梨を1年2か月保存?!世界初の新技術が革命起こす【ひるおび】

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2024年10月08日 12:47  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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梨がみずみずしいまま1年2か月保存できる…1か月前のレタスがシャキシャキなまま…そんな食品保存の常識を覆す長期保存の新技術が注目されています。

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レタス、まいたけ、えのき、食用花も鮮度をキープ

10月3日、東京・渋谷にある「ZEROCO」を取材すると、数々の生鮮食品が保存されていました。

ZEROCO 社長 楠本 修二郎さん:
「約1か月経ったレタスですけれども、採れたてのような状態。まいたけは半年、エノキも4〜5か月経っています。」

通常は3日ほどしか日持ちしないという食用花も、ここでは1.5か月間鮮度を保ち続けているそうです。

冷蔵庫でもない、冷凍庫でもない。徹底的管理された“第三”の環境

食品の長期保存を可能にするZEROCOでは、徹底的に環境管理がされています。
一般的な冷蔵庫と比べて大きく違うポイントは2つ、「温度」と「湿度」です。

≪1≫ 温度
▶一般的な冷凍保存の温度は:18℃前後
 細胞内に含まれる水分が凍り付き膨張。その際に細胞に傷ができてしまいます。
 そして解凍した際には、その傷から水分が逃げ、鮮度が低下します。


▶ZEROCOでは:0℃を徹底的にキープ
 ギリギリ凍らない0℃の環境下にすることで、膨張による傷が発生せず細胞を傷つけません。

ZEROCO 社長 楠本 修二郎さん:
「0℃にキープするという研究は、30年以上前に我々の大先輩からなされていた。
具体的に技術研究に入り、十数年それを積み重ねてやってきたのがこの技術です」

≪2≫ 湿度
▶一般的な冷凍保存の湿度は:約60%
 この状態だと水分が逃げてしまい、食品が乾燥 劣化のスピードが早まります。

▶ZEROCOの湿度は:常に100%弱をキープ
 食品が乾燥しないので新鮮さを維持できるといいます。

1年2か月前の梨が食べられる!?さまざまな食材の保存が可能

他にも、同じ2か月保存したものでもZEROCOで保存したものと一般的な冷蔵庫ではかなり違いがあります。

一般的な冷蔵庫で保存したイチゴは2ヶ月でカビが生えてしまい、食べられる状態ではありません。最長で梨が1年2か月の保存が可能になります。

実際に1年2か月前の梨を食べた感想は?

弁護士 八代英輝:
「普通梨って時間が経つと真っ赤になっちゃうんですよね。これはめちゃくちゃみずみずしくておいしい」

皆川アナウンサー:
「今朝食べてきた梨と全く変わらない」

圧倒的な保存期間を実現したZEROCO。開発のきっかけは?

開発のきっかけには、人口増加による食料問題やフードロス問題などがありました。
長期保存が可能になると、生産者は大量に収穫できた時期に食品を保存することができるため、不作時も新鮮な状態で出荷ができるようになります。そうなれば価格の安定、生産者の収入安定へとつながっていくといいます。

ZEROCO 社長 楠本 修二郎さん:
「人類史上初めて、農業・漁業が在庫を持てるっていうことになりますから、それによって農家さん漁師さんも収入が上がっていく。そういう安定的な社会を作っていかなきゃいけないっていうのが我々のミッションだと思ってるんですよ。」

自宅で長期保存できる日が来るかも?!

ZEROCOは、来年には全国の数十か所に大型施設の展開を予定しています。さらに…

ZEROCO 社長 楠本 修二郎さん:
「ZEROCOをさらに小さくしてスーパーや一般家庭に設置できるようにすることが最終目標」

恵 俊彰:
「すごい技術だと思う。0℃にして湿度100%って技術的に可能なんですかって思うじゃないですか。この技術は日本のトップセールスになる可能性がありますね」

皆川アナウンサー:
「家庭でできたらありがたいですね」

恵 俊彰:
「夢が広がりますね」

(ひるおび 2024年10月4日放送より)

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