「ソロ男」が新たな消費ターゲットに? 「俺のことか」「当てはまってる」の声

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2014年08月22日 11:10  キャリコネニュース

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新たなマーケティングのターゲットとして、「ソロ男(読み:ソロダン)」が注目を集めている。博報堂が提唱した「ソロ活動系男子」の略で、独身20〜50代の一人暮らし男性を指すらしい。

同社は「ソロ活動系男子研究プロジェクト」を発足し、研究活動や企業のマーケティング活動支援を開始するという。

「気楽な地位」で「休みたっぷり」が大好き

これまで未婚の男性は「独身貴族」などと評されてきたものの、女性と比べて消費の実態や生活意識の研究が進んでこなかった。この背景について博報堂は、

「既婚男性などに比べて平均所得が低いことから消費力が弱いとされ、研究の対象として選ばれ難いという状況がありました」

と分析している。しかし、現代のソロ男は「平均所得は比較的低いものの、可処分所得が高いため、旺盛な消費意欲を示している」のだとか。世の中は変わったものだ。

当人たちの意識も変わっている。ソロ男を対象としたアンケート結果によると、「非ソロ男」(既婚男性)と比べて「こだわりの強い趣味がある」(54.6%)、「ひとつのブランドを買い続ける」(41.8%)、「趣味に週20時間以上かける」(38.9%)といった特徴があった。

仕事に関しても「責任ある地位よりも、気楽な地位の方が良い」(63.2%)、「高い給料よりも休みがたっぷりの方が良い」(41.4%)といった項目の回答率が、非ソロ男の倍近くあり、「一人で自由に過ごしたい」という男性像が浮き彫りになっている。

ソロ男が消費ターゲットとして「高いポテンシャルを持つ」という研究結果に、ツイッターなどでは「完全に俺過ぎてわらったw」「結構当てはまってる」と共感を示す人もいた。しかし、博報堂の命名だったこともあり、

「ヤバい広告代理店に捕捉されてる!逃げろ!」

といった声もあがっている。

東京・新宿区では男性の50%が未婚

これまで広告代理店は、消費は女性が動かすと考えてきた節がある。ファッションやケータイなどのトレンドは女子中高生が作り、既婚男性は主婦女性にサイフを握られるという図式だ。

男性の消費行動も、実質的な決定権が女性にあり、自動車や家電といった商品でもファミリー向けは女性を意識した広告クリエイティブが多い。

しかし今どきの男性は、女性には振り回されない。リクルートブライダル総研の2013年調査によると、20代未婚男性の45%は女性との交際経験がない。NHKが同年11月に放送した「急増する『結婚しない』人たち」という特集でも、

「1人でいたほうが楽。そんなに1人でいることに、抵抗があまりない」
「"自分が結婚する"ということに対するイメージが、かけらもない」

と答える男性の声が紹介された。東京都新宿区では15歳以上男性の50%が未婚だそう。厚生労働白書は2030年の男性生涯未婚率が29.5%にまで上がると予測している。

先行き不透明感から、女性の消費が滞っていることもあるのだろう。ネットには、男性からのこんなつぶやきも。

「博報堂は、女性の財布が期待できなくなったから、次はおっさんとかの独身男性の財布を狙っているだけではないかと、孤独のグルメ特集を見て思う」

とはいえ、これまで不遇だった「ソロ男」にスポットライトが当たり、さまざまな製品やサービスが生まれ住みやすくなるのなら、悪いことではない気もする。

あわせてよみたい:日本は「働きすぎの男」と「家から出られない女」で出来ている

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  • 「扶養者のいない成人男性」の可処分所得が多いのは当たり前の話。「ソロ男」というネーミングは今までは「キモヲタ」と呼ばれていたものを綺麗に言い換えたということ。
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