政府、関税回避に全力=トランプ米大統領に疑心暗鬼

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2025年03月06日 07:31  時事通信社

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時事通信社

参院予算委員会で答弁する石破茂首相=5日午後、国会内
 政府はトランプ米大統領の「関税攻勢」に身構える。トランプ氏は4日の議会演説で貿易相手国に同水準の関税を課す相互関税を4月2日に導入すると表明。日本への直接的な言及がなく疑心暗鬼にかられている。関税回避へ武藤容治経済産業相を週明けに米国に派遣し、米高官との直接交渉に当たらせる。

 石破茂首相は5日の参院予算委員会で「日本はここ数年、米国最大の投資国だ。いかに米国の国益に資するかをロジカルに訴えていく」と述べ、米側への働き掛けを続ける考えを示した。

 トランプ氏は演説で中国や韓国、インドなどを名指しして「われわれより高い関税を課している」と批判する一方、関税で日本に触れることはなかった。日本政府は「留意している」(林芳正官房長官)としてトランプ氏の真意を見極める姿勢だ。相互関税や、12日に発動される鉄鋼・アルミニウムへの関税は日本も対象になる恐れがあり、外務省幹部は「無傷ではいられない」と語った。

 米国は4日、カナダやメキシコに対する関税を発動。両国に対米輸出向けの生産拠点を置く日本の自動車メーカーへの打撃は避けられない。政府関係者は「大混乱が起きるかもしれない。部品がカナダやメキシコと米国を行ったり来たりしていて、サプライチェーンが出来上がっている」と警戒する。

 武藤氏はラトニック商務長官やグリア通商代表部(USTR)代表と会談し、日本製品の適用除外を求める方針。林氏も5日の記者会見で「米国政府には日本が対象になるべきではない旨を申し入れつつ、意思疎通を行っている」と強調した。

 自民党内からは交渉が不調に終わった場合、「対抗措置を検討せざるを得ない」(中堅)との声も上がる。首相は予算委で「報復関税や世界貿易機関(WTO)への提訴に至らなくても、国益を守るためあらゆる可能性を検討し、リスクを計算するのが外交だ」と指摘した。 

このニュースに関するつぶやき

  • トランプがやってるのは自存自立のための基礎作り、今風(?)に言うとSDGsってやつなんだよなぁ。だからこればっかりは交渉で解決は難しいと思う。安倍ならどうするのか聞いてみたいが…。
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