悪天候、アクシデント多発のSUGOは赤旗で早期終了。野尻智紀がシーズン2勝目【第3戦決勝レポート】

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2024年06月23日 18:40  AUTOSPORT web

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2024年スーパーフォーミュラ第3戦スポーツランドSUGO 暫定表彰式
 2024年全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦『スポーツランドSUGO東北大会』の決勝レース(51周)は、ウォームアップ走行で山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)がクラッシュするアクシデントが発生し、レーススタートがディレイに。

 当初のスケジュールから1時間強の遅れとなる15時35分にセーフティカー(SC)先導でスタートしたが、最終コーナーでの2度のクラッシュで赤旗中断。そのままレース終了となった。決勝結果は野尻智紀(TEAM MUGEN)が今季2勝目、2位に岩佐歩夢(TEAM MUGEN)がつけ、3位は坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)となっている。

■日曜フリー走行からアクシデントが続いたSUGO

 気温30度超えの暑さとなった予選日から一転、決勝日のスポーツランドSUGOは朝から冷たい雨が降り注いだ。午前中のフリー走行は開始早々に岩佐がホームストレート上でスピンを喫しコンクリートウォールに軽くヒット。このアクシデントにより赤旗が提示され、セッションはそのまま終了となった。

 各車がウエットコンディションでの走行をほとんどできていないことから、レースコントロールは通常は8分間で行われるウォームアップ走行を20分間に延長することを決定する。雨が落ち着くと霧が濃くなってくるという悪循環のなか、ウォームアップ走行は定刻より5分遅れの13時35分にスタートした。

 ただそのウォームアップ走行も開始早々に山本が最終コーナーで挙動を乱し、アウト側のガードレールにヒットしてしまう。これによりセッションは赤旗中断。ガードレールの修復にも時間がかかり、レーススケジュールは大幅に遅れることとなる。改めてアナウンスがあったのは14時40分。新たに出された公式通知で、ウォームアップ走行は再開されず、15時からレコノサンスラップが10分間設けられ、15時35分にフォーメーションラップが始まることが案内された。

 かなりの雨量があったフリー走行時と比べ雨脚は落ち着いてきたものの、エンジンスタート直前に一気に霧が濃くなってくる。レースはSC先導のもとスタート。5周のSCランを終えて、6周目にリスタートが切られた。

 野尻、岩佐、坪井のトップ3はやや間隔を空けた状態で1コーナーを通過。その後ろでは5番手の大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)に6番手の山下健太(KONDO RACING)が接近するも、オーバーテイクには届かずポジションは変わらなかった。さらにその後方では、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING)の3台が3ワイドで1コーナーへ飛び込んでいく。一番イン側に位置していた小林が一歩抜け出し、アウト側の佐藤はややコースをはみ出しながらも阪口の前を死守。これで阪口は2ポジションダウンすることになった。

■坪井が再スタートで岩佐に襲いかかる

 このままレースが続いていくかと思われたが、各ポストで一斉にSCボードが提示される。リスタートに向けて各車がスピードを上げていく最終コーナーで、8番グリッドからスタートしていた大嶋和也(docomo business ROOKIE)がスピンを喫し、アウト側のタイヤバリアに激しくヒットしてしまっていたのだ。

 レースはふたたびSCランに。この時点で、ポールポジションからスタートした野尻から岩佐、坪井、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、大湯、山下、太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)までトップ7の順位は変わらず。大嶋が戦列を離れたことで国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、小高一斗(KONDO RACING)、木村偉織(San-Ei Gen with B-MAX)がひとつずつポジションアップし、その後ろには、3ワイドの戦いを制した小林が15番グリッドから4ポジションアップに成功している。

 ふたたびSCが隊列を離れたのは12周終了時点。各車がレーシングスピードに戻ってコントロールラインを通過し、13周目に入った。6周目の再現かのように、トップ3はクリーンに1コーナーを通過していったが、2番手の岩佐に3番手の坪井が接近。バックストレートで岩佐のテールに張り付くと、馬の背コーナーではサイドバイサイドに。岩佐は滑りやすい路面にふらつきながらもラインをふさぎ、坪井をブロック。そのまま2番手をキープしたまま最終コーナーへと入っていった。

 13周を終えて野尻のトップは変わらず、岩佐、坪井と続いていくが、その後方で13番手を走行していた阪口が最終コーナーでクラッシュ。ガードレールも破損していたことから赤旗が出された。各マシンはそのままホームストレートに整列。ドライバーたちはいったんマシンを降りてピットへと戻っていった。

 その後、JRP日本レースプロモーションの近藤真彦会長が登場し、場内の観客へレース中止を発表。決勝結果は赤旗が出される2周前、12周終了時点の順位をもって決定し、野尻が優勝、岩佐、坪井が続くトップ3に。以下、牧野、大湯、山下というトップ6となっている。

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