最後の一文に「ん?」地元での思わぬ出会いで蘇ったTBSアナ時代の“週刊誌記事のナゾ”

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2026年10月09日 09:20  女子SPA!

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 2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(40歳・以前は小林悠として活動)。

 20年間生活した東京をあとにして、故郷北海道で自然や犬との気ままなシンプルライフを楽しむアンヌさん。本連載では、40代の今だから感じる日々のあれこれを綴ります。

 第105回となる今回は、札幌に拠点を移してから3年目に突入したアンヌさんが、地元での思わぬ出会いをきっかけに蘇った“ある記憶”について語ります。(以下、アンヌさんの寄稿です)

◆地元・札幌で出会った、私の子ども時代を知る女性

 ふるさと札幌に帰って仕事を開始してから、3年目に突入しました。

 札幌で仕事をしていると、「世の中って狭いなあ」と思うことが本当にたくさん。

 街を歩いていて偶然知り合いに会うこともよくありますし、仕事でご一緒した方が、実は昔から自分のことを知っていた、なんてこともあります。

 先日、とあるお祭りでトークショーをさせていただいたんですが、そのお祭りの司会をされた女性の方とお話ししたら……なんとその方、私が子どもの頃に住んでいた家の、すぐ目と鼻の先にずっと住まわれていたと判明! しかも、幼い頃の私をよく見かけられていたとか!

「お父さんがワンちゃんを散歩させているときに、そのワンちゃんを触らせてもらったことがあります」とか、「セコマで買い物しているところを見かけたことがあります」とか。

 ちなみに当時、我が家では黒いラブラドールを飼っていて、名前はガメラ。アメリカ人の父がガメラを連れて散歩していました。懐かしい。

 さらに、その方は私とほとんど同じくらいの年齢。私は学区の小学校ではなく、少し遠くの特認校に通っていたので、その方はお母さまに「どうしてあそこの家のハーフの女の子は、うちの小学校に通ってこないんだろう」と不思議に思って話していたそう。
 そんな話も聞かせていただいて、とにかく驚き。なんだか、自分の知らないところで、子どもの頃の自分がちゃんと誰かの記憶に残っていたんだなと思うと、恥ずかしいような、懐かしいような、くすぐったいような気持ちになりました。

◆アナウンサー時代の「ある記事」を思い出した

 やっぱり地元ってよいですね。そして、この話を聞いたことで、私はあることを突然思い出しました。

 ずっと封印? されていた記憶……! 私がTBSアナウンサーだった頃、今よりもアナウンサーがいろいろと注目され、追いかけられていた時代がありました。

 私のような者でも、週刊誌にちょこちょこ載ることがあったのです。

 そんな中、ある写真週刊誌に「地方出身アナウンサーの地元での評判」みたいな、今だったらギリギリアウト? な特集が組まれたことがありました。私はラジオの生放送直前にスタッフから「こんなの載ってましたよ」と、ニヤニヤとその記事を見せられたっけ。さあ、そこには、札幌出身の私についての記事が載っていました。

 しかも、どうやら私の実家の周辺を取材したらしいのです。それはやりすぎでは?!

「セーラー服を着て、おかっぱ頭で、ひとりでスタスタ歩いている」「挨拶をするときちんと挨拶を返してくれる、利発そうなしっかりしたお嬢さん」など、近所の人から聞いたらしい話が書かれていました。

◆これ、本当に私のこと?

 周辺に聞き込みされたというのは、気持ちの良いものでは無いですが、まぁでも利発そうなんて書かれたら悪い気持ちはしない。

 意地悪なことを書かれているわけではなかったので、「こんなところまで取材したんだ」なんて思いつつも……まぁ複雑なような……まぁでもちょっと褒められてる? なんてムフフと思いながら読み進めていましたが、最後の一文を読んで、私は「ん?」となりました。

 「実家は緑色の扉で、とてもアメリカンチックな、おしゃれな家だった」と書いてあったのです。うーん。うん。……いや、うち、扉、緑じゃないんですけど。

 そして、別にアメリカンな家でもない。ごく普通の、日本の注文住宅なんですけど……。「お父さんがアメリカ人」という情報だけで、家までアメリカンにされちゃったのかもしれませんが、それにしても違うのです!

 扉の色は誰が見ても間違えようがない。我が家は緑ではない……ということは……。

「これ、本当に私のことなのかな?」と思わざるを得ないわけです。

 だって、実家を起点に近所の人たちへ聞き込みをしたのなら、普通は家を間違えないですよね。もしかしたら、近所にいた別の女の子を私だと思って取材してしまったんじゃないか……?!

 利発そうだなんて褒めていただいて一瞬ニンマリした私でしたが、それ、もしかして私じゃなかったのでは?

 結局、20年近くたった今でも謎のままなのです。今回、偶然にも私の子どもの頃を知っている近所の方と出会ったことで、そんな昔の記事のことまで思い出してしまいました。

 もし、あの記事を書いた記者さんが、奇跡的にこのエッセイをご覧になっていたら、ぜひ教えてください。「あれ、本当に私のことでしたか?」

 真相が明らかになる日は果たして来るのか。

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne

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