国会議事堂=東京都千代田区(AFP時事) 昨年10月の衆院選で初当選し、石破茂首相から10万円分の商品券を配布された自民党新人15人の懐事情は―。7日公開された衆院議員資産報告書によると、15人中6人が不動産や預貯金などの資産を「ゼロ」と記した。
報告書の記載事項のうち、土地と建物の固定資産税の課税標準額と、当座預金と普通預貯金を除いた預貯金、社債など有価証券の資産額を抽出して分析。株券や自動車、美術品などは除いた。
それによると、最年少で当選した大空幸星議員(26)や元タレントの森下千里議員(43)ら6人が「資産ゼロ」だった。
「資産ゼロ」の6人のうち、大空議員は普通自動車1台を、森下議員は航空会社など4社の株券を保有していたが、残る4人は、美術品や借入金などすべての項目で「該当なし」と報告した。
15人のうち、1000万円を超える有価証券を保有していたのは、根本拓議員(38)と大西洋平議員(46)の2人。いずれも世襲議員で、大西議員はゴルフ会員権も持っていた。
石破首相は、先月3日に公邸で開いた会食に先立ち、「土産」として新人議員15人の各事務所に10万円分の商品券を配布。野党側から政治資金規正法に抵触すると追及され、国会が紛糾した。