2026年F1第17戦シンガポールGP ルイス・ハミルトン(フェラーリ) 2026年F1シンガポールGP決勝で、フェラーリのルイス・ハミルトンは3番グリッドからスタートし、6位という結果に終わった。
予選でチームメイトのシャルル・ルクレールに0.069秒及ばず、3番手となったハミルトンは、決勝で2番グリッドのルクレールとタイヤ戦略を分ける形で、グリッドのトップ6では唯一のミディアムタイヤでスタート。しかし、レースが始まってみると、レースタイヤとしてソフトの方が優れており、ハミルトンはポジションを守ったものの、2番手ルクレールから7秒近く遅れ、後続からは1秒以内に迫られるなか、誰よりも早い18周目にソフトタイヤに交換しなければならなくなった。
7番手でコースに復帰した後、ファステストラップを出しながら良いペースで走り続けたハミルトンだが、ルクレールが24周目にピットイン、ソフトからミディアムに交換して、ハミルトンのすぐ前でコースに戻った。ハミルトンはルクレールの後ろで走り続けなければならず、ソフトタイヤのパフォーマンスを犠牲にする形になった。
バーチャルセーフティカー下の39周目、フェラーリは2番手走行中のルクレールをピットに入れ、ソフトタイヤに換えて送り出した。3番手走行中のハミルトンはステイアウト。フェラーリはレース後の公式発表においては、この時、チームはルクレールとともにハミルトンにもピットインするよう指示したが、ハミルトンは「ピット入口を逃した」と述べている。
2番手に繰り上がったハミルトンは、その後もタイヤ交換をせず、ソフトタイヤで最後まで非常に長いスティントを走ることになった。タイヤ交換直後のルクレールを前に出して3番手に戻った後、タイムが落ちていくなかで、ランド・ノリス(マクラーレン)とアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)に追い付かれ、ターン1でコースオフ。この際、ハミルトンは、ノリスの前でコースに戻ったため、コース外でアドバンテージを得た疑いで審議が行われた。これについてスチュワードは、同じ地点でノリスもコースを離れていて、正当なオーバーテイクがなされておらず、2台ともアントネッリにかわされたことも踏まえ、ペナルティは必要なしと判断した。
しかしハミルトンは結局55周目にノリスにパスされ5番手に落ち、残り2周の62周目にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に抵抗できず、後退して6番手に下がり、その位置でフィニッシュした。
レース後、ハミルトンは無線で「皆、ごめん。今日の戦略で皆を失望させてしまった。僕の判断によって、チームの貴重なポイントを失った。次のレースで挽回できるよう頑張る」とチームに謝罪した。
チーム代表フレデリック・バスールは、バーチャルセーフティカー下でハミルトンのピットストップが行われなかったことについて、『Sky Sports F1』に対して次のように説明した。
「我々は彼に、というか2台ともにピットインするよう呼びかけた。コース上で2番手と3番手を走っていたのだから、その時ピットインしていれば2番手と3番手だったはずだ。ところが彼はピット入口を逃してしまった。正直なところ、それによって彼は表彰台まで失うことになったので、少し残念だ。無線では完全に明確に伝えた」
「今はオースティンに集中しよう。今週末のパフォーマンスは悪くなかった。我々は将来に目を向けなければならない」
バスールは『F1 TV』のインタビューにおいては、「我々からの指示は(バーチャルセーフティカー中に2人のドライバーを)ピットインさせることだったが、ルイスはコースにとどまることを決めた」と述べている。
「全体として、あれは誤りだったと思う。今日は2位と3位を獲れていたはずだ。インラップで、彼は戦略について謝罪した。我々は彼にピットインするよう求めたが、彼はそうしなかったのだ」
ハミルトンは、レース後にマシンを降りた後、座り込む姿が見られ、体調不良によりメディアセッションには出席せず、チームを通したコメントのみ発表した。
■ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリHP)決勝=6位(62周/62周)3番グリッド/タイヤ:ミディアム→ソフト
「今日は僕たちが求めていた結果を出せなかった。その責任は僕にある。オーバーテイクの難しいコースでは、何か違うことを試さなければならない。そこで僕は新品のミディアムタイヤでスタートし、長く引っ張って1ストップを成立させようと考えた。でも残念ながら、ミディアムはソフトほど優れたパフォーマンスを発揮しなかった」
「2スティント目は良い走りができ、ペースも戻ったが、ポジションを上げていく必要があったのに、それができなかった。バーチャルセーフティカーの間にチームは僕をピットに呼んだが、僕はピット入口を逃した。その後、僕はコースにとどまり最後までポジションを守ろうと決めた。でも終盤はタイヤのデグラデーションにひどく苦しみ、3つ順位を落として6位でフィニッシュした。これは今日のマシンが持っていたペースを反映した結果ではない」
「痛みを伴う教訓となった。自分が下した判断の責任はすべて自分で負う。すべての判断が奏功するわけではない。うまくいかないこと自体は受け入れることはできるが、今日ポイントを失ったことについては、チームに申し訳なく思う。彼らは毎週末、全力を注ぎ込んでいるから、僕はチームのためにもっと良い結果を出したかった」
「努力を続け、次のレースで再び戦う」
[オートスポーツweb 2026年10月12日]