第215特別国会が召集され、初登院する立憲民主党の高橋永氏=2024年11月11日、国会内 7日に公開された衆院議員の資産等報告書によると、昨年の衆院選で初当選した99人の平均資産は982万円だった。1億円を超える議員はゼロで、2017、21年衆院選当時の新人と比べると平均額はほぼ半減。最も多かったのは故三木武夫元首相の孫に当たる立憲民主党の高橋永氏(比例代表四国ブロック)で7709万円だった。
高橋氏は三木元首相の長女・故高橋紀世子元参院議員の次男。広告大手の博報堂に20年超勤務していた。東京都目黒区の不動産5341万円(固定資産税課税標準額)分を所有するほか、徳島県阿波市の土地・建物の相続を受けた。保有する金銭信託は2094万円分に上った。
2位は、自民党裏金事件により昨年4月に同党を離党した世耕弘成氏(和歌山2区)で4555万円だった。衆院では1期目の「新人」だが、参院当選5回のベテランで、経済産業相や党参院幹事長などを歴任。奈良県内の不動産計3582万円分を報告し、工作機械メーカー不二越の1万4000株も記載した。
3位は公明党の沼崎満子氏(比例南関東)の4455万円。麻酔科の医師で、東京都杉並区と神奈川県茅ケ崎市の不動産が大半を占めた。
自民党の新人のうち最も多かったのは大西洋平氏(東京16区)で2489万円。父英男氏から地盤を継いだ世襲議員で、東京都江戸川区の不動産計1023万円分などを保有する。新人全体では13位だった。
17、21年衆院選当時の新人平均はそれぞれ2036万円、1864万円。いずれも1億円超の高額資産を保有する議員が複数おり、全体を押し上げていた。
新人の約3割に当たる30人が保有資産額を「ゼロ」と報告した。