20日行われたセリエA第33節で、ユヴェントスはフィオレンティーナに2−1と勝利。ホームでセリエA記録更新となる8連覇を達成した。
国内リーグ8連覇は、リーガ・エスパニョーラ、プレミアリーグ、ブンデスリーガ、セリエA、リーグ・アンで構成される“欧州5大リーグ”では初の偉業となる。では、他国リーグで“ユヴェントス以上”を達成しているクラブは存在するのか。
欧州サッカー連盟(UEFA)は、トップリーグで10連覇以上を達成した欧州クラブをランキング形式で発表している。
*以下、情報はすべて4月22日時点のもの
■連続優勝回数ランキング(歴代)
▼14連覇
リンカーン・レッド・インプス(ジブラルタル) 2002−03〜2015−16
スコントFC(ラトビア) 1991〜2004 *2016年12月に財政破綻し、解散。
▼13連覇
BATEボリソフ(ベラルーシ) 2006〜
ローゼンボリ(ノルウェー)1992〜2004
▼11連覇
ディナモ・ザグレブ(クロアチア) 2005−06〜2015−16
▼10連覇
ディナモ・トビリシ(ジョージア) 1990〜1999
ディナモ・ベルリン(東ドイツ) 1978−79〜1987−1988 *現名称はベルリナーFCディナモ
MTKブダペスト(ハンガリー) 1914、1917〜1925
ピュニク(アルメリア) 2001〜2010
シェリフ・ティラスポリ(モルドヴァ) 2001〜2010
欧州で連続優勝回数が最も多いのは、ジブラルタルのリンカーン・レッド・インプスとラトビアのスコントFCで、過去に14連覇を達成。リンカーン・レッド・インプスは2013年にジブラルタルサッカー協会がUEFA加盟を果たしたあと、同国史上初めてチャンピンズリーグ(CL)に参加したクラブとしても知られている。一方、スコントFCはラトビア屈指の名門クラブであったが、深刻な財政難により3年前に破産申告を申請。クラブ解散となった。
その他で目を引くのは、ベラルーシのBATEボリソフだろうか。“春秋制”を採用するベラルーシ・プレミアリーグで、昨季までに13連覇を達成。現在、欧州で最も長く連続優勝を続けているクラブであり、今季も王者防衛を成し遂げれば、“欧州記録”に並ぶ。なお、ベラルーシのクラブとして唯一、CL本戦出場経験を持ち、今季はヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグでアーセナルから金星(1−0)を挙げたことも話題となった。元同国代表MFアレクサンドル・フレブは今も同クラブに在籍しており、新たな歴史に名を連ねるのか注目される。
■連続優勝回数ランキング(記録継続中)
▼13連覇
BATEボリソフ(ベラルーシ) 2006〜
▼8連覇
ユヴェントス(イタリア) 2011−12〜
ザ・ニュー・セインツ(ウェールズ) 2011−12〜
▼7連覇
セルティック(スコットランド) 2011−12〜
ルドゴレツ・ラズグラド(ブルガリア) 2011−12〜
▼6連覇
アポエル(キプロス) 2012−13〜
バイエルン(ドイツ) 2012−13〜
続いて、欧州でリーグ連覇を継続中のクラブをランキング形式で紹介する。トップを走るのは、13連覇中のBATEボリソフ。前述のとおり、今季は彼らにとって“欧州記録”の14連覇がかかった重要なシーズンとなる。
2位タイで並ぶのが、ユヴェントスとウェールズのザ・ニュー・セインツで8連覇。欧州5大リーグの歴代最長記録は、リヨンが2001−02シーズンから2007−08シーズンまで成し遂げた7連覇だった。それを上回っての8連覇を達成したユヴェントスは、まさに伝説のチームだと言えるだろう。
なお、ザ・ニュー・セインツも今季のウェルシュ・プレミアリーグで初の8連覇を達成したばかり。また4位タイで並ぶセルティックとルドゴレツ・ラズグラドも、それぞれの国内リーグで首位に立っており、8連覇達成が目前に迫っている。
一方、昨季まで6連覇中のアポエルとバイエルンは記録更新に黄色信号が灯っている。両クラブ共に国内リーグで首位に立つが、アポエルはキプロス・ファーストディビジョンで2位アポロンと3ポイント差、バイエルンはブンデスリーガで2位ドルトムントと1ポイント差と、リードはわずか。果たして、一強時代はさらに続くのか、あるいは新時代が到来するのか。熾烈な優勝争いは最後の最後まで目が離せない。
(記事/Footmedia)