レース中盤の一斉ピットイン時の混乱の様子 波乱の展開となった全日本スーパーフォーミュラ選手権の第10戦決勝。今回はコース上での接触やコースアウトが多かっただけでなく、ピットレーンでもアクシデントが起きてしまった。
チャンピオンを争う太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)とイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)のアクシデントで、19周目にセーフティカーが導入。そのタイミングで、ピットストップを終えていなかった車両が一斉にタイヤ交換を実施したが、作業を終えてピットアウトしようとした福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)と、隣のピットボックスに進入しようしたルーク・ブラウニング(REALIZE KONDO RACING)が交錯した。
接触回避で減速したブラウニングに、ピットアウトしようとしていた小出峻(ThreeBond Racing)と小林利徠斗(KDDI TGMGP TGR-DC)が追突。今回絡んだ4チームのピットガレージ位置が真ん中のブロックに集中しており、避ける時間がないなかで、次々と接触する事態となった。
このアクシデントの原因を作った福住の14号車に対しては、アンセーフリリースで30秒加算のペナルティが科せられている。
チームを率いる石浦宏明監督は、当時の状況とピットアウト時の判断について、こう語った。
「後ろにいたスリーボンドさんだったり、ピットロードを来ているクルマの数的に6台くらいが次から次に連なっている状況で、隙間はほぼない状態でした」
「今思えば、正解は(後続車を)全部行かせるしか、ぶつからない方法はなかったのかなと。自分たちとしてはレースを失うのですが、全部のクルマを行かせてから出す、それしかなかったのだろうなというところです」
近年躍進著しいNTT docomo Business ROOKIEだが、昨年チームランキングが上がり、今年はピットガレージの位置も真ん中あたりに移ってきたことも、要因のひとつだったという(スーパーフォーミュラでは、前年ランキング上位チームから出口側のピットボックスを使用する)。
「自分たちのピット位置がもっと入口側にいることが多かったので、今までそんなにたくさんのクルマが(同時ピットイン時に後から)来るといういう経験が少なかったです。他のチームにも迷惑かけてしまって、いろんなチームに謝りに行きました。監督さんと話して、改めて自分が甘かったなと」
「何よりもやっぱり安全は必要。僕らのレースを失いたくない、良いレースをしている、というところが判断に影響してしまった部分もあるので、その辺は本当にチームの責任として申し訳ないなと思います」
「やっぱりチームが強くなってピット位置が変わってくると、そういうところもちゃんと変えていかなきゃいけない。そもそも、ああいう作戦を狙いに行くこと自体もリスクがあるということを改めて学んだところでもあるので、本当に勉強になったし、反省になりました。本当に迷惑かけてしまったチームとドライバーさんに申し訳ないです」
狭いピットレーンで4台が絡み、特にブラウニングの車両は進行方向に対して真横を向くように停車した、今回のアクシデント。幸いにもドライバー・メカニックを含めて怪我をした人はいなかった。
「もし、あそこにもしメカさんがいたら怪我をしていた可能性もありました。チームだけじゃなくてドライバーもそうです。HALOがあったので利徠斗は大丈夫でしたけど、前のクルマに潜っちゃってたりしていたので、ああいう状況にしてしまったことは本当にすごく反省しなくてはいけない」と石浦監督はアクシデントの発端となったことを真摯に受け止めていた。
[オートスポーツweb 2026年10月11日]