(透明)グッズを振り返る前に、スケルトン(骸骨)との写真を


懐かしのスケルトン(透明)グッズを振り返る前に、スケルトン(骸骨)との写真を

『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回は「スケルトン」について語る。

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最近、スケルトンのグッズをよく見かけます。透明なポーチ、半透明のイヤホンケース、内部のパーツが透けて見えるゲームコントローラー。Y2Kブームの波が、あの頃の「未来っぽさ」まで一緒に連れ戻してきたらしい。やったー。2026年、スケルトンにまだテンション上がる自分がいます。

振り返ると、1990年頃から2000年代初頭、世の中にはやたらと透明なものがありました。ゲームボーイのスケルトン、NINTENDO64のクリアブルー/クリアレッド、スケルトンセガサターン。電話も時計も電卓もラジオもペンも透明になった。この流行を決定的にしたのが、98年発売の初代iMac。ボンダイブルーの半透明ボディ。「パソコン=机に鎮座するグレーの四角い箱」だった時代に、突然、青く透けた丸い物体が現れた!

当時、私の一番お気に入りのスケルトンアイテムは、自分の部屋にあった家電話でした。内部のカラフルなパーツが丸見えで、よくわからない基板の隣に真っ赤なベル。呼び出しの音がアナログなのも含めていとおしかったです。

そもそも、なぜあんなにスケルトンがはやったのか。やっぱりシンプルに、当時は電子機器の「中身」そのものが新鮮だったという理由があると思います。今なら基板を見ても「ああ、基板ですね」で終わるけど、90年代はパソコン、携帯電話、MD、インターネットなど、デジタル技術が次々に家庭へ入ってきた時代。電子回路はまだ日常と未来の境界線にいた。だから隠すより、見せたほうがカッコ良かった。

スケルトンには、機械を親しみやすくする効果もあったのだと思います。中身が見えると、なぜか機械が玩具に近づく。黒い箱なら「精密機器です。触るな」と言われている感じがするけど、青や紫の透明ボディなら「押してみようぜ」と言われているよう。中が見えているというだけで、機械との距離が少し縮まる気がします。

そして面白いのが、当時の「未来の色」感。今の時代で未来的な製品といえば、白、黒、銀。表面はつるつる。ネジも継ぎ目もなく、内部の存在を隠すイメージです。ところが90年代の未来の色は、透明、半透明、蛍光色、メタリック。当時は「こんな機械が入っているんですよ」と見せることが「未来」でした。逆に今のスマホなんかは、基板も配線も見えない。ただの板が、世界中とつながっている。

だからこそ、Y2Kブームでスケルトングッズが再び店頭に並ぶと、少しうれしくなる。「もっと増やせ!」という気持ちから、今スケルトンにしてほしいアイテムを考えてみました。

まずはワイヤレスイヤホン。小さな基板とバッテリーが、耳元でどう働いているのか見てみたい。次に電気ケトル。お湯が沸くたび、蒸気が渦を巻く様子が見えたら、毎朝の湯沸かしが少しだけ研究になる。そして究極は、冷蔵庫。透明な扉ではなく、コンプレッサーや冷媒の流れまで見えるスケルトン冷蔵庫。冷えていく牛乳を眺めながら、「今、冷やしてます」という機械の努力を確認したい。

どうかしら。第2次スケルトンブームの本格的な到来、期待してます。

●市川紗椰(Saya ICHIKAWA)
米デトロイト育ち。父はアメリカ人、母は日本人。モデルとして活動するほか、テレビやラジオにも出演。著書『鉄道について話した。』が好評発売中。「スケルトン」の正しい表記は「透けるとん」だと思ってた。公式Instagram【@its.sayaichikawa】

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