資材置き場の土中から遺体　死体遺棄容疑で長男を逮捕　北九州

　北九州市小倉南区の資材置き場の土中から男性の遺体が見つかった事件で、福岡県警は21日、遺体は4月中旬から行方不明となっていた小倉南区の土木会社「花山組」会長、華山龍一さん（当時87歳）＝同市小倉北区＝と特定し、同社社長で華山さんの長男、龍馬容疑者（46）＝小倉北区＝を死体遺棄容疑で逮捕した。「私はやっていません」と容疑を否認しているという。

　関係者によると、2人は金銭などを巡りトラブルになっていたという。また、捜査関係者によると、遺体の状況などから華山さんは別の場所で殺害された後に資材置き場に遺棄された可能性が高いとみられ、県警は死因の特定を急ぐとともに、殺人容疑も視野に捜査を進める方針。

　逮捕容疑は4月18日午前8〜9時ごろ、花山組が管理する北九州市小倉南区市丸の資材置き場で、華山さんの遺体を土中に埋めて遺棄したとしている。

　県警によると、華山さんは花山組の創業者で1人暮らしだったが、4月17日午後3時ごろに車で帰宅後に行方が分からなくなり、翌18日に親族から行方不明者届が出されていた。

　2人が金銭を巡りトラブルになっていたとの情報があり、捜査を進めたところ、防犯カメラの映像などから華山さんが乗り込んだとみられる不審な車が浮上。自宅付近を出発し、資材置き場付近まで走行する様子が映っていた。資材置き場を詳しく調べていた捜査員が5月20日午後2時40分ごろ、土中から全身を複数のシートで包まれた華山さんの遺体を見つけた。

　県警は防犯カメラに映っていた車を龍馬容疑者の関係先から押収し、任意で事情聴取していた。【川畑岳志、井土映美】