『天使のたまご』40周年ロゴ『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』押井守の原案・脚本・監督、『ファイナルファンタジー』天野喜孝の原案・アートディレクションによるアニメ『天使のたまご 4Kリマスター』が、2025年5月13日(現地時間)より開催される「第78回カンヌ国際映画祭」のクラシック部門(カンヌ・クラシックス)に選出された。カンヌ国際映画祭での上映が、本作のワールドプレミア上映となる。押井、天野からそれぞれコメントも到着した。
『天使のたまご』は1985年12月にOVAが発売され、限定公開が行われた。『うる星やつら2/ビューティフル・ドリーマー』や『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』、『イノセンス』などの鬼才・押井守が、ゲーム『ファイナルファンタジー』シリーズでキャラクターデザイン、ビジュアルコンセプトデザイン、イメージイラストを担当した天野喜孝と共に幻想的な異世界を描き出した。
限りなくモノトーンに近い色彩にごくわずかの台詞、異例の長回し、通常のアニメーションの約3分の1という少ないカット数(約400カット)など、禁欲的なスタイルで全篇を貫く。全ての押井作品の底に流れる、「自己存在への懐疑」というテーマが映し出される。押井の初めてのオリジナル作品であり、彼の作家としての出発点とも言える重要な一作である。