

気持ちの悪いLINEを送ってくるヤスオカ課長ですが、仕事はできる上司。判断能力も高く、部下への的確な指示と手厚いフォローにより、部署の人間には慕われているのがよくわかります。入社してすぐのころ、ヤスオカ課長の仕事ぶりを見て「人の上に立つ人間というのは、この人のことをいうんだろうな」と感じたほど。出世も早かったそうですが仕事ぶりを見ていれば納得です。会社に必要なヤスオカ課長と、入社して1年目の私。会社の中で騒ぎを起こせば、どちらが選ばれるかは明確です。



そんななか、今日もヤスオカ課長が隣に座ってきました。肩モミモミ挨拶付きです。隣に座られるのもストレスだけれど、視界に入るような場所にいるのもしんどいものです。イヤな人が近くにいるだけで、仕事に集中できません……。隣に座ってない日も、なんだか視線を感じます。私はただただ家族のために働いて稼ぎたいだけ! それだけなのに……労働の邪魔をしないでいただきたい〜! 私の心は少しづつすり減っていきました。




心を許していない相手に近づかれるのって本当にイヤですよね。休憩時間くらい放っておいてもらいたいものです! 心のなかではそう思っていても、実際は……。職場を失いたくない私は、すぐに動けませんでした……。時間が解決してくれるのではないか、そう思っていたのです……。しかし人はそう簡単には変わりません。残念ながら、ヤスオカ課長はずっとこのままなのかもしれないです……。
【第3話】へ続く。
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