SKE48・熊崎晴香インタビュー 後編(全3回)
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愛知県・名古屋市を拠点に活動するアイドルグループ・SKE48の33rdシングル『告白心拍数』で、加入12年目にして初のセンターに抜擢された熊崎晴香は、プライベートでも競馬場に通うなど、その競馬に対する熱量はまさに"ガチ"。
インタビュー後編では、東京スポーツ紙上で予想コラムも連載する熊崎の予想の哲学と、自身でも"会心の的中"と振り返るレースについて語ってもらった。
【「私って競馬好き」と実感した2019年の有馬記念】
ーー熊崎さんは穴党だと伺いました。
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熊崎(以下同) 夢は大きく、ちょっと狙っちゃうんですよね(笑)。もしかしたらあるんじゃないか、という穴馬を見つけるのがすごく好きなので。
ーーやはり過去データを基に穴候補を探っていくのでしょうか。
そうですね。過去レースは重点的にチェックします。たとえば、最近の成績は悪くても、過去にはものすごく強い馬に勝ったりしていることがあって。よく見ると、同じ競馬場だったり、同じ距離のコースだと、強い馬が出走するレースだとしても勝率がグンと上がるケースがあるんですよ。だから、得意なコースや競馬場で、加えて追い切り動画を見ていい走りをしていたら、穴馬として狙ったりしますね。
ーーこれまでに思い出に残っているレースを教えてください。
2019年の有馬記念です。レース前に栗東トレーニングセンターで取材させていただいたんですけど、リスグラシューやサートゥルナーリアに会うことができたんですよ。いま振り返ると、その時間が贅沢すぎて、考えるだけで思わず興奮してしまいます(笑)。
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リスグラシューは矢作芳人調教師からものすごく愛されていて、この有馬記念が引退レースでした。矢作調教師は"愛馬"に対して「もちろん勝ったらうれしいけど、とにかく無事に走り切ってくれればいい」と話していて。この関係性に心打たれて、余計好きになりましたね。
サートゥルナーリアは、私のファンの方が調教助手をされていたので、とても縁を感じました。差し出した人参を食べてくれたり、可愛い姿を見せてくれたんですけど、走るとものすごくカッコいいんです。そのギャップにやられてしまって。そのときに「あ、私って本当に競馬好きなんだな」と実感しました(笑)。
ーーこの2頭は最後まですばらしいレースを展開していましたよね。
そうなんです! サートゥルナーリアが最後の直線で先頭に出て、このままいくかと思ったら、リスグラシューが外から追い込んで交わし、そのまま逃げ切って勝利。引退レースで有終の美を飾れてよかったなと、すごく感動しました。もうレース展開が熱すぎてたまらなかったです。
【競馬場を全制覇したいし、馬主にもなりたい】
ーーでは、会心の予想的中レースはありますか?
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今年の4月開催の川崎記念です。本命に決めていたライトウォーリアが逃げ切って、3連単と馬単が的中し、28万馬券をゲットすることができました。ちょうどSKE48の公演を行なっていたので、ライブ中はまだ知らなかったんですけど、公演終わりに私のファンの方だけなぜかガッツポーズをしてくるんです。
「なんでだろう?」と疑問に思いながら楽屋でスマートフォンを開いたら、X(旧ツイッター)に「ありがとう!」「的中おめでとう」ってめちゃくちゃ通知がきていて驚きました。そこではじめて川崎記念のことだと気づいて、最高にうれしかったです。
ただ、有頂天になってその場で喜ぶべきではなかったですね。メンバーのみんなに気づかれて、「おごってくれ」と何人も集まってきてしまい......いろんな意味で汗が止まりませんでした(笑)。けれど、そのときは自分の予想していた展開どおりのレースでしたから、バチっとハマったこの気持ちよさは格別でしたね。
ーー最後に、競馬で目標にしていること、描いている夢などありましたらお聞かせください。
夢はいっぱいあります。まずは、競馬場を全制覇すること。これまで現地に行ったのは札幌、中山、東京、阪神、中京ぐらいで、来年は絶対に函館には行こうと決めています。ほかにも競馬場が昨年リニューアルした京都にはリニューアル後はまだ行けていないので、武豊騎手監修のチキンカレー『武豊カレー』(『YUTA curry』)を買って帰りたいですし、門別でジンギスカンも食べたい。そういう"食"の部分でも地域や競馬場の良さを知ることができるので、たくさん現地に足を運びたいですね。
あとは、凱旋門賞には生きているうちに1回は行きたいのと、ファンの方と一緒に馬主になってみたいな、なんて思ったり(笑)。競馬に関するいろんなことが、夢としてどんどん増えてきているので、せめて1年にひとつは叶えられるように、私自身、頑張りたいなと思います。
【Profile】熊崎晴香(くまざき・はるか)/1997年8月10日生まれ。愛知県名古屋市出身。
2012年11月にSKE48 6期生として加入。14年にTeam Eに昇格し、同年7月発売の15thシングル『不器用太陽』にて初の選抜メンバーに選出された。SKE48の最新シングル『告白心拍数』では、12年目で自身初となるセンターを務める。競馬好きとしても知られ、「東京スポーツ」紙上で競馬予想コラム『熊崎晴香のハルカ 伸るか!反るか!』を連載中。また、地元プロ野球球団の「ドラゴンズ応援大使」としても活動している。