政府は30日、「新しい資本主義実現会議」を首相官邸で開き、総合経済対策に盛り込む賃上げなどに関する重点施策を取りまとめた。議長の石破茂首相は「先の衆院選でも賃上げを求める強い声があった。政権として最優先で取り組んでいく」と強調。最低賃金を2020年代に1500円に引き上げる目標などを巡り、政労使の意見交換を行う方針を示した。
新しい資本主義会議の開催は、石破政権下では初めて。岸田前政権の「看板」政策の策定を担ってきた会議を石破首相も引き継いだ形だが、先の衆院選で与党が過半数割れとなる大敗。経済対策の実行に向けては裏付けとなる補正予算案の審議もにらんで野党との政策協議が不可欠となり、会議の位置付けも変化しそうだ。