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今、自己肯定感の低い子どもが増えていることが問題になっています。
自己肯定感とは、「自分は大切な存在だ」「自分はかげがえのない存在だ」という感覚のこと。自分のダメなところも含めて、自分自身を肯定する気持ちのことです。自分に対する自信や、信頼感につながります。
自己肯定感が低い子は、常日頃から「自分はダメな人間だ」と、自分で自分を否定して生きています。自分の能力を過小評価し、いつも他の子に劣等感を抱いてしまうのです。
自己肯定感が低いと、友達に嫌なことをされても「いや」「やめて」とはっきり言えないので、いじめの標的にされたり、心を病んでしまったり、引きこもったり、ということになりかねません。
どうすれば子どもの自己肯定感を高めてあげることができるのでしょうか?
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今日はコミュニケーションライターの黄本恵子が、今日からでもすぐ簡単にできる”子どもの自己肯定感を高めるテクニック”をお伝えします。
■1:叱るときは行動を叱ろう
子どもはほめてあげたほうがいい、というのは誰でも分かっていること。ほめるのは確かに子どもの自己肯定感を高めますが、ほめてばかりというわけにもなかなかいきませんよね。
子どもを叱らないで育てることは無理です。
そこで、大切になってくるのが、叱り方。まずは、家庭での子どもの叱り方を見直してみましょう。
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「あなたは本当にダメな子ね!」
このような、子どもの人格を否定するような叱り方をしていないでしょうか? 人格を否定するような叱り方をすると、子どもの心は傷つき、自己肯定感をなくしていきます。
叱るときは、行動そのものを叱るようにしましょう。
「これは危ないからやめてね」
「こういうことすると、心配になるから、今度からはこうしてね」
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このように行動に焦点を当てて叱ることで、子どもは自己肯定感を低くすることなく、やっていいことと悪いことの区別がつくようになります。
■2:叱った後は気持ちを切り替えよう
子どもを叱った後のフォローも大切です。いつまでも叱ったときの空気を引きずったままだと、「ママは自分のことが嫌いなんだ」「自分はやっぱりダメだ」と自己肯定感を低くしてしまう原因になります。
「ママが気に入らなかったのは、あなたの困った行動のことで、あなた自身ではないんだよ」ということを、身を持って感じてもらうことが大切です。
叱った後は、その空気をいつまでも引きずらず、気持ちを切り替えて、いつも通り接することを心がけましょう。
■3:誰かと比べないようにしよう
ほめるときも叱るときも、誰かと比べないことは、自己肯定感を育むうえでとても大切です。
「●●ちゃんよりよくできたね」
「●●くんはすごくよくできるのに、あなたはなんでできないの?」
このように常に言われて育つと、「●●でないと愛されない」「●●でない自分はダメだ」と思うようになります。
「条件付きでないと自分は愛されない」という歪んだ思い込みを持ってしまうのです。子育てをしていると、ついつい親自身が子ども同士を比べてしまいますね。
でも、それはぐっとガマン。兄弟や姉妹、友達と比較するような言葉は、決して言わないように心がけましょう。
■4:「失敗したっていいんだよ」と言ってあげよう
子どもがなにかしようとしているときは、「失敗したっていいんだよ」ということを伝えてあげてください。
実際に失敗してしまったときも、責めないで、まずはチャレンジしたことを認めて、ほめてあげましょう。そうすることで、子どもは「ありのままの自分で愛されている」と自信をつけることができます。
まとめると、今日お伝えしたことは、4つ。
(1)叱るときは行動を叱る
(2)叱った後は気持ちを切り替えていつも通り接する
(3)むやみに誰かと比べてほめたり叱ったりしない
(4)失敗してもいいことを伝える
これなら、今日からでもすぐ使えますね。まずはここから、スタートしていきましょう。
【著者略歴】
※ 黄本恵子・・・2010年、ライターとして独立。自己啓発・コミュニケーションスキル系の本や、医療・医学系の本の編集協力・代行執筆を数多く手がける。現在、1児の母。日々ヤンチャぶりが増す息子に振り回されながら、執筆業に励んでいる。愛飲家で、ビールが大好き。
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