2026年F1第17戦シンガポールGP アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ) 2026年F1第17戦シンガポールGPの決勝がマリーナベイ市街地サーキットで行われ、アトラシアン・ウイリアムズF1チームのカルロス・サインツは14位、アレクサンダー・アルボンはマシンの温度管理に苦しみ、レース終盤にリタイア。18位完走扱いとなった。
13番グリッドのサインツと16番グリッドのアルボンは、ともに好スタートを切った。サインツはターン1に向けて4台が横並びになる争いを制し、オープニングラップで10番手まで浮上。アルボンもひとつ順位を上げ、15番手につけた。
しかし、ウイリアムズにはそのポジションを維持するだけのペースがなかった。サインツは後方のハース勢からプレッシャーを受け、5周目のターン8でオリバー・ベアマンに抜かれると、翌周にはエステバン・オコンにも先行され12番手に後退した。その後、後方グリッドから追い上げてきたジョージ・ラッセル(メルセデス)がサインツに迫り、数周にわたる攻防の末、13周目にオーバーテイク。サインツは無理に抵抗せず、タイヤを長持ちさせることを優先した。
サインツは32周目に最初のピットストップを行い、ソフトからミディアムに交換。15番手で復帰した後、他車のピットストップに伴って順位を上げた。36周目にはハジャーにターン8で抜かれたものの、翌周にフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)がピットへ入ったことで再び順位を上げ、14番手につけた。第2スティントで粘り強い走りを見せたサインツは、44周目には後方のアービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)が1秒以内に迫ったが、ポジションを守り切り、終盤にかけて徐々に差を広げて14位でフィニッシュした。
一方のアルボンは、序盤からブレーキ温度の上昇に悩まされた。チームから繰り返し温度管理を指示され、十分にプッシュできない状況が続き、5周目にラッセル、12周目にはアイザック・ハジャー(レッドブル)に先行を許した。アルボンは23周目にピットへ入り、ミディアムからソフトに交換。19番手でコースに戻った。その後もブレーキ温度の問題が続き、レース後半には再びピットに入り、新たなソフトタイヤを装着した。
アルボンはレース後半も温度管理に追われ、前のマシンとの差を詰めても、ブレーキ温度が上がるたびにペースを落とさなければならなかった。47周目にはアロンソとの差を0.8秒まで縮めたものの、オーバーテイクには至らなかった。その後もマシンの温度が上昇し続けたため、チームはレース終盤にアルボンをピットへ呼び戻し、リタイアを決断。アルボンは18位完走扱いとなり、ウイリアムズは2台ともポイントを獲得できなかった。
チーム代表のジェームス・ボウルズは、好スタートを切りながらも順位を維持できなかったことについて、マシンのペース不足を認めた。
「厳しい1日だった。期待していたほどのペースがなく、カルロスは素晴らしいスタートを切ったものの、ハースやほかのチームに対して徐々に後退していった」
アルボンについては、ブレーキ温度の上昇によってレースを通してペースを抑える必要があったと説明。両車ともポイントを争える状況にはなく、セーフティカーの導入もなかったため、戦略で状況を変えるチャンスも得られなかったと振り返った。
「今シーズンの残りには、我々のマシンにもっと適したサーキットもある。今回のパッケージからさらにパフォーマンスを引き出せる余地がないか、しっかり確認していく必要がある」
■カルロス・サインツ(アトラシアン・ウイリアムズF1チーム)決勝=14位(61周/62周)13番グリッド/タイヤ:ソフト→ミディアム
「厳しいレースだったし、ポイント圏内のポジションを守れなかったのは残念だ。スタートはとてもうまくいって、何台も抜いて10番手まで上がることができた。でも、最初の数周でバッテリーに問題が発生し、あっという間にふたつ順位を落としてしまった。その後も全体的にペースが足りなかった」
「バクーで新しいパッケージを投入して以来、この3連戦ではいい走りができたと思うし、マシンの力を最大限に引き出せたと感じている。ただ、コンスタントにポイントを獲得するのは難しいこともわかっていた」
「これから数日間で気持ちを切り替え、しっかりリフレッシュして、次の3連戦に臨みたい」
■アレクサンダー・アルボン(アトラシアン・ウイリアムズF1チーム)決勝=DNF(59周/62周)16番グリッド/タイヤ:ミディアム→ソフト→ソフト
「ホームレースがこういう終わり方になってしまって悔しい。特に今日はペースがかなりよく、レーシングブルズやアストンマーティンと戦うことができていたからね。厳しいコンディションのレースだったけれど、体力的にはかなり余裕があった。冷却ベストの開発を進めてきた成果だと思う」
「今日はタイヤの状態がとてもよかった。デグラデーションはほとんどなく、ソフトも長く持った。ただ、レースを通して燃料系とブレーキの問題に対処しなければならなかった。前のマシンに近づくたびにブレーキがオーバーヒートし始めるので、ペースを落とさざるを得なかった」
「結局、50周以上にわたってマシンをいたわりながら走った末、マシンを守るために早めにリタイアすることになった。次の3連戦まで少し時間があるので、今回のレースを振り返り、スペアパーツも補充して、またレースに臨みたい」
[オートスポーツweb 2026年10月13日]