日本麻酔科学会、配信番組における麻酔薬の「不適切使用」を憂慮「誤ったメッセージを…」【全文】

37

2024年10月17日 06:01  ORICON NEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ORICON NEWS

日本麻酔科学会、配信番組における麻酔薬の「不適切使用」を憂慮
 日本麻酔科学会は16日、ホームページ上で、配信番組における「静脈麻酔薬プロポフォールの不適切使用」について声明を発表した。

【画像】麻酔にまつわる企画も…『KILLAH KUTS』4エピソード

 声明では「近年、一部のメディアにおいて、医療において厳格に管理されるべき静脈麻酔薬が、娯楽やいたずらの目的で使用される場面が見受けられます。特に、10月14日配信開始の番組において、プロポフォールが内視鏡クリニックを舞台に使用され、何らかの外科的処置を必要としない人物を意図的に朦朧状態にするという内容が含まれていることを知り、深い憂慮を抱いております」と伝えた。

 その上で「マイケル・ジャクソン氏の死亡事故などでも広く知られているように、適切な医療管理が行われない場合、生命に危険を及ぼす可能性があります。したがって、このような麻酔薬をいたずらに使用する行為は、極めて不適切であり、日本麻酔科学会として断じて容認できるものではありません。また、このような使用方法が誤ったメッセージを国民に伝え、麻酔薬の安全な使用に対する信頼を損なうことを深く憂慮しております」と呼びかけている。

■全文
静脈麻酔薬プロポフォールの不適切使用について

日本麻酔科学会 理事長 山蔭道明

近年、一部のメディアにおいて、医療において厳格に管理されるべき静脈麻酔薬が、娯楽やいたずらの目的で使用される場面が見受けられます。特に、10月14日配信開始の番組において、プロポフォールが内視鏡クリニックを舞台に使用され、何らかの外科的処置を必要としない人物を意図的に朦朧状態にするという内容が含まれていることを知り、深い憂慮を抱いております。

プロポフォールをはじめとする静脈麻酔薬は、本来、手術や検査時の鎮静を目的に、医師の厳重な管理のもとで使用されるものです。特に、これらの薬剤は呼吸抑制のリスクを伴うため、必ず人工呼吸管理が可能な環境で使用される必要があります。

この点については、マイケル・ジャクソン氏の死亡事故などでも広く知られているように、適切な医療管理が行われない場合、生命に危険を及ぼす可能性があります。したがって、このような麻酔薬をいたずらに使用する行為は、極めて不適切であり、日本麻酔科学会として断じて容認できるものではありません。また、このような使用方法が誤ったメッセージを国民に伝え、麻酔薬の安全な使用に対する信頼を損なうことを深く憂慮しております。

日本麻酔科学会は、このような誤った使用を強く非難し、麻酔科医ならびに関連する医療従事者には、厳格なガイドラインに従って静脈麻酔薬を適切に管理し、いかなる場合にも不適切な使用を避けるよう強く要請いたします。 今後とも、安全で効果的な麻酔管理を推進し、患者様の安全を最優先に考える医療を提供することを日本麻酔科学会としてお約束いたします。

このニュースに関するつぶやき

  • 水曜日のダウンタウンの演出。コンプライアンスのせいでテレビが面白くなくなったって言うけど、そうさせたのはお前たちだろ
    • イイネ!3
    • コメント 1件

つぶやき一覧へ(24件)

ニュース設定